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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・日常と騒動編

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ロザリンドと指輪

ロザリンド視点に戻ります。


合言葉は、


『ブルー○ス、お前もか!』


でお願いします。

「…ロザリンド、俺はなんで君に土下座されてるの?」


「申し訳ございません、ディルクからいただいた婚約指輪が大変なことに…」


「なくしたの?」


「なくしてません!」


「じゃ、どうしたの?」


「……こうなりました」


 光が私達を包んだ。





 時間は少し遡る。

 戦乙女の指輪が私の指輪になっちゃった事件から数時間。ハクが私に話しかけた。


「泣いてるのぉ?」


「え?」


 私は泣いてない。ハクの視線も私ではなく…え?ディルクから貰った婚約指輪?


「ロザリンドちゃん、この子悲しいみたいだからぁ、ちょっとお話聞いてあげてもいいかなぁ」


「いいけど…」


 この指輪にも意思があるのかとかツッコミどころは多々あったが、先程の私の指輪事件でキャパオーバーしていた私はハクに指輪を渡した。ハクなら指輪を壊したりなくしたりしないという信頼もあったから。


 確かにハクは壊しもなくしもしなかった。しなかったんだけど…しなかったんだけどね?


「ロザリンドちゃん、ありがとぉ」


 返却された婚約指輪は、不思議な気配がしていた。


「…なんか魔法かけた?」


「悪いモノではないよぉ。指輪をはめて魔力をそそいでみてぇ」


「いいけど…」


 何も考えず指輪に魔力をそそいだ。肌にサラサラとした感触…?


「なんっじゃこりゃぁぁ!?」


 私は銀色のドレスを着ていた。胸元には蒼色のリッカの花。


「うん、成功したねぇ」


「ハク!これどういうこと?私の婚約指輪はどうなったの!?」


「婚約指輪さんはぁ、ロザリンドちゃんのお手伝いをしたいって言うからぁ、出来るようにしてあげたよぉ」


「ジーザス!婚約指輪さん!貴方は私とディルクの愛の証として私の指で輝いているだけでよかったんですよ!」


 私は崩れ落ちた。しかし、ドレスか。どうせなら騎士服みたいなのがよかったなぁ…と思ったら、騎士服みたいなデザインに服が変化した。


「それは指輪の防御魔法だからぁ、ロザリンドちゃんのイメージで外見はかえられるよぉ」


 便利だな。便利なのは確かだ。だかしかし、納得いかん!


「婚約指輪さん、無理に私に都合よくならなくていいんですよ!というか、私の指輪もだよ!」


 というか、私は何をしているんだ。何故指輪に必死で訴えているんだ。そして、ハクに悪気はない。今私がすべきなのは…


「私はディルクに会ってきます」


 そして冒頭に戻るわけです。







 騎士服風の姿となった私に、ディルクは特に反応しなかった。


「…話はわかった。別にロザリンドの助けになるならいいんじゃない?」


「ディルクの順応が早過ぎる!」


「いやだってロザリンドに害はないし、むしろ便利だからいいんじゃない?ロザリンドは動きにくい格好が多いから、とっさの時に一瞬で着替えができるのはとても便利だと思うよ」


「まぁ…確かに」


「それに俺のプレゼントがロザリンドの役に立つなら俺も嬉しいよ。君も俺の大切な人を護ろうとしてくれてありがとう」


 ディルクは優しく私の婚約指輪を撫でた。指輪は淡くまたたいた気がした。


 ちなみに、あの後実験したんだけどこの婚約指輪の防御力は相当なチートでした。指輪の魔宝石は普通の品ではなく、結晶化したモノだったから…らしいです。

 ちなみにどのくらいかというと、全力で打ち込んだフィズの模擬剣が折れて私は無傷。わざと当たりにくる奴がいるかと超叱られました。試したかったんだもん、仕方ないじゃないか。

 賢者に上級魔法打ちこんでもらいましたが無傷。これ以上は当たると即死レベルになるのでさすがにやりませんでした…というかディルクに無茶しないで寿命が縮むと泣かれました。


 なんか、私は何があっても生き延びることはできる気がしました。

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