第七話 貴族関係のクエスト受ける前にむふふ
主人公はステータス以外のところでチートしているような気がします。
俺とラザリンが冒険者になって半年が経った。
俺達はレベル6になっていた。
ステータスを見てみることにした。
名前 ユウヤ 16歳 男
職業 剣士 副職業 闇魔術師
LV 6
HP 160/160
MP 80/80
攻撃力 120/120
防御力 80/80
知力度 60/60
敏捷度 60/60
魅力度 80/80
幸運度 40/40
スキル 剣術LV3 闇魔法LV2
女神ディスティーネの加護
名前 ラザリン 12歳 女
職業 盗賊 副職業 風精霊使い
LV 6
HP 60/60
MP 100/100
攻撃力 50/50
防御力 40/40
知力度 70/70
敏捷度 120/120
魅力度 100/100
幸運度 80/80
スキル 短剣術LV1 風精霊魔法LV1 薬師術LV2
俺は剣士としての実力が伸びていた。
迷いの森のクエストの後も冒険をして格上のボスを倒してきたのだ。
俺はなぜか、敵の弱点をついたら強いボスもハメ殺すことが出来ていた。
ボスを倒せば大量の経験値が入る。
すぐにレベルが上った。
冒険者ランクはEランクのままだが。
ラザリンはほとんど近接戦闘をしていない。
攻撃力と防御力が低いので敵にダメージを与えられないのだ。
その代わり風の精霊術で援護してくれた。
彼女は風精霊術師の方が伸びるだろう。
盗賊としては罠はずしや鍵外しで活躍してもらっていた。
薬師術も覚えたので癒し草とスライム体液を材料にしてHP回復ポーションを作れるようになっていた。
買わなくていいのでお金の節約になった。
貯金は2,600万ゴールドになっていた。
郊外に家が買えるくらいの金額だ。
冒険者は危険な仕事だが、半年でそれだけの大金を稼げるのである。
その日も朝から冒険者ギルドに来ていた。
壁のクエストボードを見ていると受付嬢のカリンさんに話しかけられた。
彼女は茶色の髪でショートボブにしている。
黒い瞳が印象的な美人で胸も大きかった。
「ユウヤさん、お願いがあるんです」
「は、はい」
俺はカリンさんの胸を見ながら返事をした。
「もう、どこを見てるんです!」
彼女は胸を押さえて頬を膨らませた。
年上だけど、かわいい。
「いや、なんというか……大きくて形もいいなと」
「お兄ちゃん、私のは?」
ラザリンが胸を突き出して押し当ててきた。
「ラザリンのはまだ成長途中だな……」
「むぅ……」
彼女は難しい顔をする。
幼いけどかわいい。
「私のおっぱいに見惚れるのもいいですけど、依頼の話も聞いてくださいね」
カリンさんが胸を下からすくい上げるようにして腕を組んだ。
胸が強調されてとてもエロいぞ。
冒険者ランクがEに上がってからはなぜか、年上の女性にモテるなぁ。
“E”って“Ero”のことなのか。
俺も若い男だから精力が溜まってるからなぁ。
ラザリンはまだ子供だから、そういうことをするには早いし。
貯金も増えたから、歓楽街で発散してもいいかもな。
◇◇◇
相談室に連れて行かれてソファーに座った。
「隣町のタリアスメアの領主様が、最近結婚したんだけど、不穏な噂があるのよねぇ」
カリンさんが話し始めた。
タリアスメアの領主はロイド・フォン・ジギタリス子爵で、優柔不断でおとなしい人物らしい。
最近、結婚したのだが、妻になった女性が魔物だという噂があるのだ。
その真相を調べてほしいというのだ。
「今回も別の冒険者とチームを組んでもらうわ。難しい任務だから」
カリンさんが扉の外に声をかけると、二人の女性冒険者が入ってきた。
「ユウヤくん、また一緒だね」
「お久しぶりですね」
C級冒険者のリンダとマリアだった。
リンダがいきなり抱きついてきた。
ソファーに座っている俺の顔に胸を押し付けてくる。
「会いたかったよ~、ユウヤく~ん」
「はしたないですよ、リンダ。でも、私もユウヤくんの匂いを嗅いでみたい。クンクン……」
リンダもマリアもなんだか性癖が隠しきれなくなってる。
しばらく会わない間に何があった?
「ちょっと、二人とも、そういうことは宿屋に戻ってからにしてください」
カリンさんがこほんと咳払いする。
「お兄ちゃん、私が第一夫人だからね」
ラザリンが俺に抱きついてくる。
これがモテるということなのか。
前世では剣道ばかりやっていて彼女が出来なかった。
童貞のまま、ナイフで刺されて死んだのだ。
今世では童貞のまま死にたくなかった。
早く筆下ろししなくては……。
俺の考えはしばらくトリップしていた。
我に返るとカリンさんが話を締めくくっていた。
「明日、出発してもらいます。タリアスメアの町の高級旅館で、依頼主のアグリッタ伯爵令嬢がお待ちです。合流して指示に従ってください」
◇◇◇
いつもの宿屋に帰ってから夕食を摂った。
牛タンを焼いたものと、小麦粉を練ってオーク肉とキャバズンの葉を混ぜて焼いた料理である。
秘伝の自家製ソースがかけてあって、美味しかった。
オニオンとキュウラのさっぱりとしたサラダも肉に合った。
一泊5万ゴールドの庶民が泊まれる宿としては高級な宿に泊まっているのだ。
料理も美味しいのは当たり前だろう。
「美味しいよ、お兄ちゃん」
「ラザリンは育ち盛りだからね、沢山食べるんだよ」
お腹がくちくなると風呂に入った。
ラザリンの身体を洗ってあげる。
ヘチマみたいなスポンジのヘチマンに石鹸をつけて優しくこすってあげる。
背中から体の前に手を回してこすると彼女が身じろぎした。
「お兄ちゃん、くすぐったいよ」
「しばらくの我慢だよ、綺麗にしてあげるからね」
彼女の身体を隅々まで洗って、次に俺の体を洗ってもらう。
「お兄ちゃん、すごい筋肉だね」
「剣士だからね、鍛えてるさ」
ラザリンが背中を洗い終わって、体の前に手を回すと二人の身体がピッタリくっついた。
そのまま、彼女の温もりを感じて洗ってもらう。
すごく安心感があって、気持ちよかった。
お湯で泡を流してから、湯船に浸かる。
ラザリンを抱きかかえる様にして、他の男の目から守る。
彼女の柔らかな身体を感じて湯に浸かっていると、幸せな気分になった。
その後は、風呂から上がって体を拭いて夜着に着替えた。
部屋に戻ってから、彼女と少し話して、寝ることにする。
高級なフカフカのダブルベッドで抱き合って寝た。
彼女の風呂上がりの石鹸の匂いが、安らぎをもたらした。
生きてて良かったと思う。
彼女と出逢えてなかったら今頃どんなに寂しい思いをしていたか。
女神に感謝しなければ。
俺は脳裏に運命の女神ディスティーネを思い浮かべた。
「女神様、ありがとうございます……」
「……」
俺の呟きが聞こえたのか、ラザリンが薄目を開けたが何も言わなかった。
俺は安らかに眠りに落ちた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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