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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・訴えて勝つぞ編

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そして伝説へ…(嘘)

 作者はアホだということを念頭においてください。シーダ君家編で私が1番書きたかった話になります。


 作者はアホです。

 暗い山の中をディルクに片手抱っこされて移動する。仕方ないんだ!この方が速いし、ディルクは鼻も耳も私よりいいから、戦闘の気配も察知しやすい。だから仕方ないんだ!と内心激しく誰かに言い訳しつつ、ひたすら移動する。


 ディルクの耳が一方を向く。何か聞こえているようだ。


「…近い!ロザリンド、いける?」


「いつでもどうぞ!」


 現れた魔物を切り伏せる。こうなりゃ人海戦術だ!皆人じゃないけど!


「出番だよ、皆!」


 精霊さん、魔獣達が魔物に一斉に襲いかかった。あっという間に殲滅していく。私も多数対応でブーメランを投げまくる。あまりの倒しっぷりにディルクが引いている気がするが仕方ない!ミルフィ達の救助が最優先だ!お願い、ミルフィ!無事でいて!





 そして、視界がひらけたと思った次の瞬間、光が溢れた。


「ええええええええ!?」


 ミルフィの悲鳴が…いやなんか、びっくりしたっぽい声が聞こえた。


「ミルフィ!」


「ロザリィ!?」


 よかった、シーダ君は怪我をしたようだが無事だった!ミルフィを抱きしめる。怪我はないみたいだ。さっきの光は?と視線をめぐらすと、上空にそれはいた。




 神々しく輝く……………サボさん…?




 もふ丸も固まっている…というか、魔物達も固まっている。さっきから倒しまくってたのはダークウルフだな。とにかく倒す優先だから姿を認識してなかった。ランクはAだが群れで襲ってくるので実際はS~SSランク相当で非常に厄介だ。かなりの群れだったらしく、地面に相当な数が倒れている。


 魔物の事を考えて現実から目をそらしていたが、なんつーか残酷な天使の○ーゼが脳内で鳴り響いている。サボさんは8枚の光輝く羽をはためかせて浮いている。神々しいが果てしなくシュールである。

 そして、サボさん?が回転しだすとあっという間に魔物を倒していく。トゲからビームが出たよ。トゲからビームだよ!?トゲは飛ばすものじゃなく、ビームの発射口になったの?サボテン型アンドロイドなの??いや、あれが噂のATフィー○ド?


 アホな事を考えてたら、ダークウルフ達も正気にかえったらしく襲いかかってきた。応戦しようとしたら、木々がダークウルフに巻きついて絞め殺していく。


「え?」


「なんかたくさんの声が聞こえる…」


 シーダ君が目覚めました。服に血がついていますが、傷はミルフィが癒したようです。


「シーダ君!」


「…ミルフィリア?そうか俺は気を失ってたのか。お前は無事か?足引っ張って悪いな」


「なんで私の心配なんですの…わ、私を庇って大ケガしたのにぃぃ!!」


 ミルフィも安心したのか、シーダ君にわんわん泣きついている。


 私はつっこむべきだろうか。シーダ君から緑の魔力が溢れ出してるとか、シーダ君の周囲だけ花が咲き、祝福するみたいに花吹雪が発生してるとか、周囲の木々が魔物を襲いまくっているとか。


「シーダ君、なんか体調おかしいとかない?」


「あ?そういやぁ、なんかさっきから大丈夫?とか君をいじめた魔物は絞めとくからねとかよかったねとか、声が聞こえて……………なんじゃこりゃああ!?」


 シーダ君、ミルフィしか見てなかったんだね?


「あ、多分私の天啓でシーダ君の天啓が増幅されたせいでは…」


「ミルフィの天啓?」


「えと…覚醒接触(アウェイクキス)という天啓を持ってまして…シーダ君に使用いたしました。緊急事態だったとはいえ、シーダ君の唇を奪った責任を取ります。結婚してください。必ずや幸せにいたします」


「…うん?」


 え?覚醒接触(アウェイクキス)って…ああ、キスしたと?とりあえず返事はしたけどシーダ君も固まってるよ?


「シーダ君!嬉しいですわ!では口づけのやり直しを…」


 ミルフィにキスされそうになって、正気にかえったシーダ君はミルフィを制止する。


「ま、待て待て待て!!こ、こら!じ、人工呼吸みたいなもんだろ!ノーカウントだ!」


「…いいえ、私はシーダ君に口づけをいたしましたわ。サボさんには傷口だけでしたもの。シーダ君にだって傷口でもよかったはずですわ。私はシーダ君に口づけがしたかったのです」


「…………今はだめだ」


「後でならよろしいですか?」


「よ、よくない!」


「私ではだめ…ですか?」


「駄目じゃないけど義務感ではしたくねぇんだよ!惚れた女に責任でキスされるとか結婚とか嫌だ!とりあえず、今そんなこと言ってる場合じゃねーだろ!魔物倒すぞ!」


「はいはーい」


 私達がサボってた間にディルクはザクザク倒してるし、私もブーメランと魔法で応戦…シーダ君がすげぇ!?


