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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・日常からのド修羅場編

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とある朝の一幕

 安定のバカップルです。

 朝日の眩しさを感じ、鳥の鳴き声が聞こえた気がする。朝ごはんつくらなきゃ…ディルクは何が食べたいかなぁ…


 無意識に伸ばした手を、いつも私に触れる大きな手がつかむ。


「…俺はここだよ、ロザリンド」


 あ、ディルクだ…と思うが、眠くて目があかない。優しく撫でてくる手が幸せで、自然と頬がゆるむ。


「…寝てるの?」


 起きてるけど、眠いのよ。しかもディルクが抱きしめてくれるから、極楽なのよ。う~、ディルクあったかい。くっついちゃえ。


「寒いのかな?」


 おお、もふもふ…幸せすぎる。ディルクは私を二度寝させるつもりか?全身にもふもふを感じて…朝からなんと贅沢な……昨夜頑張った私へのご褒美ですね?もふもふ布団、美味しいです。美味しすぎます。ごちになります。


「…可愛いなぁ」


「ん…」


 だから可愛くはないよ。ディルクは目がおかしい。くっ…ナデナデしないで、気持ちよすぎてよけい眠くなる…


「意思が強い瞳が好き」


 ん~?そう~?意思が強いというか、ワガママなだけじゃないかなぁ……


「…たまに甘えられると幸せになる。自己中心的だとか言いながら結局他人を助けてて、そんな優しいとこ、大好き」


「ん~」


 いやいや、私は身内にしか甘くないよ~。いやん、首にちゅーされた。


「ロザリンドは俺が笑ってたら勝手に幸せになるって…俺を幸せにするって言ってたけど…君に出会ってからずっと…俺は信じられないぐらいに幸せだよ」


 私もディルクに会えて幸せよ。ディルクの多分胸元にスリスリする。


「…普段はどうしても恥ずかしくてなかなか言えないけど…心から愛しているよ……ロザリンド」


 触れるだけのキスに、震えた。いや、夫婦ですし?もっと恥ずかしいことをしてますけど…ときめきました。





 うおおおおおお!!一気に目が覚めたよ!

 ぬあああああああ!!威力が半端ない!!この衝動をどうしたら!?

 とんぬらあああああ!!とりあえず、転げ回りたい!!じっとするのつらい!!


「あ、たまにはご飯作ろうかな」


 ディルクはしばらく私の髪をすいたりしていたが、そう言って部屋から出ていった。私は悶えていたが、完全に起きるタイミングを逃していたので助かった。危うく叫んで転げ回るとこでしたよ!



「ふにゃああああああ!!」


 叫びながらベッドで転げ回る。なんだこれ!何あれ!どゆこと!どんだけええええ!!


「みぎゃあああああああ!!」


 いやもう!トキメキなんてレベルじゃないよ!ディルクはとどめをさしにきている!!死因はキュン死です。旦那様がイケメン過ぎてつらいぃぃ!!でも幸せ!!ディルクが好きすぎて辛い!!


「ほげええええええ!!」


 テンションと動悸がえらいこっちゃぁぁ!!


「…ロザリンド、どうしたの!?」


 ディルクが私の奇声に驚いて駆け込んで…ドアを閉めた。


「へ?」


「服を着て!!」


「あ」


 私、全裸でした。いやん。というか、普段は色々するのにスイッチオフだとディルクの方が恥じらうよね…しかし、私もまだ平気な顔ができるほど回復していない。


 こうなったら…


「ロザリンド?入るよ?ご飯作ったから一緒に食べ…………」


 ディルクが固まり、視線をそらした。


「ちゃんと、服を、着て!!」


「着てるよ。見えないでしょ?」


 ディルクのシャツだけ着ました!彼シャツだよ!大事なとこは隠れてます!


「見えるよ!ちょっと透けてるよ!襲われたいの!?」


 ディルクは丸くなった。いや、まあ、うん。


「………襲われたい、かな」


 さっきのダメージを誤魔化せるなら、いっそ襲われたい。今日一日、挙動不審になること間違いない。


「…………そう」


 あ、やべ。ディルクの空気が変わった。これは…ヤル気スイッチを押しちゃったらしい。


「…だって、ディルクが愛しているよとか…言うし」


 押し倒した姿勢でディルクが固まった。


「おきてたの…?」


 違うと言ってくれとディルクの目が言っているが、正直に答えた。


「俺はここだよ、ロザリンドから起きてました。寝ぼけてましたが、意識はハッキリとしてましたよ!」


「い、いやああああ!!聞かなかったふりしてよ!気まずい!独り言が恥ずかしい!」


 ディルクは跳ね起きて床に転がった。


「私も愛しさと嬉しさと恥ずかしさとトキメキで、さっきまで奇声をあげて転げ回ってました!!気持ちはよくわかります!!」


「それでか!!」


「でも嬉しかったです!録音してないのが残念!!」


「絶対しないで!羞恥心で死ねるから!むしろ死にたくなる…いや今死にたい!逃げたい!恥ずかしすぎる!!」





 大混乱でした。






 結局、冷めたディルクお手製ご飯を一緒に食べてから、バートン邸でお仕事をしているわけですが……


「……若旦那様」


「にゃんだい!?」


「……奥様」


「にゃにかしら!?」


「……………にゃんでも………いえ、なんでもございません」


 あまりにも挙動不審な私達に、執事さんが問いかけたが…結局何かを察したのか、聞かないでくれました。


 お互いダメージが深かったので、落ち着いたのは翌朝でした。要するに、ディルクがイケメン過ぎるからいけないんだと思います。

 朝シチュを希望した方がいたのでやってみました。こうなりました。


 読んでくださる皆様、感想をくださる皆様のおかげで、400話越えちゃいました!話は終盤とはいえまだまだ続きます。


 皆様に感謝しつつ、頑張りますね!


 追伸・400話記念SSを番外編にあげてます。興味のあるかたは読んでみてください。

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
[気になる点] ロザリンドはちょいちょい自分の外見を卑下してるけど、体というか外見はかつてのリンじゃなくてロザリアのだって忘れてないかな?ロザリンドは可愛くない=ロザリアは可愛くないなんだけどなー。
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