第2章
四人でgdgdと放課後を過ごし、そろそろ帰るかという雰囲気になりお開きになった。
「結衣ー。ちょっと待ってー!!」
振り返ると遥が手を振りながら走ってきていた。
「ん?どうしたの?」
「こんな時間に女の子一人で帰るなんて危ないでしょ?だ・か・ら~、俺がお供してあげますよ~。」
まぁ、確かに周りは暗いけどそこまで遅い時間じゃないし、別に危なくはないと思うんだけど・・・。でも、断る理由もないしいいか。
「ちょっとウザイけど、まぁお供させてあげてもいいよ。」
「お嬢様の仰せのままに。」
遥は執事の様な姿勢をとり始めたが、いちいちツッコムのがめんどくさかったので無視して歩くと、慌てて走ってきた。しっかし、ホントこいつはいつも笑ってる。普通、こんな無愛想な女子に笑顔を向ける子なんていないだろう。それに、私の場合毒舌というおまけ付き。ホント変わったやつだ。ま、私が言えたことじゃないけどね。
二人で夜道を歩いてると、ふっと思ったことを質問してみた。
「遥ってこっちだっけ?家。」
「ん?違うけど?」
「違うのっ!?!?」
「え、違うよwwそれより、そんなにリアクションとんなくてもwww」
目の前のバカは、人のリアクションがそんなにツボったのかまだ笑っている。正直、ムカついたのでひと蹴りしてやるとゴメンゴメン、と笑いながら少し距離をとった。
「てか、なんでわざわざ遠回りの道通って帰んのよ。」
「んー?だから~、結衣のお供をするためにこっちから帰るの~。」
「それ答えになってないし。まったく、ほんとバカなんだから。」
「バカで結構です~♪」
月の明かりが帰り道を照らす。アタシがこいつのこの行動の本当の意味がわかるのは、またちょっとあとの話…。