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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ラブラブ新婚編

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初夜に寝室別ってどうよ

 というわけで初夜になります。ぼかしてますが、下ネタ注意。苦手な方はスルーしてください。


 特にストーリーに大きくかかわったりはしませんし、読まなくても大丈夫かと思います。


 さて、皆さん満腹になり、来賓にご挨拶して結婚式は終わりました。私はディルクに連れられて…いや、またしてもお姫様抱っこにより運搬されています。


「ディルク、バートン邸に行かないの?」


 ディルクが歩いている道では明らかにバートン邸に行かない。むしろ反対方向だ。


「うん。気に入ってくれるといいんだけど…」


 ディルクは結局王都を出て、小高い丘の一軒家で私を下ろした。その一軒家はドアの彫刻も凝っており、一見地味だが可愛らしい。


「この家……」


「ロザリンドが老後に住みたいって言ってたイメージで作ったんだ。家具も揃ってるよ」


 玄関は日本…というかウルファネア式で下駄箱に靴を入れてあがるスタイル。1階は台所、リビング、応接間、風呂場、書斎。2階は私の部屋、ディルクの部屋、空き部屋が2部屋あるのですが、子供部屋の予定らしい。


「可愛い…!」


 私の部屋はゴテゴテしすぎない上品なレースをアクセントにしている。可愛いが乙女すぎないのがポイント高い!


「き、気に入った?あの広場の店、家具屋なんだ。ロザリンドが好きそうだからシリーズで一式買ったんだよ」


 ディルクは私が喜んだので嬉しそうだ。しかもベッドは天蓋付きのダブルベット。ムードたっぷりである。


「うん。すごく私好み」


 そういや、結構前に家具屋めぐりしたなぁ…あれはてっきりディルクが服はいっぱいあるからと言ったから他のものを貢ぐつもりかしらと思ったけど…新居用だったわけね。


「あのさ、それで提案なんだけど」


「うん」


「ロザリンドも急に生活を変えたくないだろうし、普段はお互いの家で暮らして、休日前日と当日をここで過ごしてくれないかなって……ダメ?」


「私はその方がありがたいけど、逆にディルクはそれでいいの?」


「ロザリンドはまだ山ほどやることがあるって理解してる。いつかはここでずっと暮らせたらとは思うけど、今じゃない」


「…うん」


 そっと抱きしめられた。


「そりゃ、本当ならずっと独り占めしたいよ」


「…うん」


「でも、そんなことしたら嫌われ…いや、嫌うまではしないだろうし、ある程度受け入れてくれるだろうけど…自由なロザリンドが好きなのに、我慢させることになる。それは嫌だ。それに、ずっと一緒にいるならお互い我慢しないで済む方がいいって思ったんだけど、どうかな?」


「私もそう思う」


「そっか」


 まったりひっついていましたが、ディルクがソワソワし始めました。


「あ、あの…そろそろ…」


「薬が切れてきた?」


「…うん………お風呂行ってきます!」


 凄い速さで逃げられました。私もお風呂に入って、出てきたら…ディルクが居ません。





 探すことしばし。ディルクは自分の部屋に居ました。ディルクの部屋はやたらシンプルです。ベッドと本棚とチェストだけ。寝る部屋って感じだし、ベッドもシングルサイズ。ディルクはベッドで寝てました。いや、寝てないな。明らかに寝たふりだ。今ビクッとした。


