夫は幸せだが辛いんだよ
ディルク視点になります。
夜になりました。朝も昼もロザリンドとイチャイチャイチャイチャしまくったわけで………俺は明日、幸運を使い果たして死ぬんじゃないかというぐらい幸せです。
いや、生殺しはつらいですよ。つらいですが幸せです。しかし…ロザリンドはなんであんなにおいしそうで可愛いんだ…!上目づかいはわざとですか!?スリスリしないで!胸をわざと当てない!え?感触?………最っ高だと思います。しかも甘くていい匂いなんですよ!ええ…おいしそうなんですよ!
脳内で悪魔が『喰っちゃえよ。向こうもそれを望んでるし、夫婦なんだから誰も咎めないぜ』と囁き、天使が『ダメだよ!ロザリンドを好きならちゃんと耐えなきゃ!無理矢理結婚したんだから、そこはけじめだし、まだ幼い彼女に性行為は負担だよ!7年以上待ったんだ!あとたった2年だよ!』
天使と悪魔はガチで戦い『ロザリンドに嫌われたら終わりでしょ!』という天使の身も蓋もない発言で悪魔が負けた。まぁ、いつものことだ。
風呂からあがり、先に出た彼女が俺の部屋にいるかと思ったが、いない。
「…え?」
布団に入ったが…………来ない。しばらく待ってみたが、来ない。廊下を見てみたが、いない。
どうしよう。
何故だ。夕飯までは離れたくないと………まさか、俺が本気で嫌がっていると思われた!?
よく考えたら、彼女にベッタリで休日は必ずデートを欠かさなかった男が、急に会えないと言い出したら…逆にロザリンドがそんなことをしたら俺も浮気を疑うかもしれない。浮気が誤解とわかってはくれたが、ロザリンドが普段以上にベタベタしてたのがその反動だとしたら………
逸る気持ちを抑えてロザリンドの部屋に走り、ドアをノックした。返事はない。
「ロザリンド?」
「…ディルク?」
声を聞いて、すぐ部屋に入った。
「あ…」
ロザリンドはベッドに座っていた。予想通り頬は涙に濡れていて、ロザリンドは慌てて何もないように装った。へらり、とばつの悪そうな表情に…気がつけば抱きしめていた。
「ディルク!?」
そういえば…最近俺から抱きしめていなかった。最後がいつだか思い出せない。いくらフェロモンがきつかったからって……
「…寂しかった?ごめんね」
ロザリンドは寂しがりな女の子なのに、自分の事ばっかりで君の気持ちをちゃんと考えなかった。
「わ、私も…ごめん…ずっとはうざいだろうし、我慢…しようと、思ったけど……できない……一緒にいて」
「うん」
一緒にいるよ。大好きだよ。抱きしめて、いつもと逆で…俺からキスして髪を撫でる。ロザリンドは俺の髪がサラサラで好きって言うけど、俺はロザリンドのふわふわでサラサラの髪が好き。
布団に入って抱き合ったあたりで、大変よろしくないことに気がついた。ロザリンドさん、薄着。超薄着。胸が普段よりフニュフニュで………可愛い尖りが透けて……これはもしや、下着を………いや、ダメだ!そこは考えたらアウトだ!そして、これ以上は見たらダメだ!我慢できなくなる!!
ちょっと!可愛いけど今スリスリは………胸……いや、他にも色々当たる!ちょっと反応してるのがバレる!!
「ディルク……大好き。来てくれて嬉しい」
幸せそうに微笑むロザリンドはそれはもう可愛い。可愛いんですよ、俺の嫁は。ええ、知ってましたとも。頭がおかしくなるぐらいにかっっわいいんですよ。
俺からキスをたくさんしてあげた。髪、額、瞼、首……耳を甘噛みしたら、真っ赤になって耳を隠す。なんだこの生き物。いや、俺の嫁だ。わかってる。マジで天使じゃないだろうか。
「…可愛い」
「ひああ!?みみみ、耳ダメ!エロボイスやめて!」
アワアワしてる姿がまた可愛すぎる。
「…可愛いロザリンド、俺にかまわれたかったんでしょ?」
「……うん。かまって、ほしいの」
「たくさん可愛いがってあげる」
「……うん。ディルク…すき」
プルプルしながら俺にぴったりくっついてます。照れてます。撫でると手にスリスリするんですが。嫁が可愛すぎて死にそう。いや、生きる!
「あのね、ロザリンド」
「うん」
「俺ね、ロザリンドが可愛いの」
「………うん?」
「ロザリンドが可愛くて可愛くて可愛くて仕方ないの」
「……私は可愛くないと思うよ」
「いや、ロザリンドはわかってない!普段凛としてバリバリ仕事できるロザリンドが甘えてくる時なんて……世界中に叫びたいぐらい可愛くて可愛くて可愛いの!」
「………ええ?」
「今日のちょっとしゅんとしながらのおねだりなんて……死ぬほど可愛かった!ロザリンドとイチャイチャできて、今日死ぬかと思うぐらい幸せだった」
「…………うん」
「可愛い俺のお嫁さん」
「…はい」
「君に出会えて、こうして結婚できて、怖いぐらい幸せだよ。愛しているよ、ロザリンド」
「うー、卑怯…ディルク、ずるい」
俺にしがみついて泣くロザリンドも可愛い。
「わ、私も…ディルクをあ、あ、あ、愛してます。今、しあわせです。ディルクに会えて…よかった」
真っ赤になってプルプルしながら告げてくる最愛のお嫁さんを見て、ついに何かが切れた音がした。
そして、やらかした。
朝、起きたら無意識でさらにやらかしていたのもあり、土下座した。
「大変申し訳ありませんでした」
「…えっと、気持ちよかったし…またしてほしかったり」
ロザリンドさんがベッドで頬を赤らめウットリしています。
「いや、駄目だから!奇跡的に最後までしなかったけど、俺、次も寸止めできる気がまったくしないから!」
「…あのさ、ディルク」
「うん」
「ディルクがしなかったら、自力でその…痛くないように拡張しなきゃで…入れるのも怖いから、ディルクにまた………して欲しいの」
俺は、死ぬかと思いました。死因は嫁がエロ可愛すぎる事です。
「いや、あの、こんなことできるの今だけだし、日数もあるし、土日だけだと…準備が不十分で痛いかなって…」
アワアワしている嫁は天使…いや、小悪魔…なんにせよ俺のお嫁さんは可愛すぎる。
「………………だめ?」
可愛すぎるお嫁さんの可愛すぎるおねだりに勝てるはずもなく……
「……わかった」
しばらくは極上の生殺しな日々になりそうです。
ん?でもよく考えたら拡張終了したら…………最後までになる…のか?そして、しばらく葛藤することになりそうです。
追伸・脳内の天使まで『ロザリンドが痛くないならいいんじゃないかな』と言い出しました。待て!ロザリンドが幼いからという根本的な部分は変わってないだろうが!俺も混乱しているようです。
詳しく書いたらまた月旅行ですかね……
ディルクさん、そこんとこ詳しく!なにやらかした!?という方は作者まで(笑)




