第十三話 蟹の機械獣がエルフによって瞬殺
俺たちはフューメルさんを先頭にしてナラク地底研究所の内部を調べている。
一階部分には機械仕掛けの蜘蛛のような魔物しか出現しなかった。
弱いのでほとんどフューメルさんが片付けてしまった。
彼女と臨時でパーティーを組んでいるので俺たちにも経験値が入る。
「経験値、美味しいよう」
ラザリンがほくほく顔で笑っている。
今だけだぞ、後で絶対に強敵が出るから。
「気を引き締めていこう」
通路の脇には所々に部屋があった。
鍵が開いている場合がほとんどだが、鍵がかかっていて入れない部屋もあった。
「この鍵を開けるには暗証カードが必要ね」
フューメルさんが鍵の種類を調べて言った。
「暗証カードか……どこにあるのかな」
「多分、強い魔物が持っているわ」
「まさか、カニロイドが?」
「そうとは限らないけど……」
あたりを調べてみると、壁に押し込める突起があった。
「どうする?」
「怖いけど、押して見ないと始まらないと思います」
「お兄ちゃん。多分、強い敵がいるよ」
フューメルさんが突起を押し込んだ。
壁の一部が上に持ち上がる。
隠し扉になっていたのだ。
中は薄暗い。
慎重に奥に進んだ。
『Beeee! Beeee! Beeee! 侵入者ヲ排除スル。』
突如、警報が鳴り響いた。
通路の奥からズシンズシンと地響きがする。
通路の壁を引っ掻きながら巨大な機械仕掛けの蟹が出現した。
「カニロイドだわ!」
「まずい!」
「お兄ちゃん、Bランクの賞金首モンスターだよ……」
ラザリンが怯えた顔をする。
俺が守らないと。
「逆にチャンスかもしれないわね。カニロイドにかかっている賞金は、3,000万ゴールドよ。三人で分けたら一人1,000万ゴールド」
「たしかにお金は魅力だけど、死んだら元も子もないですから」
「私は元研究員だけど、冒険者ランクはA級なのよ」
「えぇ!?」
「Bランクの魔物なら楽に倒せるわ」
フューメルさんは白衣の中から短剣を取り出して突進した。
カニロイドは左のカニバサミで攻撃してくる。
その一撃をかいくぐって、左腕を切り飛ばした。
カニロイドは怒り狂って右のカニバサミを振り回してくる。
フューメルさんは短剣で弾き飛ばした。
そのまま接近して右腕も切り飛ばす。
腕を失ったカニロイドは口から水魔法の泡を吹き出してきた。
その泡を見切ってかわすと、口の上にある左右の目の間に短剣を突き刺した。
グリグリ抉って、跳ね上げる。
カニロイドの上部の殻が天井まで吹き飛んだ。
大量のカニ味噌油を撒き散らして絶命する。
「こんなものね。汗もかかなかったわ」
「凄い……」
「お兄ちゃん、私達が護衛する必要ないね」
「そうは行かないわ。A級の冒険者だからこそ慢心せずにパーティーを組むのよ」
フューメルさんは涼しい顔をしている。
Bランクの魔物を雑魚扱いしているのだ。
カニロイドの死体を越えて奥に行くと、下の階に降りる事のできる小部屋があった。
小部屋の中に入るとヴィーンと言う音がして部屋が下がっていったのだ。
階段ではなくてこういう設備があるところが、この研究所が古代文明の遺産ということだろう。
地下二階の通路に出て探索しながら進んでいく。
しばらく進むと大きな部屋に出た。
床が碁盤の目のように石のプレートで区切られている。
フューメルさんが足を踏み出すと、ツツーと床の上を滑り出した。
反対側の壁にぶつかってひっくり返って止まる。
うつ伏せでおしりを突き出してパンティが見えていた。
「痛た~い。パンツ見たでしょ?」
スカートの裾を押さえる。
黒いタイトミニの下は大人っぽい黒いパンティだった。
フューメルさんみたいなA級冒険者でも失敗するんだな。
俺も石のプレートの上に乗ってみた。
身体が勢いよく滑り出す。
フューメルさんの後ろからぶつかって、股の間に顔を突っ込んでしまった。
「ご、ごめんなさい」
「あぁん……わざとやってるでしょ?」
ラザリンが同じ様にして滑って突っ込んできた。
「きゃぁ!」
立ち上がりかけていたフューメルさんがもつれ合って倒れて、気がついたらラザリンが彼女の胸をつかんでいた。
「えへへ、柔らかいよう」
「そこは弱いの、揉んじゃダメェ……」
フューメルさんが真っ赤な顔になって胸を押さえている。
「私、身体の性感がすごく敏感なんです」
「そ、そうなんだ、ごめん」
「えへへ、お楽しみはこれからじゃ……」
ラザリンがおかしな喋り方になってる。
まさかレズビアンに目覚めようとしているのか。
「このトラップは滑って直進するものです。慎重に滑る方向を決めれば抜けられます」
フューメルさんがそう言って別の方向へ滑っていった。
俺とラザリンも同じ方向へ滑っていく。
そしてまた、フューメルさんの身体にのしかかって倒れていた。
「あぁん……駄目……そんなところを触られたら……」
「あわわ……」
俺は彼女の股の間に体を入れて腰を押し付けていた。
ラザリンはなぜか彼女の右足の靴を脱がして足の指を舐めていた。
「足の指なんか舐めちゃダメェ……」
フューメルさんは上気した赤い顔で荒い息をついている。
極端に感じやすい身体をしているのは本当の様だった。
A級冒険者で元研究員なのにそれでいいのか。
「この任務が終わったら好きにしていいですから、今は私に触らないでください」
「そう言われても不可抗力だし」
「フューメルお姉ちゃん、美味しいよ」
ラザリンが舌なめずりしている。
まずい、獣欲が目覚めてしまったのか。
それからは滑る床の部屋を抜けるまでに、何度も組んず解れつして揉みくちゃになった。
フューメルさんは感じすぎて息も絶え絶えだった。
A級冒険者の美人エルフの弱みを握ってしまった。
好きにしていいと言っていたし、俺の女にしてもいいということか。
最初に会ったときに俺に一目惚れしたとも言っていたよな。
そういうことなら遠慮することはないだろう。
美人エルフのA級冒険者を俺の女にして仲間に入れてしまおう。
仲間がラザリンだけじゃ戦力的に心もとないからな。
ラザリンもフューメルさんに懐いているから問題ないだろう。
それに俺にとって重要なのは、フューメルさんが俺の女になることに同意してくれれば、童貞を捨てられるということだ。
冒険者を続けていて童貞なのは恥である。
冒険者というのは危険と隣り合わせだから、性的に奔放で男も女もすぐに交尾するものなのである。
リンダやマリアがやたらと性的にアピールしてくるのは、冒険者の女としては普通なのである。
そういう世界に身をおいていながら、童貞を守っているということは自慢にならないどころか恥であった。
この任務から生きて戻ったら、美人エルフのフューメルさんで童貞を捨てられるのか。
感慨深いものがあるなぁ。
フラグを立てて死なないように注意しないと。
生きて戻ってエッチするぞぉ。
俺は先を歩くフューメルさんの後ろ姿を見ながら気合を入れていた。
ラザリンは俺の顔を見て考えていることに気がついたのか、生ぬるい目をしてジトーと見てくる。
心配するなラザリン、お前も大人になれば第一夫人として夜も可愛がってやる。
俺は男としての自信のなさを払拭できるチャンスに燃えていた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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