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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・贈り人と真実編

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事後報告は驚きがいっぱい。

 私がディルクをもふもふしたりすりすりしたりはむはむしたりしている間に、皆は大変な思いをして私の薬の材料を採ってきてくれたらしい。兄に見せられた薬のレシピも超絶工程が面倒臭い。


薬瓶に入っていたモノは、リンが慣れ親しんだ味がした。


「コーラ!?」


 そしてコーラはイッキ飲みしたらいけない飲み物でした。盛大にむせた私をディルクがさすってくれてます。


「ロザリンド、体調は?」


「体調?」


 だるくて気持ち悪かったのが嘘みたいにスッキリしている。


「治りました!」


 治ったよアピールのポーズを決める私に、残念なモノを見る目な兄。


「…………よかったね」


「ちょっとだけ残念かな。ロザリンドを独り占めできてたから。元気になってよかったけど」


「ディルク…」


 苦笑するディルク。キュンとしてしまいました。


「いちゃつくのは後でね」


 兄にも苦笑されました。ちっ読まれてたか。


「ママ治った!?」


「おねえちゃん!」


「お姉ちゃん!」


「ロザリンドちゃん大丈夫ぅ?」


 アリサ、クーリン、コウ、ハクが部屋に勢いよく入ってきました。アリサとクーリン、コウは私にひっつきます。我慢してたんだもんね?皆よしよししてあげました。ハクもそわそわしてたんで、撫でましたよ。でかいけど可愛いんだよね、うちのモグラさん


「皆のおかげで治ったよ。ありがとう」


 身体は快調だ。しかも薬は普通においしかったし。心を込めてにっこり笑うと、皆嬉しそうにしていた。


「あのね、ママ!ほめてほめて!」


「たくさんおみやげなの!」


「頑張りましたよ…………採取を」


 いつの間にか来ていたラビーシャちゃんや…哀愁漂ってんだけど?どっさりと空間拡張鞄から取り出される素材。おお、ついでに採取をしてきたんだね。


「わあ、たくさ…はぁ!?ゴールデンマツタケにミラクルフルーツフラワーに……激レア素材ばっかり!?」


「ほめてほめて!アリサたーくさんみつけたの!」


「う、うん。嬉しいなぁ。アリサ、ありがとう」


「…驚異の発見率でしたよ」


 これは確かにスゴい。レインボーマッシュルームとか初めて見たよ?


「…ロザリンド、これ欲しい」


 兄はキノコと花を数種類欲しがりました。


「アリサ、兄様に分けてもいいかな?」


「ママへのおみやげだからいいよ」


 アリサはいい子です!


「アリサ、なんていい子なの!?」


「きゃあ、うふふ。ほめられたの!」


 私にナデナデされて、アリサはご機嫌です。


「アリサ、ありがとう」


 兄と私のダブルナデナデに更に喜んでます。


「おねえちゃん、見て!おねえちゃんが教えてくれたやり方で蜂さん倒したよ!」


「え?」


「陸の生きものはさんそがないと…」


「ああ…」


 正確には水中の生きものも同じですけどね。水球で閉じこめたらしい。雑談からまさかの発想!


「流石はお嬢様の精霊さんですよね。蜂は全滅でした。私はひたすらひたすら採取でしたよ!無傷なクイーンビーの針とか希少ですよ!」


 なかばヤケクソなラビーシャちゃん。うん、多分このメンツだと護衛だろうに採取メインとか…


「ごめんよ、ラビーシャちゃん。でも私のために色々採ってきてくれてありがとう」


 ラビーシャちゃんをナデナデしてやると、ご機嫌は戻ったようだ。


「ラビちゃんもスゴかったよ!ブスブスッていちげきなの!」


 うちの子は皆してスゴい子達でした。ちょっと顔がひきつったが、それより皆にお礼をしなくては。


「ハチミツもたくさんあるし、ごほうびになにか美味しいもの作るね」


「「「ハチミツたっぷりパンケーキがいい!!」」」


 女の子達は瞳をキラキラさせている。確かに美味しそうだ。


「わかりました。今日のおやつはパンケーキにしましょう」


 やったぁ!とキャッキャする女の子達はたいそう可愛らしい。ほのぼのしていたら、金色が飛びこんできた。


「ロザリンド!ほめて!俺超頑張った!スゲー怖かったァァァァ!!」


「チタ?」


 チタがこんな全力で甘えるのは珍しい。


「チタ、たくさん頑張ってくれたんだね。ありがとう。えらかったよ」


 優しくナデナデしてやると、へらりとチタが笑った。


「ロザリンドノタメニ、チタハトテモガンバッタ。ワレモガンバッタ」


 ゴラちゃんはマンドラゴラ姿で私の膝をぺちぺちしている。


「ゴラちゃんもありがとう」


 撫でるとゴラちゃんの頭に白い花が咲いた。サボテンと同じで喜ぶと咲くのかなぁ?


「ちなみに何が怖かったの?」


「マーサとハクとゴラと宝珠の果実の木!」


「ほとんどが味方じゃないか…」


「すぷらっただった!怖かった!」


 マーサの戦闘スタイルは荒っぽいし、ハクも案外戦いは男らしいし…うん、すぷらった!どちらかといえば平和に生きてきたであろうチタには厳しかったよね…


「あれ?ゴラちゃんにスプラッタは無理じゃない?」


「叫んだ」



 納得した。



 マンドラゴラの叫びは効かないと分かってても私も怖いもんなぁ。死にそうな気がする。なんとなく。


「納得した。あれは私も怖いわ」


「…ロザリンドも怖いもんあるんだ?」


 チタが…いや、皆して意外そうです。私だって怖いもんぐらいありますよ。オバケとかゴキとか、キレた母とか。言わないけど。


「怖いもんと言えば…そういや英雄のオッサンがミルフィだっけ?にビビってたな」



 マジで何があったんだ。



 ミルフィにビビる英雄を想像できない。私はミルフィを探す決意をしました。

 長くなりそうなんでいったん切ります。

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