表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・おいでませヒロインさん編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

371/729

運命の出会い(ギャグ編)

凛花視点になります。

 皆様こんにちは!渡瀬凛花ッス!さっきまでカーたんに拉致られて一緒に肉じゃが貪り食ってたんスけど、カーたんは知り合いを見つけたらしく放置されました。




 つまりオンリーロン凛花ッス。




 どうしたものッスかね…ロザリンドちゃんのお手伝いに行こうとしたら、美少女が居たッス。

 長いウサミミ、愛らしい美少女ッスよ。しかも眼鏡でおさげ。なんだか一方的に親近感を覚えて話しかけたッスよ。


 美少女はラビーシャちゃん……あ!ゲームのサポートキャラだった娘ッスよ!と内心動揺しつつ談笑した。たまたま会話がこっちで読んだ恋愛小説の話になり、ラビーシャちゃんがわかりやすく固まった。


「特にウサメガネって人のがダントツに面白くて……ラビーシャちゃん?」


 顔を真っ赤にしてプルプルしているラビーシャちゃん。ウサミミ美少女が悶えている。眼福ッス。ごちになりやす。


「それ、私の」


「は?」


「ウサメガネ、私」


 ウサメガネ、わたし?つまり、ウサメガネ大先生はラビーシャちゃん……?


「まぁじぃでぇぇぇぇ!?」


「ちょ!声が大きいから!」


「いやいや、まさかの御大ッスか!?いやああん!ファンッス!サイン!サインくださいッス!!握手してほしいッス!!」


「え、ちょっと!?落ち着いて!」



 お互い落ち着くまでに時間がかかったッス。サインはいただいたし、握手もしてもらいました。やったね!


 そしてまた小説なんかについて話した時、ちょっとした不満が出たッス。


「そういや、この世界には萌えとBLは無いのが残念ッス」


「モエ?びーえる?」


 自分は萌えとBL…特にシチュやカップリング、属性にリバなどなど……知る限りの知識をラビーシャちゃん…いや、ウサメガネ大先生に伝授したッス。


「鉄板は王子様と平民とか従者…騎士なんかの身分差ッスね…氷の王子様と獣人少年の禁断愛とかもいいかも……おっとヨダレが…」


「キタキタキタぁぁぁ!!」


「ふおっ!?」


 自分の話を黙々と聞いてメモしていたウサメガネ大先生が雄叫びをあげた。


「最近留学してたり仕事してるせいでお嬢様ネタが尽きてきて、スランプだったんです。書ける!今ならいくらでも書ける気がしてきました!ありがとう、リンカちゃん!試作品が完成したら読んでね!!」


 ウサメガネ大先生はどこかへ走っていきました。BLは一人で集中して執筆が原則ッスからね。大作を楽しみにしてるッスよ!



 またボッチになったので手伝いしようかと厨房に行ったら、ロザリンドちゃんが居たッス。


「あ、ロザリンドちゃん!自分、友達…いや、ソウル腐レンドができたッス!」


「ナニソレ」


「魂で惹かれあう親友ッス!」


「はあ…」


 ロザリンドちゃんは心底どうでも良さそうだったけど、自分はこの世界での初めてのソウル腐レンドが嬉しくてたまらなかったッス。


「凛花、あっちのアルフィージ様と腕組んでこい。このメモをアルフィージ様にコッソリ渡してね」


「…?よくわかんないけど、わかったッス!」


 ロザリンドちゃんに渡されたメモをさりげなくアルフィージ様に渡すと、それを読んだ美形(アルフィージ)様が麗しく微笑んだッス。


「目がくらむッス!シャイニングッスよ!」


「眩しいのはアルディンだろう?なかなか面白いな、君」


「いや、アルフィージ様も美形すぎて眩しいッス」


「そうか?ありがとう」


 余裕の笑みがまたイケメンだったッスよ。ちなみに後日アルディン様に会ったので、ツッコミしといたッス。


「アルディン様は物理的にまばゆかったッス」


「精神的にもまばゆいんだよ」


 訂正するッス。ツッコミ失敗したッスよ。カーたんに爆笑されたッス。更に後日、アルディン様が精神的にもまばゆいんだよの意味がわかりましたッス。アルディン様は全体的にまばゆいお人ッスね。




 その時の自分は知らなかったんスよ。ウサメガネ大先生がクリスティアでの人気作家であり、その作品で人間と獣人の融和の立役者になったこと。彼女の作品には貴族女性ファンが多く……そのプロデュース能力、浸透力は高かった…いや、高すぎた。

 しかも、ウサメガネ大先生の最新作『氷の王子と白兎』は面白すぎたッス!いやもう、日本でもお目にかかれないぐらいの当たり小説だったッスよ!萌えとトキメキとちょいエロが素晴らしい!!アゴクイやら耳元での囁き…萌えるぅぅ!!


 この小説がきっかけとなり、BLが貴族女性に流行りまくり、大量の貴腐人を生み出してしまったッス。


 ロザリンドちゃんにしばかれ、説教され、吊るされたッス。神様にまで説教されたッス。




 しかし、我が人生に悔いなし!!



 咲かせてみせよう腐女子☆(ウェイ)!!





 追伸・数時間あとにウサメガネ大先生からアルフィージ様が好きかと聞かれたッス。自分の最萌えは別にあると告げたら嬉しそうだったッス。

 その時試し書きした『氷の王子様と白兎』をもらって読んでたッスけど……あれ?そういやあの小説……もしかして、そういうことなの??


 異世界初のソウル腐レンドの恋…応援しちゃうッスよ!

 勘のいい読者様…正解です。凛花は明らかにいらんことをしでかしておりました。


 ちなみにロザリンドさんはソウルフレンドがソウル腐レンドになっていたのに気がつけませんでした(笑)


 この一件で萌えとBLがクリスティアの新しい産業になるかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