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ストーリーオブザリング
誰かさん視点です。
私はいろんな人と過ごし、その人生を見守ってきた。今のご主人様は可愛い女の子だ。私は今のご主人様が大好きだ。彼女が死ぬまで一緒に居たい。しかしご主人様にはあの子がいた。
私はあの子が羨ましかった。ご主人様のお役に立っているから。
ご主人様は役立たずな私を大切にしてくださる。私をいつも連れていってくれる。本来ならご主人様が側に置いてくださるだけで満足すべきだけど…私はご主人様の役に立ちたい。
あの子は更にご主人様を助けられるようになった。ずるい、ずるい、ずるい!
私だってご主人様を助けたい!!誰にも届かないはずの私の叫びは、優しい精霊に届いた。
「泣いてるのぉ?」
優しい精霊は、私の願いを叶えてくれた。




