1 ふざけるな!
「ふっざっけるな~!!」
怒りの声をあげながら俺は走っている。
「ほらほらお兄ちゃん、もっと早く走らないとモンスターに追いつかれるよ!」
楽しそうな妹の声が、神の声のごとく上空から降ってくる。
フザケンナ!!!
武器が重い。
鎧が重い。
荷物が重い。
足場が悪い。
先が見えない。
「駅伝ランナーでも無理だ!!」
山の神もビックリな悪条件だ。
ドウシテコウナッタ?
俺は嫌々思い返してみた。
「お兄ちゃん、モ◯ハン、やったことある?」
「あるぞ。」
「武器は何を使ってた?」
「大剣だな。初心者にもオススメだ。」
「始めたんだけど、なかなか難しいんだよ。」
「だろうな。強くなるには自分の腕を上げるか、自分で素材を集めて装備を作るしかない『ガチゲーム』だから、最初は大変だと思うぞ。」
「お兄ちゃん、戦い方教えてくれる?」
「別にいいけど・・・ゲーム機は慎重に持って来いよ。」
「わかっているよ。」
何しろ俺たち兄妹は、最近2回もゲームの世界に入ってしまっているのだ。
入ってしまうきっかけは、「ゲーム機を持っている状態で頭に刺激を受ける」
今までは乙女ゲームだったので「人」相手だったから何とかなった。しかし、万が一、モ◯ハンの世界に入ってしまったら、相手は「モンスター」。
シャレニナラネェ
慎重に事を進めるのは当然だ。
そして
ドタドタドタ!
「お兄ちゃん、持って来たよ!」
「おい、そんな急ぐな!」
「あっ!」
足を絡ませて吹っ飛んでくる妹。
「おいっ!」
思わず体を支えようとした俺の頭に・・・
凄い勢いでゲーム機が飛んできた。
ゴッツン!!!
「あぁ~、ゲーム機がっ!」
マズシンパイスルノハアニダロウ
「・・・よかった、壊れてない!」
ゼンゼンヨクナイ・・・・
あっ、意識が遠のく。
オレハシンチョウニシテイタノニ
ゲセヌ。
そして、気がついたら
俺はモ◯ハンの世界で、ハンターの中に入っていた。
・・・たった1人で。
「あれ? お兄ちゃん?
お~い、お兄ちゃん!
反応がない・・・
もしかして
お兄ちゃんだけゲームに入っちゃった?」
マジカヨ
【完結】兄妹そろって断罪中のヒロインの中に入ってしまったのだが
【完結】兄妹そろって断罪されている息子を見守る王様の中に入ってしまったのだが
【完結】ざまあ、してみたかった
【完結】ざまあ、してみたかったな2
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