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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・訴えて勝つぞ編
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祝勝会

 裁判は終了し、無罪になったミチェルさん。


「「親父!」」


「ミチュウ、シーダ…辛い思いをさせたな…すまなかった」


 ミチュウさんとシーダ君がミチェルさんに抱きついて、感動的なシーン…


「「親父、臭い」」


 にはならなかった。そりゃ、投獄されてた男が石鹸のフローラルな香りを漂わせてたらむしろ投獄されてたんかい!?とつっこむわ!あ、ミチェルさんが丸まった。でも臭いのは確かなんで、浄化をかけてあげました。


「さあ、皆さん!勝訴です!無罪判決!完全勝利!というわけで、祝勝会ですよ!!」






 あらかじめ、ごちそうの準備と下ごしらえをしていた私。今回の功労者達を呼んでレッツパーティーです!!ちなみに場所はお城を借りられることに。


 王様(オッサン)、ジェス、ジューダス様、東西の公爵様達とお祖父様達。ちみっこもついでにきました。ちょこっとぶり!

 ちなみに、黒歴史事件簿等の情報収集を手伝ってもらってたんです。時間がないときは、人海戦術が基本だもの!


「おねえちゃ~ん」

「だっこにゃの~」


 ちみっこ双子は私に抱きつきます。


「はぅ…もふもふ…」


 ちみっこ達は獣化してじゃれてきました。可愛いぃ…よしよし、もふってやろう!し、幸せ……


「ゴロゴロ…」

「ふみゅ~ん」


 じゃれてる私とちみっこを微妙な表情で見つめる兄。残念な妹ですいません。


「ロザリンドおねーちゃん、僕らもなでなで~」


 なんと!シーダ君の弟妹まで!ちなみに末っ子の3才と4才です。もふハーレムですか!?頑張った私へのご褒美ですね!?


「おねーちゃん、おかちは?」

「おかし~」


 君たちは、私=おやつでしたか。もふらせてくれたからサービスしたいですが、これからご飯です。


「これからおいしいご飯です。ご飯の後にお菓子をあげますからね」


「「「「は~い」」」」


「うひゃ!?」


 あ、足に何か…黒い滑らかなもふもふ?ディルクさんは何故そんなにも絶望してらっしゃるの?目が合ったらプイされました。何?可愛いんですが。


「おもちにゃの?」

「もちもちにゃの?」

「ちがうよ!やきもちってゆーんだよ!」

「そーだよ!おにーちゃん、おねーちゃんがだいすきだからかまってほしいんだよ!だっていつもおねーちゃんをじっとみてるもん!だからほかのことおねーちゃんがなかよしなのがやなんだよ!」


「え?」


 ちみっこ達よ…さすがにそんなはずはない…というか、流石は女の子。4才ながらしっかりしてますね。でもそんな、私をいつもじっと見てるとか気のせいだよね、とディルクを見たら、ディルクさんが顔を隠してしゃがみこんでます。え?図星なの?

 思い返すと…私ここのところ忙しくてディルクにかまってなかった?え?そんな…ちみっこにまでやきもちやくなんて…………


「ディルク!大好きです!」


 やきもちディルクにキュンとして、勢いよく抱きつきました。いきなり抱きつかれてもちゃあんと支えてくれるディルク…さすがです。


「え!?ちょ!?」


「ああ…なんて素敵なの…ディルクは私をこれ以上ときめかせてどうするつもり!?ディルクが好きすぎて辛い!!」


「ロザリンド…」


「ディルク…」


 感情のままにキスしようとしたら、兄に止められました。そういや人前でした。


「そういうのは二人きりの時で」


「「すいません」」


 ちみっこ達にはまたディルクがやきもちやいても困るから、ヴァルキリーと遊んでもらうことに。ヴァルキリーも(多分)楽しそうです。

 それにしてもディルクの可愛さは凶悪です。後で絶対ぎゅーしてちゅーして一晩中もふりまくると心に誓いました。





 食事は立食形式です。まったりご飯をディルクと食べていたら、ミチェルさんが来ました。


「ロザリンドさん、本当にありがとう…感謝してもしきれない」


 頭を下げるミチェルさん。髭を剃り、身綺麗にした彼はウルファネア的イケメンでした。ディルクより筋肉質なワイルド系イケメン。好みじゃないが、モテるだろうなと思っちゃうタイプ。奥様は病気してたからか細身な穏やか美人。シーダ君はお母様似かな。


「本当に…本当にありがとうございます」


 シーダ君のママも泣き出してしまいました。


「ええと…この場にいる皆が協力したからこそできたことだと思います。それに少なからずこちらにも利があるからしたことです。お気になさらず。それより、久方ぶりの家族団らんを邪魔してしまい申し訳ありません」


