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わがまま王妃の奮闘記!  作者: 杉野みそら
第十三章

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マテオの暴走②

オリガ視点です。

 お前こそ……お前こそ……


「お前こそなぜだ、なぜあの日から変わってしまった?」


「……なんの事よ!?私、あなたに何かした!?」


「ああ、まさに今している!俺を裏切り、届かない光を纏って、俺の知らない男の前で女神のように笑っているだろう!!違う、違う!違う違う違う!お前は俺を見上げて、縋るはずだ!俺を忘れるはずがない!俺を裏切れるはずがない!!そうだろう?そうに決まっている。俺は覚えているんだ!」


 まるで壊れた玩具のようにマテオは捲し立てる。縋るとか、裏切るとかなんなの?!


「私そんな事あなたにした覚えがないわ!やめてよ気持ち悪い!!」


「……黙れ。黙れ!俺のオリガが……そんな言葉を吐くはずが、ない!」


 は、話が通じない!!


 狂ってる!!マテオは狂ってるわ!!


 私は咄嗟に距離を取ろうとするが、鋭い手が私の手首を掴む。力強さに抗えない。


 ――息が詰まる恐怖。叫ぼうとしても声が出ない。


 恐怖に震える私に、マテオの魔の手が忍び寄り、次の瞬間、布が裂ける音が響いた。


「……っ!!」


 恐怖で喉が引き攣り、声を上げられない!!


「ああ、オリガ、夢のようだよ。やっと俺たちは一つになれる……」


 マテオはゆっくりと顔を寄せ、私の髪先に頬を擦りつけるようにして、狂おしいまでに深く息を吸い込んだ。


「この匂い……ずっと欲しかった。抗えば抗うほど、俺を呼んでいるみたいだ……」


 彼の瞳は焦点を失い、笑みだけが貼りついている。そこにいるのは人ではなく、欲望の形をした獣だった。


「俺はずっと触れたかったんだ!!この髪に、この肌に!!」


(いや!いやよ!アルバ!!アルバーーーー!!)


ずっと気持ち悪いマテオ。

マテオ……お前はもうどうしようもねぇよ……


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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