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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・日常と騒動編

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下着を買いましょう

 下着ネタが続きます。苦手な方はスルーしてください。


 やっぱりディルクだけが大変なことに!

 ディルクが着替えたところで、買い物に行くことにしました。予備は必要だし、騎士寮まで荷物取りに行くのが面倒だったからです。ディルクもカーティスに頼むのは部屋に何かされそうで微妙だし、ディルクだと途中完全獣化したら最悪魔物扱いされて危ないかもしれません。


「そういや、カーティスはよくディルクの騎士服とパンツだってわかったね」


「ああ、騎士服に誰のか縫い付けてあるからな。それにディルクを全裸にしてさらえるなんてロザリンドしかいないと思って」


「いくら私でもそんなことしません!脱がすのは2人きりの時です!他人にディルクのお肌を見せたくありません!」


「そっち!?そもそも論点がおかしい!ロザリンドは俺を誘拐しないから!」


「「あ」」


 興奮したディルクは黒豹姿になりました。服はきちんとディルクにぴったりフィットしています。


「きつくない?」


「不思議だね…平気」


 わんこが服着た感じでとても可愛い。私が刺繍した服はシンプルなシャツとパンツだが、黒豹姿でもいい感じ。刺繍の魔法が上手く作動したようで何より。


「もふもふー」


 首に顔を埋めてスリスリする。ディルクもスリスリしてきた。くすぐったい。


「ふは」


 ペロリと私を舐めた舌はザラザラしていた。


「不思議だね。獣化の時は普通なのに、完全獣化すると舌ザラザラなんだね」


「…自分ではよくわからないかな」


「…おーい、いちゃつくのは2人きりでにしよーぜ」


「「あ」」


 カーティスの存在を忘れてた。店が閉まると困るので、近場の洋品店に行きました。










「だいたい買うのはこの辺かな…」


 ディルクは先程カーティスが持ってきたみたいな下着をよこした。これなら刺繍しても問題なさそうですね。


「5~6枚買おうかな」


「えー、そんな普通の?これとかは?」


「うわ、何ソレ。もはや隠してない。見せる下着的な?」


 カーティスは紐パンツを持ってきました。Tバック?買う人いるの?


「は、履かない!絶対絶対履かない!!」


「「あ」」


 また黒豹になっちゃいました。


「カーティス、これ刺繍できないから却下」


「そこぉぉ!?ロザリンドがその卑猥なパンツを却下した理由はそこなの!?」


「うん。私は別にどんなパンツのディルクでも愛せるから安心して」


「いやいや、俺履かないからね!?あんな履く意味わからないパンツ嫌だから!」


「ロザリンド、これは?」


 股間に鳥さんの頭付き。この世界にも居たんだね。下ネタに走る勇者が。つうか誰が買うんだ、こんなモン。気になる。


「カーティスに買ってあげようか?」


「え、ヤダー」


「人に嫌なものを薦めない!!」


 黒豹ディルクさんツッコミに忙しいね。というか、これ下着じゃないよね。ジョークアイテムだよ。


「ロザリンド、じゃあこれは?尻尾出せるよな」


「うん、まぁ刺繍は出来そうだし尻尾も出るけど…」


「さっきからカーティスはなんでわざとイロモノばっかり持ってくるんだよ!!そんな尻尾どころか尻が出る下着嫌だからね!」


 いわゆるOバックという奴だ。お尻にまーるく穴が空いていて、お尻がまる見えなセクシー下着である。


「ディルク、カーティスはわざとだよ。愉快犯です。反応するから面白がられるんだよ」


「でも、反応しないとロザリンドも暴走するよね」


「……てへ」


「可愛く笑ってごまかさないぃぃ!!」


「ぎゃははははは!!」


「お客様…あの、他のお客様のご迷惑になりますので…」


「「「すいません」」」


 店員さんに注意されました。確かに騒がしかったわ。謝罪しました。



「そういや、ロザリンドもついでに買わないの?」


「え?下着を?…ディルク、選ぶ?」


「えええええ!?」


「でもなー、私の下着は特別製で母様に作ってもらってるんだよね。可愛くしたくてレースついてたり」


「ふーん」


 だからこのお店の下着とかはやっぱり可愛くないよね。ディルクのチョイスには興味あるけども。あれ?ディルク反応が…さっき戻ったのに、また黒豹リターンですか。興奮したんですね。

 私はディルクにすり寄って耳元で囁いた。


「…私の下着、見たい?」


「え、な…み、見たい、けど…………いやいやいや!誘惑しないの!」


「うん。じゃ後で見せてあげるね」


「え」


 呆然とするディルク。カーティスがまたなんか変なモン持ってきました。


「ロザリンド、これは?」


「……刺繍できないから却下というか、これのカテゴリーは下着でいいの?」


 カーティスが持ってきたのは何かのでっかい牙をくり抜いたやつ。紐つき。


「店員が、ここに入れて紐で止めるって言ってた」


「店員さんに使用方法聞くとか勇者だな!むしろカーティスにびっくりするわ!」


 私は絶対しないしできないしやらないわ!


