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わがまま王妃の奮闘記!  作者: 杉野みそら
第十三章

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アルバの葛藤①

アルバ視点です。

 本当は、俺が側にいるべきなんだろうが……


『アルバ……嬉しい!大好き。ありがとう、アルバ!』


『アルバ!!』


『アルバ!見て!中庭に綺麗な花が咲いていたので、飾ったの』


『アルバ、好き!』


 なぜか最近オリガのあの声を聞くと、理性が抑えられん。


 夢の話を打ち明けてくれた後からだろうか?


 オリガは俺を完全に信用し、それまでは遠慮がちだった「好き」という気持ちを、俺に惜しみなくぶつけて来るようになった。


 その度に考えてしまうのだ。この愚かな頭は……オリガの肌を。

 あのオリガの甘い唇で名前を呼ばれると、抱きつかれると、一瞬頭が真っ白になるのだ。


 オリガめ、俺に悩みを打ち明けてもなお、俺を苦しめ悩ませる……


「クソッ!しっかりしろアルバ……!」


 俺が執務室でイライラしていると、大抵の者は俺と距離を取るのだが、一人だけこの状態の俺でも話しかけられる者がいる。


「なんだ?言いたいことがあるなら言え、ヤマト」


「ほっほ、なんのことですかな?私はただこの書類を提出しに来ただけですが」


 ヤマトはすっとぼけて言ってのけた。


「わかっておるだろう、それになんだこの書類は!?」


 その書類には「オリガ」と思われる絵が描かれており、美しい金髪がキラキラと輝いていた。結構上手く描かれているのが何故か悔しい。俺はその絵を丁寧に巻いて包んだ。


「お前は俺をバカにしているのか?」


「バカにしているなど、とんでもございません。ただ……」


 ヤマトは一呼吸おいて今度は語気を強めた。


「陛下。国を治めるのも王の務めですが……王妃様を笑顔にするのもまた、王にしかできぬ務めでございます。それを侍女や老骨(ろうこつ)に任せるのは、あまりに勿体ない」


「……!」


 そのあとに続く言い訳の言葉をぐっと飲み込んだ。ヤマトにはどうせ全てバレているのだ。


「ああ……今夜、オリガの部屋へ行くよ」


(行って、ちゃんと話し合おう)


「それでこそ我が陛下。王妃様もアルバ様のお出を待っていることでしょう」


 ヤマトは鼻歌を歌い出しそうな感じでそう言って去っていった。


この夫婦本当になかなか上手くいかないね!笑


最後まで読んで頂きありがとうございました!

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