 シーダ君は私があげたユグドラシル製の棒を使ってるんだけど…腕力も、速さも格段に上がっている。ミルフィの天啓のせい?恐るべし、覚醒接触(アウェイクキス)!!


「オオオオオオン!!」


 ダークウルフキングとダークウルフクイーンか現れた。多分あれがボスだな!


世界終焉仙人掌爆(ワールドエンドサボンバー)!!」


 サボさん?の羽根から魔力が収束し、レーザーとなってダークウルフキングを倒してしまった。中二病感が半端ない。

 少年(サボテン)よ神話になれ。


「生い茂れ!」


 シーダ君の棒がユグドラシルとなり、ダークウルフクイーンを一瞬で絞め殺してしまった。すげー。


「…ディルク、私達は来なくても良かった気がするよ」


「いや、まぁ…まだ雑魚が残ってるし、後始末もしないとね?」


「うん…」


 納得はいかないものの、後始末をしました。けっこう数がいて、ポーチが大活躍でした。とりあえず言わせてください。




 どうしてこうなった!?



 マーサとジャッシュも無事でしたが、血塗れスプラッタな姿で私がビビりました。ディルクは私が怯えると嬉しそうだね。なんでだ。実はどSか?


 ジャッシュは悲痛な表情で私に枝で作った鞭?を渡してきた。急ごしらえだが、これで叩いたら痛そうだ。先尖ってるし。


「お嬢様のご命令を完遂できず申し訳ありません。その鞭で気がすむまで叩いてください」


 えええ!?私に嗜虐趣味はない!だ、誰か助けて!と視線で助けを求めると、まるで菩薩みたいに微笑んだマーサが前に出た。


「…お嬢様」


 マーサ!上司として、ジャッシュにガツンと言ってやって!


「私も同罪にございます。どうかお気のすむまで私も叩いてくださいませ」


 マーサ、お前もか!!


「叩かない!仕方ないし!皆無事だし無問題!!むしろ捕縛した賊を守りながらよく戦いました!誉めたいぐらいですから!」


「「お嬢様…」」


「必ずや、次こそは任務を完遂して見せます!」


「次はこのような失敗はいたしません」


 マーサ、ジャッシュ…二人はなんでここまで私に尽くしてくれるんだろう。謎です。





 さて、残る問題はサボさんですね!


「す、スイ!スイー!」


「はいはーい」


 私の呼びかけにスイが来てくれた。


「サボさんはどうしちゃったんだと思う?」


「…ロザリンドはまた何をやらかしたわけ?」


 スイがまたあきれた表情をしている。


「何で私のせいなのさ!?私は何も……なにも………」


「…心当たりが?」


「…あります」


 そういやあったよ!サボさんにあれを持たせてた!


「何をやらかしたわけ」


 スイさんがジト目である。信用が無さすぎる私。


「兄様特製パワーアップドリンク『俺みなぎるんだCドリンク』を渡しました」


「成分は?」


「詳しくは知りませんが、サボさんをパワーアップさせる何かだそうです。ゴラちゃんエキス配合、副作用はなしだと聞いています。その、私がちょこっとおまじないもしましたけど。強くなーれって」


「…だから怪しいものを使うなよ!ロザリンドは進化しちゃった事件とか雑炊事件でこりないわけ!?」


「だってなんかあった方が大変だもん!サボさんに怪我してほしくなかったんだもん!」


「申し訳ありません。さらに私が覚醒接触(アウェイクキス)を使いましたので…」


 つまりチート×チート=進化しちゃった☆という図式?


「あれは僕も初めて見たけど、サボ☆天だね」


 つのだ○ひろみたいだね。なんでやねん。


「サボ☆天は神ランクの魔物だよ」


「ロザリンド、ミルフィリア…ワタシハ…カミニナッタ。シコウノソンザイニナレタガ、ワタシハミンナノソバガイイ。カミトシテミマモルノハイヤダ」


 翼は消えて、サボさんはいつもの虹色サボさんになりました。神ランクになると、本当に神様になっちゃって、一緒に居られなくなっちゃうらしい。サボさんが居なくならなくて良かった。


 予想外の事が起きまくりましたが、これで準備万端!最後の仕上げに入りますよ!

 すいません、楽しかったです。後悔はしていません。

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― 新着の感想 ―
今週はエヴァ打つか……
[良い点] 「作者はアホです」は天才的な展開のお知らせみたいに扱わせていただいております!最高です!
[一言] サボ☆天、なんか美味しそう。オススメは定食ですかね
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