「いや、これからずっと居られるのだからかまわない。ところで、シーダが栽培実験について契約をしているそうだが…」


 あ、これあかん奴や。目がキラッキラしてる。うちの兄が植物トーク耐久レースするときの目だ。


「兄様ー!」


 目には目を!オタクにはオタクを!私に呼ばれて兄がこちらに来るのを確認し、私はそっと栽培実験の資料をミチェルさんに渡した。


「栽培実験の企画自体は兄が主体です。私はスポンサーみたいなものなので、詳しくは兄からお聞きください。兄様、こちらに来てください!」


「ロザリンド?」


「ミチェルさんが栽培実験に興味があるそうです。ディーゼルさんも呼びますか?」


「そうだね!先生、ぜひお話させてください!」


 ディーゼルさんも加わり、植物オタクは楽しそうに会話している。下手すると睡眠時間も削るから、後でまた様子見かな。




 ミルフィはシュシュさんとお話ししてる。シュシュさんは女性公爵…ミルフィが目指す働く女性の見本みたいなひとだ。気も合うんじゃないかな?シュシュさんと目が合うと、ミルフィを連れてこちらに来た。


「やあ、我が主。元気そうでなによりだ」


「シュシュさん、主従である前に私達は友人なんですから、前みたいに呼んでほしいです」


 シュシュさんは爽やかに笑った。今日もオス○ル様はイケメン女性です。ドレスではなく男装ですが、とても似合ってます。


「ああ、もちろんさ!失礼した!しかし、ミルフィリアちゃんは可愛い上に賢いな!流石はロザリンドちゃんの親友だ!」


「ふえ!?」


 いきなり自分が話に出され、びっくりするミルフィ。


「でしょう!いやあ、流石はシュシュさんです!ミルフィの良さが分かるなんて!!」


「うむ。ミルフィリアちゃん、ぜひ私ともお友だちになってくれないだろうか」


「え、あ、は、はい…喜んで…」


 真っ赤になってオロオロしながら返事をするミルフィ。今日は清楚可憐な白を基調にピンク色のリボンをアクセントにした愛らしいドレスです。うろたえる美少女は正義です!


「「可愛いぃ~!!」」


 私とシュシュさんにサンドイッチで愛でられるミルフィ。私の親友、マジ天使!


「きゃあ!?や、ちょっとくすぐったいですわ!」


「いや、本当に愛らしい!」


「ミルフィ可愛い可愛い可愛い!可愛すぎる!」


「も、もう!ロザリィだって可愛くて綺麗ですし、シュシュリーナ様は綺麗でかっこいいですわ!」


 ミルフィを抱きしめて頬擦りしていたが、いったん動きを止める私達。


「聞きました?シュシュさん。私は可愛くて綺麗ですって」


「うむ。しかと聞いたよ、ロザリンドちゃん。私は綺麗でかっこいいそうだ」


 互いにニヤニヤしてしまう。


「誉められちゃいましたね」


「うむ。誉められたな」


 私とシュシュさんはアイコンタクトをする。いや、シュシュさんとはマジ気が合うね!


「ミルフィのピンクブロンドはまるで綿菓子みたいにふわふわで、絹糸みたいに綺麗だね」


「ふぁ!?」


「うむ。しかも、外面だけでなく内面も非常に愛らしい」


「うぇ!?」


「しかも健気で一途で真面目なんですよ!ミルフィはまさに汚れた世界に咲く1輪の花!泥のなかにあっても美しく咲く睡蓮の君ですよ!」


「うむ…睡蓮の君…可憐で凛としたミルフィリアちゃんにピッタリだな!ミルフィリアちゃん、私はシュシュと呼んでくれたまえ!」


「あううう…シュシュ、さま?」


 こてんと照れながら首を傾けるミルフィ。


「「可愛いぃ~!!」」


「ひゃあああ!?」


 再びサンドイッチの具になるミルフィ。うちの親友(ミルフィ)マジ天使!可愛いは正義です!


「お嬢も聖女様も困ってるからやめてやれよ…お嬢は本当に可愛いもんが好きだよなぁ…」


「まぁ、ミルフィリア嬢は本当に嫌なら言える子だから…」


 相変わらず蛇だけど死んだ魚みたいな目をしたアンドレさんと苦笑するディルクの話は聞こえないふりをして、シュシュさんと存分にミルフィを愛でたのでした。

 長くなったので切りますが、祝勝会はまだまだ続きます。


 シュシュさんとミルフィも仲良くなれそうですね。シュシュさんは愛らしいものに目がないのでちみっこも大好きだと思われます。

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
[良い点] ミルフィがかわいい! あとミルフィがかわいい。
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