ひとときの安らぎ
オリガ視点です。蕩けるように甘い二人。
ーーまぶしい。
重たいまぶたを持ち上げると、最初に目に飛び込んできたのは柔らかな光だった。
天井の装飾。見慣れた寝室。
そして.....私のすぐそばに座る、大きな影。
「アルバ.....?」
掠れた声が、知らず零れていた。
振り向いたその瞬間、翡翠色の瞳とぶつかる。険しさも威圧もなく、ただ安堵の色だけを湛えて一ー
彼はそこにいた。
「オリガ!」
強く、けれど震える声。私の手が彼の掌に包まれ、流れ込んで来る。
ああ......
私はこの人の、アルバの腕に抱かれるために生きてきたのかもしれないわ。だって、こんなに心地よいもの。
「……ごめんなさい。私アルバにまた心配をかけてしまったのね」
言葉を紡ごうとした途端、なぜか涙が込み上げてきた。
「謝るなよ、ほら。おいで」
アルバの低い声が、真っ直ぐ胸に響き、その大きな体に抱きしめられる。
「オリガが目覚めた時に一番最初に俺が側にいたかった」
オリガは顔を上げるが、視線が絡んだ瞬間、慌てて逸らしてしまう。耳まで赤く染まっているのを、アルバは微笑ましく見守る。
「私も、アルバのことをずっと考えていた……」
私が小さく呟くと、アルバの低い声が、真っ直ぐ胸に響く。
「よかった……お前が生きている。俺はそれだけで……」
それを聞いた時、言葉にできない想いがあふれて……気付いたら涙が止まらなかった。
胸いっぱいに広がるのは、安堵と幸福。
差し伸べられた彼の腕に、私は迷わず身を預けた。
広い胸に抱きしめられ、鼓動を聞く。どくん、どくん、と力強い音が伝わってきてーーその音が、私を生き返らせる。
ふと、アルバの耳に光るものがあった。私が贈った耳飾りだった。
「この耳飾り……」
「ああ、お前が握っていたものだ」
(私がアルバを無意識に握っていた……?)
思いのざわめきは、アルバの温度の底へ静かに沈んでいく。
私も、今はただアルバの胸を、ぬくもりを、鼓動を感じていたい……
「本当に……愛してるわ、アルバ」
「俺もだ。永遠に、お前だけを」
彼の囁きに、胸いっぱいの感謝と愛が溢れて、私はただ、涙をこぼしながら微笑んだ。
(愛してるわ、アルバ……言葉にできないほどに)
涙と微笑みの中で、唇がそっと触れ合った。
緊張感のあるシーンが続いたので、久しぶりに甘々な二人をご覧下さい。今だけは、アルバの優しい腕に抱かれて穏やかな時間を過ごしてね。オリガ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




