度数3みたらし団子
アルサム
「…どうすんだこれ」
バラム
「熟睡してますねぇ」
二人が呆れながら見ているのはシャツと下着の二枚だけを着て眠りこけるシマの姿
二人が来た後
壊れた商店街を修復するために宇宙船の機能で直して一段落し
飲み屋で飲み会に発展、べろべろに酔わされ町長権限でシマの家族にされ同じアパートに住むことになったのだ
アルサム
「地球人ひでぇよ…」
バラム
「食べ物は美味しいですよね、やきとりが美味しかったです」
アルサム
「あー…俺は梅酒ってーのと杏酒ってのを混ぜた酒とホッケって魚がうまかったなぁ」
バラム
「自分はお酒は合わなかったですね」
二人で飲み会を思い出す
そしてアルサムはもうひとつの事を思い出す
アルサム
「…バラムは気づいたか、あの女の力を」
バラム
「はい、戦闘を宇宙船が記録していたので確認済みです、シマさんの強さはこの次元ではありえないです」
アルサム
「ありえないか、本国はソコに目をつけたんだろうな」
バラム
「アルサム、今日はもう寝ましょう」
アルサムは頷き二人は就寝した
眠りにつきながらアルサムは思った
あの強さはどうしたのか、てに入れられる物なのか、と
翌日
アルサムが目をさますとバラムがいなかった
シマは昨日と変化無い、寝ている
バラムを探しに部屋の玄関を開ける
するとバラムが大家と話している
アルサム
「バラム!」
バラムに呼びかけるとバラムは手をふってきた
アルサムの元へ戻ってくるとバラムは大家に隣の部屋を借りてきたという話をして鍵を見せた
早くも順応しつつあるバラムに若干苛立ちを感じるが
シマの汚部屋、むしろ部屋と呼ぶ事をためらうごみ溜めに住む事を考えると最良の選択だと思い、苛立ちは引っ込んだ
バラムの後ろから大家が近づいてきて家賃やら光熱費やらの説明をしてもらい、町民としての手続きがあるから町役場に行くように言われた
難なく町民としての手続きが終わり晴れて町民として暮らすことになった
アルサム
「対応が早すぎて地球人がこわい」
バラム
「以前にも襲来した異星人達の対応には手をやいたらしくて、それで各国の方針で対応するようにしたらしいですよ」
アルサム
「なんでそんなに詳しいんだ?」
バラム
「町役場の電波モニタで見ました」
ああ、と納得したのかどうかわからないような返事をして話を変える
アルサム
「物資と資金は地球での30日間隔で送られるんだっけか」
バラム
「ええ、本国の通貨が使えないため、今日送る指定口座に通貨が変換されて振り込まれます」
アルサム
「地球人こわい」
バラム
「でも、この国だけがやけにちゃんとしてるらしいですよ、他の国には問答無用で攻撃される国もあるそうですし」
アルサム
「あのアメリカとかいう国だっけか、他の星人達からは腕試しとして良いって聞いてるな、変わったやつらが出てきたら本番だとか」
バラム
「この国を選んで良かったですねぇ」
アルサム
「移住のための調査だったんだがまぁいい、住み込みのバイトだと思えばな…そうだろうバラム」
バラム
「アルサム!このみたらし団子っておいしそうですよ!」
少し寂しさを感じたアルサムはみたらし団子を2本買って食べながら帰宅した
同時刻
商店街近くのスーパーミナゲ
商店街からはあまり良く思われていないスーパーミナゲ
主に町(以下略)が原因だが
そんなことはどうでもよく
今日は海鮮セールの日でマグロの解体ショーをやっている
様々な魚介類を販売する中
一番のおすすめ品はなんと言ってもカニである
店員
「奥さーん良いカニあるよー今日は家族でタラバなんてどうだい!」
奥さん
「あら、良いわね~じゃあこれくださいな」
店員
「あいよ!足2本サービスね!」
ドォオオオン!!
日常極まりない会話の最中に突然の爆発
何事かと店員、客が辺りを見回すとソコには巨大なカニの化け物が!
カニ
「イカ~!」
その恐ろしい姿をみて悲鳴をあげながら逃げ惑う人々
一体この生物は何なのか!
一方その頃シマは部屋で寝ていた
つづく