表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・真夏の恋話編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

203/729

シーダ君とジルバ

 昨日更新できなかったので短めですが、追加です。

 今日は我が家の別荘にお泊まりです。応接間でお茶をしていると、なにやらシーダ君が考えこんでいます。


「なあ、あの米って聖女の恵みか?」


「そうですよ。ウルファネアから許可をもらって一般化させる予定なんです」


「そうなのか。あれ、あんな食い方もあったんだな」


「ん?…聖女の恵み、食べたことあるの?」


 あれは王族専用ではなかったのか。どう見てもシーダ君は平民だが…


「味見する程度だけどな。3年前までうちで育ててた。うちの家系は緑の手の天啓持ちが産まれやすいからな。今は没落して、他の家が管理してるはずだ」


「えっと…理由を聞いても?」


「3年前、親父が聖女の恵みを横流しして投獄された。一応まだ貴族に籍はあるが…まぁ、形だけだな」


「…お父様はどんな方か聞いても?」


「研究馬鹿」


 ざっくり一言でまとめられました。


「ルーみたいに植物大好きで研究ばっかしてた。聖女の恵みも大事に育ててた」


 懐かしむ、優しい表情。もしかして…もしかするかもしれない。


「シーダ君はお父様が本当に罪をおかしたと思いますか?」


「…あの研究馬鹿がそんなことするはずないと、今でも思ってるよ。多分はめられたんだよ」


「シーダ君はお父様を信じてるんだね」


 慰めるようにミルフィがシーダ君の手に触れた。


「ああ」


「…ふむ。とりあえず、ちみっこ達を寝かしつけますかね。その後で相談があります」


 満面の笑みを浮かべる私に、ディルク、王子様達、騎士達がひきつっていた。


「悪い笑顔だなぁ…」


 どういう意味かな?ダーリン。ミルフィは期待に満ちた瞳ですね。まぁ、期待に沿えるかは調べないとわかんないよ。

 私の予想が正しければ、多分大丈夫だけどね。とりあえず、ちみっこを寝かしつけて再集合となりました。


「あ、悪いけどジルバは参加不許可」


「…理由をうかがっても?」


「私があんたを信用してない。実力不足。最低限、ジャッシュから一本とれないと話にならない」


「…かしこまり、ました」


 おお!?成長したな!悔しそうなのは減点だけど、言い返さず素直にジルバは引き下がった。


 シーダ君の話はまぁ…聞いててもいいけど、魔のことも話したいからジルバはいてほしくなかったんだよね。


「…俺は、貴女にも勝てないでしょう。精進、します。いつか認めていただけるように」


 おお?なかなかいい瞳ですね。私はにっこり笑って言った。


「期待してます。ミルフィにも、強固な守りが必要です。今の貴方は足手まとい。何が必要かよく考えて成長してください」


「はい!」


 いいお返事です。ミルフィいわく、ジルバはくそ真面目タイプで変にこじらせてたけど、以降修練に励み積極的に自分に何が足りないか他者に意見を求めるようになりました。


「お嬢様、ジルバさんがやたら来るんですが」


「…ごめん」


 ジャッシュが師匠認定され、地味に困ってました。


「でも正直、ジャッシュは従者として素晴らしく有能だからいい見本だと思う。面倒かもしれないけど、業務に支障がない範囲で指導してくれるとありがたいかな」


「…お嬢様にそこまでいわれては仕方ありませんね」


 ジャッシュが激しく尻尾をふりふりしてました。うちの従僕大丈夫か。チョロくないかな。


 ジルバが私からも信頼され、実力を認められるのはまだ先の話です。


 きりがいいので、シーダ君の話は次回に続く。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