へっぽこ同士
新人侍女レティとへっぽこ新人騎士ルイス。しっかり者のアディ。そういえばお城の内情は硬い話ばかりだったな〜と思って書き始めた話ですので、お暇な方はどうぞ読んでいってください。
「……何をやってるんだ?」
振り返ると、腕を組んだルイスが仁王立ちしていた。
ルイスとレティは同じ新人同士で、役職はルイスは騎士。でも新人騎士なので時々こうして罰を受けているレティを見に来るのだった。
「ル、ルイス!?えっとこれは、その……夢の修行を……」
「修行で皿が洗えるのか??お前は罰を受けてたんだろ?それなのに全然進んでないのはなぜだ??」
「もー!ほっといてよ!あんただって使いどころがなくて暇でこっちに来てるくせに!」
「お、俺はそのうち役に立つ時が来るの!それまで英気を養ってだな…」
「英気なんてないくせに!皿の一枚でも磨いたらどうなの!?」
「俺は剣を振るうのが仕事なんだ!皿洗いなんて柄じゃーー」
「じゃあ剣で皿割ってくれる?はいはい大得意よね〜!」
「そ、そんなことするか!!」
二人は皿を泡だらけにしながら、とうとう言い合いでヒートアップしていく。
気づけば、山積みの皿はほとんど減っていなかった。
そこへ突然、鋭い声が飛んだ。
「……アンタたち、何をやってんの!!」
「ひっ!」
「げっ!」
入口に立っていたのは、仁王立ちしたアディだった。
「レティ!罰なのに全然進んでないじゃないの!」
レティの頬には泡の花が咲き、頭にはスポンジが乗っていた。
「ひい〜ごめんなさい〜!でも聞いてください!王様と王妃様が泡の中でーー!」
「言うなーーーっ!!」
アディの怒鳴り声が、厨房の隅に響き渡った。
「それにルイス!あんたまで何サボってんの!新人騎士なら新人らしく泥でも被ってきなさいよ!」
「な、なんで俺まで!?」
「"なんで”じゃない!役立たず同士で言い合ってないで、皿ひとつくらいピカピカにしてみなさい!」
「は、はいいい!」
「す、すみませぇん!」
結局レティとルイスは並んで皿を洗うことになり、アディは腕を組んだまま仁王立ちで監督していた。
「なんで俺まで!」
「知らないわよ!あんたが私をからかいに来たからよ!」
まだ何か文句を言っている泡だらけの二人の横で、アディのため息だけが一層重く響いた。
へっぽこコンビが書けて楽しかったです。ルイスとレティが役に立つ日は来るのかな?笑
アディの苦労が目に浮かぶわ……
最後まで読んで頂きありがとうございました。