「嫌だからね!絶対つけないから!」


 黒豹ディルクがマジ泣きしそうです。ディルクの頭を撫でつつ私は言った。


「どこの部族の装束かネタなのかは知らんが、ディルクにそんなわけわからんものは使用しない。確かに面白いけど持ってくるならセクシー下着ぐらいにしといて」


「こらぁぁぁ!セクシー下着も嫌だから!!」


「お客様…」


「「「お騒がせしてすいません」」」


 3人同時に謝罪しました。しかし、先程注意したのとは別の人だ。なかなか迫力のある肉食な気配のお姉様で、胸がけしからん感じで羨ましい美人。さらさらの赤毛が素敵です。


「セクシーな下着をお探しかしら?」


「え?」


「こちらへどうぞ、お嬢様」


 私のではない、と返答する隙を与えず、お姉さんは私を女性物コーナーに連れていった。ディルクは私を見捨てられず、ソワソワオロオロしながらもついて来た。

 カーティスは…逃げたな。あの野郎。


「さ、どんな下着がお好みかしら」


「うわぁ…きわどいですね」


可愛いものもあるが、レースだけとかとんでもないやつもある。


「ディルクはどれが好み?」


「そこで俺に振るの!?」


「未来の夫の好みを把握しようかと思いまして」


「あら、婚約者なの?」


「はい。結婚はまだ先ですが、私は彼と結婚します」


「ロザリンド…」


 嬉しそうなディルク。お姉さんはにっこり笑っていくつか商品を並べた。


「そうね、こんなのは?」


 お姉さんは清楚可愛いピンクの花柄の下着をさし出した。可愛いけど、レースついた奴が好きなんだよなー。


「んー、だったら今してるやつのが可愛いですかね」


「…見せて?」


 お姉さん超笑顔!え?待って!


「きゃああああ!?」


「ロザリンド!?」


 フィッティングルームに素早く連れ込まれ、剥かれました。とっさに助けを求めた私。


「ディルク助けて!」


「ロザリンド…!」


「まぁ!なんて素敵な下着なのかしら」


 大喜びのお姉さん。涙目で下着姿の私。助けようとフィッティングルームに入ったが遅かったディルク。


「え…あ…」


 私は知りませんでした。ほら、よく漫画とかで鼻血吹き出すじゃないですか。リアルであれはないと思いましたが、ディルクはそれを成し遂げました。そして、お店から逃げました。


「彼氏、純情なのね…」


「はい…まぁ」


 素早く服を整えた私。


「とりあえず、弁償します」


「弁償より、貴女の下着の作り方が知りたいわ!」


「あー、じゃあ今度図案があるんでお持ちします。さすがにミス・バタフライには見せらんないし」


「ミス・バタフライと知り合い?」


「客兼商売相手で友人です」


「彼女、ウチをひいきにしてくれてるのよ」


 そうなんだ。人の縁とは不思議なものですね。しばらくお姉さんとお話をしました。お姉さんは店長さんでした。

 また来るよとお約束しました。後日、私が渡した下着の図案を元に作られたものが流行ったらしいです。








 結局私は最初ディルクが選んだタイプを数枚とネタ用にブーメランパンツ、ディルクのパジャマと普段着を買いました。


 ディルクはお店の外で黒豹姿でウロウロウロウロしていました。面白いので観察する私。物陰に隠れ、風魔法で音を拾う。


「どうしよう、どうしよう…」


「別にロザリンドはパンツ見られたぐらいで怒らねぇだろ。むしろディルクに見せて反応面白がるだろ」


 そこは否定しないが、人を痴女みたく言うな。後で絶対カーティスしばく。


「た、助けてって言われたのに…」


 しょんぼりするディルク。今すぐ抱きしめたい!可愛い!


「仕方ないだろ。お前が襲いかからなくてよかったじゃん。そっちの方が確実に嫌われるんだから」


「うん」


 ディルクさんは私の下着姿に欲情し、私を傷つけないために逃げたのか。納得。そしてあわせる顔が無いから戻って来なかったと。


「ディルク!お買い物終わりましたよ」


 ビクリと肩を震わせるディルク。まだ黒豹さんですな。


「手を繋ぎたいから戻って」


「あ、うん」


 いつものディルクになって手を繋ぐ。


「…私の下着姿はいかがでした?」


「鼻血が出るからやめて!」


「カーティス、ディルクの鼻血はすごかったよ。噴水みたいだった」


「余計なこと教えないで!」


「え、ロザリンドはそんなスゲーやつ着けてんの?」


「ええ?きわどいとかえぐい系統ではなく普通に可愛い系統だと…ディルクどうだった?」


「可愛いし綺麗だった…って思い出させないで!」


 黒豹になるディルク。


「興奮したんだな」

「興奮したんだね」


「2人で納得しないでよ!好きな子の下着姿に興奮しない男はいないから!!」


「…まぁ同感だが、往来でする話ではないと思うが」


 道でやかましい私達を注意しにきたのだろう。フィズに挨拶する。確かに道でする話ではないね。


「こんにちは、フィズ」


「よお」


「う、うわぁぁぁん!!」


「ディルク!?すいませんフィズ!追いかけます!」


「俺も行く!」


 恐らく羞恥心が限界に達したディルクがすごい速さで逃げ出した。


「…あれ、ディルクか?」


 フィズがぽつりと呟きました。ディルクはなかなか捕まらず、大変でした。からかいすぎましたねー。ちょっと反省しました。


 ちなみにカーティスとロザリンドが組むとディルクいじりが酷くなります。

 カーティスとロザリンドは親友というか悪友です。


 たまにフィズも被害にあいます。沸点低いのでたまに本気で叱られます。

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
[一言] こういう話自体は全然良いんだけど、これ主人公7歳なんだよな?それはちょっとなあ… 俺の脳内では13と18くらいのイメージなんだが
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