表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ケーキなボクの冒険  作者: 丸めがね
マーリン王子と騎士スカーレット、恐ろしい夜の悪魔
17/207

その17 金髪美女


口も塞がれてしまったので声が出ない。


ジタバタしつつ、相手の顔を見る。



黒ずくめの怪しい男・・・かと思ったら、それは、


金髪の超絶美女だった。騎士の格好をしている。


しかも素敵な香りがする。


羽交い絞めにされているので体が密着して 、リーフはちょっと嬉しくなった。



「お前は、きのう酒場で酔っ払っていた女だな。なぜアレのことを知っていたのか聞かせてもらおう」


「アレ?」アレって何だろう。本気でわからないリーフ。


「とぼけるな!氷ネズミの心臓のことだ」声もセクシーな女騎士。




氷ネズミの心臓・・・例のゲームの中にあるので確かに知っている。


ボスキャラを倒すためのアイテムの一つで、激レアのモンスター「氷ネズミ」が激レアの確率でしか落とさない。


リーフも「ファイナルドラゴンファンタジア」を始めて半年、やっとつい先日一つだけゲットできたのだ。

生まれてから一番うれしかった出来事かもしれない・・・。



「昨日お前は、変な歌を歌った後、”氷ネズミの心臓 見つけた~”と言っていただろう!」


「ええっ~・・」リーフはホントに覚えていない。覚えていないが、夕べの酔っ払い具合だったら、調子に乗ってしゃべったかもしれない。だって歌まで歌っていたのだから・・・。



「うまく説明できないんだけど・・・、夢の出来事を言っちゃったみたいっていうかぁ・・・」


「夢だと?氷ネズミの存在を知っているだけでも怪しいんだよ!」


美人女騎士は超怒っていた。路地の壁に逆壁ドンされる。


こんな状況ですが、リーフは「悪くないな~」とか思っていた。


紅い唇、漆黒の瞳、重厚な金髪の女騎士の顔が、すぐ近くにある・・・怒った顔も超綺麗。



ちなみに身長差は20センチはあるだろうか。もちろん女騎士のほうがデカい。


(逆だったらなぁ、ボクがアーサーかジャックになったんだったらなぁ・・・)


妄想を膨らますリーフ。見下ろせる身長で、気の強そうな女騎士を壁ドン・・・素敵だ、素敵すぎる。



リーフの妄想タイムにしびれを切らした女騎士は、ナイフを抜き、


「言え、どこで氷ネズミのことを聞いたんだ。言わなければ・・・言いたくなるまで痛い目に合わせてやる」



と脅してきた。


はっと我に返るリーフ。ごっついナイフの刃先は鈍く光り、刺さると痛そうだ。




「小さい子相手に、手荒ですよ、スカーレツト。」


路地の入口に男が立っていた。


男は、なんとリーフのメガネをかけている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