オリガの光
これから先ちょっとシリアスパートが続きそうなので、お茶請けに。
※シリアスパートが続いても、このコンビは唐突に出現する事があります。何故なら作者がシリアスに耐えられないかr
「ああ!オリガ様よ!相変わらずお美しいわねぇ!」
新人侍女レティはまたも皿洗いの罰を受けていた。
泡まみれになりながら、視界に入ったオリガの姿に、思わず泡のついた手を空に掲げる。
そこへ通りかかった新人騎士ルイス。
「お前また皿洗いかよ!何度目だ?」
「ルイス!あんたこそ私を見に来る暇があったらその泥まみれの鎧でも洗ってきなさいよ!」
「ち、違う!今日はオリガ様を見に来たんだ!」
「はあ?あんたが何故オリガ様を?」
「ここが一番よく見えるんだ!一日一回でも見れたら、俺の一日が輝くんだ!俺にとってオリガ様は勝利の女神だ!」
「はっは!戦わない騎士のどこに勝利があるってのよ!」
「う、うるさい!見ろ!あの歩き方!あの金の髪の揺れ!どんな貴族も霞むぞ!」
「た、確かに......あの気品!下々の私たちなんか、影でも触れられないわ!」
「だろ!?オリガ様が笑ったら、それだけで戦が終わるって気がするんだ!」
「わかる〜っ!!」
二人は泡まみれと泥まみれのまま、思わず感極まって手を取り合った。
その少し先、オリガはふと振り返る。
ーーが、当然二人など目に入らず、陽光をまとったまま優雅に歩み去っていった。
「ほらな!やっぱり次元が違うんだ!」
「……うん。せめて泡くらい落としてから拝みたかったわ」
それにしても……
「ああ〜!アディさんが羨ましい!いつもあの眩しい光と共にいる事ができるのだから!」
ルイスが涙を浮かべながら語る。
「わかる!この前なんかオリガ様がアディお姉様へ靴を贈ったらしいわよ!それもオリガ様の手作り!もう本当に特別って感じでいいわよねぇ!」
「あんた達ィ〜〜!!また馬鹿な事を言って、全然進んでないじゃない!レティ!今度皿を割ってみなさい!皿洗いと追加で鞭打ちよ!」
そこへ話題の張本人、アディがやって来た。
「ええー!?オリガ様直々に私を鞭打ちの刑に!?」
「違ーう!!!!どう聞いたらそうなるのよ!!しかもなんでちょっと嬉しそうなのよ!」
「でも、あの美しい手を鞭で汚すわけには行かないわ!」
「どこまで妄想するのよ!このおバカレティ!」
「ヒェ〜許してくださーい!!」
「わはは!ざまぁみろ!いつも俺を馬鹿にしてるからだ!」
ルイスが指差して笑う。
「ルイス!あんたもどうやったらそんな泥だらけになるのよ!こっちに来なさい洗ってあげるから!」
レティがキレ気味で言う。
「嫌だよー!オリガ様を崇めに来ただけだってのに!」
「ルイス!それはやめなさい!オリガ様は今変な男に付き纏われて大変なんだから!しかもあなたと同じ騎士にね!」
アディが声の音を若干低くして話す。
「ええー!!じゃあこうやってコッソリ眺める事もできないんすか?!」
「はっは!ざまぁみろ!オリガ様を崇め奉るのは私で充分なの!」
レティが勝ち誇る。
二人の言い争いに、ついにアディの額に青筋が浮かんだ。
「ーーいい加減にしなさい!オリガ様の気品はね、泡まみれや泥まみれで語り合うものじゃないの! ほら、レティは皿!ルイスは泥落とし!今すぐ持ち場に戻る!!」
「ひえええ!」
「うわぁぁ!」
二人は揃って頭を抱えながら、引きずられていった。中庭の方からは、噴水のきらめきと共に歩むオリガの姿。
オリガは二人の騒ぎなどつゆ知らず、ただ優雅に微笑んでいた。
このへっぽこコンビは毎回毎回何をやってるの汗
とはいえ書いてて楽しいです。シリーズ化してもいいですか?(聞くな)
いやそう考えるとオリガ様って相当美しいんだね。
最後までお読みいただきありがとうございました。




