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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・日常からのド修羅場編

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だからモーニング土下座はキツいんだってば。

 ディルクさんをうっかり挑発しすぎた結果、昨日は丸1日ベッドの住人だったロザリンドです。もふいちゃを充電して、元気一杯!

 ディルクと仕事に行こうとしてドアをあけた。




「申し訳ありませんでしたああああ!!」





 とりあえず、閉めた。





「ロザリンド、今の…」


 OKOK、ビークール。もう1回ドアをあけた。


「すいませんでしたあああ!!」


「いや、何してんの?」


 モーニング土下座って、される側も厳しいんだよ?よくわかんないけど、うちの凛花さんに土下座されてました。


「ロザリンド、俺仕事に行くから話を聞いてあげて。リンカさん、立って。ロザリンドはちゃんと謝れば許してくれるよ」


「いや、叱られるッス」


「何したの」

「何やらかした」


 結局、ディルクにも同席していただくことになりました。






 かくかくしかじか。






「別にいんじゃね?」


 凛花は魔…じゃなくてラヴィ?に過去を知ってると話したみたいだけど、別に知られて困る情報でもない。未来に起こり得ることを知っている、とかラヴィの封印について話したならともかく、そこは問題ないだろう。


「ロザリンドちゃん、かっる!!」


「それよりさぁ、なんでラヴィとやらが私より先に兄さん達の詳しい話を聞くわけ?」


「あう…な、なんとなく言いにくくて…」


「知ってる。でも面白くなーい!」


 拗ねる私にあからさまに慌てる凛花。ディルクは苦笑している。


「あばばばば…ごめんなさいッス!自分、凛姉ちゃんにあんなによくしてもらってたのに、ちゃんと和解できなかったのが情けなくて「ばーか」


 私は凛の姿になって、凛花の頭をぐちゃぐちゃにしてやった。


「独りでよく頑張ったね。お前は私の自慢の姪っ子だよ。アホだし腐ってるけど」


「うー、アホだしと腐ってるは余計ッス!」


「ほら、どうせだから吐き出しな、アホ娘」


 凛花は素直に私の死後を話した。4年かかって、ようやく再び同居の話が出たところで死んだらしい。


「タイミング悪いね」


「…確かに。あ、そういえば自分おみやげ買ってきたッスよ」


 凛花はテーブルにみたことある品を並べた。


「ロザリンドちゃんのお守りッス!」


「買ってくんなよ、こんなもん!」


「いや、これとか面白くないッスか?」


 凛花は薔薇をくわえたやつを指さした。うん、面白いけどな!微妙なんだよ!色々と!


「…まあ、面白いけどさ」


 結局私はしぶしぶ受け取った。本命のおみやげと思われる、シンプルな小箱のオルゴールは普通に可愛かったし気に入った。


「ディルクさんにはこれッス」


「!!ありがとう!大事にする!宝物にするよ!!ああ…どれも可愛い…」


「待て」


「なんスか?」


「何故ウルファネア土産が私の写真なんだよ!」


「裏ルートで出回ってたッス」


「なんてこった!!」


「ロザリンド、人気あるもんね」


 嘆く私とは逆でやたら嬉しそうなディルクさん。まあ、商魂たくましいウルファネアの商人が大人しくしているはずないから仕方ない。あ、焼き鳥をひたすら焼いてる時のだ。これは多分ディルクを見てるんだな………はっ!私は大変なことに気がついた。


「凛花…」


「はいッス」



 落ち着け。ビークール、ビークール。聞かなきゃいけない。



「ディルクのブロマイドはないの?」



「は?」



「あるッスよ。今度なんかやらかしたときに怒りを鎮める用にしようかと思ったッスが、あげるッス」


「きゃああああああ!!ディルク素敵!イケメン!凛花ちゃん凛花さん凛花様!!ありがとう、家宝にする!墓まで持っていくぅぅぅ!!」


「テンションはんぱねぇッス!落ち着くッスよ!」


 しばらくスーパーハイテンションロッザリンドォォ!!になってしまいました。仕方ないんです。少年ディルクさんから、筋肉祭りの上半身裸ディルクさん、筋肉パレードのレア衣装ディルク様…


 萌 え た ぎ る!!


「愛されてるッスね…」


「…どうせなら本物をかまってくれないかなぁ」


「え?」

「あ」


「…うふふふふふ…ディルクったら可愛いんだからぁぁ!!」


「にゃ!?なんで脱がす…リンカさんはどこ行くの!?」


 ディルクに勢いよく抱きつき、邪魔な上着を脱がしていく。今日は遅れる連絡してるし、イチャイチャしてから仕事でもいいよね!


「いや、明らかにお邪魔だから退散するッス。お幸せに…リア充爆発しろッス!」


「凛花、今の仕事が一段落したらラストダンジョン攻略するからね。キッチリ準備はしておいて。後で天啓についても話し合おう」


「了解ッス!!」



 凛花は今度こそ出ていった。


「あの…」


「力一杯かまってあげるね、ダーリン!」


「……………よろしくお願いいたします」


 ディルクもなんだかんだでイチャイチャしたかったらしく、全力でイチャイチャしてから仕事に行きました。ディルクがもふられ過ぎてフラフラしてたのは仕方ない。

 うちのディルクさん、世界一可愛いから仕方ないのです。

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