「ディールク」


「……ぐ、ぐーぐー」


「…初夜で花嫁放置は最低だと思うの」


「ぐっ!?…………ぐーぐー」


 ちっ。これでも起きないか。しかし、ある意味好都合かも。正攻法だと拒否るだろうしね。さっさと準備をする。


「…おしおきするって言ったよね。じゃあ遠慮なくするからね」


「!?な、何する気!?ちょっ!?」


「おはよー、ディルク」


「なんで縛るの!?」


「ん?抵抗させないため」


 ディルクの両手を縛り上げ、ベッドのヘッドボードに繋いだ。ディルクはY字というか、バンザイみたいな格好になっている。


「大丈夫。最後までしないし、実験するだけだから」


「じ、実験?」


「うん。色々調べたの。つがいのフェロモンを中和する方法」


「………うん」


「ある程度性欲を発散させて体液を混ぜて互いに摂取すると緩和されるんだって。発情期を過ぎると発情が落ち着くのはそのためじゃないかって説があるの」


「…ロザリンドさん」


「はい」


「嫌な予感しかしない!体液って……まさか……」


 ディルクは真っ赤になって耳も尻尾もピーンとさせている。緊張してるんだね。


「…………唾液でも可能か試したくて」




「「……………………」」





「ナニ想像したの?」


「ば、ばかああああ!!この状況じゃ、別のものを想像しても仕方ないじゃないか!!」


「えー、ロザリンドわかんない。唾液以外の体液ってナニ?」


「あ、あうううううう」


 血液とか涙とか汗なんかもあるだろうに…まあ鼻水とか尿とか言われても困るけどさ。

 しかし、実はその想像で多分正解。性欲を発散させるわけだから、やらしいこともがっつりします。よっこらしょっとディルクにのっかり、ゆっくりキスをした。


「…まぁ、やらしいこともしますけどね」


 にやりと笑って、ディルクの服を脱がせていく。


「!?、い、あ……待って!」


「だぁめ。おしおきなんだから……」


「いや、ああん!やめ、だめえええええ!!」








 大変おいしくいただきました。つがいの体液って甘く感じるんですね。なんかコーヒー牛乳みたいな味でした。抵抗なく飲めましたよ。

 ディルクは途中から抵抗できずされるがまま…いや、むしろ快楽に忠実になってにゃあにゃあ鳴いてましたが、5回目の後で急に正気になり……唾液でもフェロモン抑止効果があると実証されました。


「………ロザリンド、ストップ!」


「え!?」


 正気になったディルクが急にロープを引きちぎり、起き上がった。


「ご、ごめん!本当にごめんなさい!ロザリンド、ああ、拭いたぐらいじゃどーにもなんない…お風呂!?」


「…私よりディルクじゃない?」


 ディルクにシーツで拭われて私はだいぶましだが、ディルクはでろでろである。


「お、お風呂に行ってきます!」


 ディルクはシーツを巻き付け逃亡した。止める暇もない早業でした。私は服を着ていて拭われたものの、まだ色々べとべとだったのでディルクの後にお風呂に行きました。浄化してもお風呂は気分的に入りたいよね。


「ディルク、シーツがでろでろだから一緒に寝ようね」


「…………あの、計画的犯行ですか?」


「うん。計算通りだね。さすがにもうイタズラはしないよ。普通に添い寝を所望します」


「…………わかりました。お待ちしてます」


 何故か敬語のディルクはソワソワしながら私のベッドで待っていて、私が来たら優しく抱きしめてくれました。


「えへへ、幸せ~」


 ずっとぎゅーされたかったし、したかったのにできなかった。イチャイチャしたくてたまらなかった。モフモフよりイチャイチャしたくなるなんて思わなかったよなぁ…


「俺も、ずっと抱きしめたかった…いっそ去勢したらいいかと本気で悩んだよ」


「すんな」


「いや、しないよ。子供欲しいし」


「うん。私はいつでもいいですからね」


「………ロザリンド、結婚は渋ったのにそっちはかまわないって…おかしくない?」


「……………私もイチャイチャ禁断症状がでてたんだもん……寂しかったの…!」


 ディルクの胸に頭を擦り付ける。力一杯ぐりぐりしてやる。


「がまんしてたんだもん!ディルクが私のためにしないの解ってても、いままであんなイチャイチャしてたのができなくなって…ディルクは逃げるし…デートもしてくんなくなるし………」


「ロザリンド…」


 思い出したら悲しくなってきた。本当に辛かった。ぼろぼろ涙がこぼれてくる。


「ふ……うわああああああん!」


「ロザリンド、悪かったから!泣かないで!ロザリンドのおかげでフェロモンも大丈夫そうだし、いくらでもロザリンドがしたいことに付き合うから!」


「ぐすっ……ほんとうに?」


「うん!」


「なんでも?」


「うん!なんでも!」


「じゃあ、明日も実験ね」


「……………………………え?」


「うふふ、ナニしよっかなぁ」


 言質は取ったぜ!寂しい思いをしたかいがありました。イチャイチャし放題だ!やっふー!


「…ロザリンドさん、ウソ泣き?」


 ディルクが顔をひきつらせています。


「違うよ。寂しかったのは本当だし、本気で泣いたよ」


「………うん。覚悟します」


 ディルクの耳がショボンとした。


「…どうしても嫌ならしないけど、できたらイチャイチャのために頑張ってほしいなぁ」


「…………………うん。恥ずかしいだけで嫌ではないんだ…気持ち良かったし…恥ずかしいだけで…死にたいぐらい恥ずかしいだけで…俺もイチャイチャしたいから頑張ります」


 それはだけとは言わない気がしたが、ディルクの悲壮なまでの決意を無駄にしないようにしようと思いました。

 翌朝、ディルクがシーツを洗濯しようとしたらしく浄化で綺麗になっていたのに気がついてしまいました。しかし、添い寝してほしかったと素直に申告したら怒れなくなるあたり、ディルクは私に甘いと思いました。

 いつ一線を越えるかは作者にもわかりません(笑)


 ロザリンドさん、そこんとこ詳しく!という方は作者まで。しかしお月さまは書いたことないから、上手く書けるかよくわかりません。希望者がいれば頑張ってみるかもしれません。

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