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わがまま王妃の奮闘記!  作者: 杉野みそら
第十三章

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オリガの覚醒再び

(いや!いやよ!アルバ!!アルバーーーー!!)


 その時、またあの感覚がオリガを襲った。世界が軋むように歪み、音は意味を失った。

 ただ私と、私を害する者だけが、異様に鮮明に浮かび上がる!


「ああ、オリガ……お、り、が……」


 刹那、マテオの口の動きが遅く感じられた。またあの感覚だ!私の周りだけ遅くなる感じ!


 時は凍りつき、世界を呑み込んだ。

 ざわめきは途絶え、時の奔流すらもひれ伏す。


 残されたのは一一私と、打ち倒すべき敵だけ。


 私はオリガ!この国の王妃!!


 そして……


「私はアルバの妻よ!!」


 私は手近にあった壺を取り、マテオの頭上に思いっきり落とした!


「ぐぁぁぁ……!!ああ!!」


(約束した!私が、アルバの安らぎの場所になると……!)


 ーーああ、この人の言葉も、この抱擁も、全部大切にしたい。


 ただこのぬくもりを大事にしていきたい。


 ただアルバを愛したい!


 私の心はただ一人。

 アルバで満ちている。


 夢の話を打ち明けた時も、アルバは馬鹿にせずに聞いてくれた!!


『オリガ、俺は絶対にお前を傷つけない。夢の中の俺が何と言おうと、現実の俺は違う。お前の考えも、涙も、全部大事にする。全部愛している!』


 私もよ、私こそ……この体。この心。この命!全てをかけて……!!


『愛しています!アルバ!』


 * * *


 アルバの命でオリガの自室を伺っていたカミラは、一瞬にして空気の変化を察知した。


(大変! 陛下に知らせないと、オリガ様が危ない――!!)


 胸を突き破るほどに心臓が暴れ、視界が揺れる。それでも足を止められない。オリガ様のためなら、骨が砕けても構わない!


 あの方は、私を庇い、救ってくださった女神――命を()してでも守るべき人!

 石畳を蹴るたびに、脚が悲鳴を上げる。呼吸は喉を裂くように荒れ、涙まで滲んでいた。


 それでも走った。走らずにはいられなかった。


 * * *


「ん?」


「どうされました?アルバ様」


「いや、」


(気のせいか?今オリガの部屋から悲鳴のような声が……)


『いや!いやよ!アルバ!!アルバーーーー!!』


 いや、気のせいではない!!オリガが危険だ!!


「ヤマト、あとは頼む!!」


 その瞬間、カミラが息を切らし、重厚な執務室の扉を力任せに押し開けた!


「陛下っ! マテオが――王妃さまを!!」


ああ、オリガ様かっこいい〜!!(レティの真似)


カミラは一度オリガに助けられているので必死です。

そしてついにアルバ登場!間に合え〜!


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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