アルバの側室②
オリガ視点です。
「ええっ!あ、アルバが……側室を!?」
私の声が裏返った。胸の奥がざわつく。
「落ち着いてくださいな」
アディが肩をすくめて笑った。
「アルバ様は怒って、その側室候補と母親を城から追い出したそうですよ。馬鹿な親子だこと。もう二度とバラム城には入れませんよ、くっくっく」
貴族の威張り散らす顔が潰れたのが、よほど痛快らしい。アディの笑いに、少しだけ気持ちが軽くなる。
「でも……そういう話が出るってことは、やっぱり私が未熟だからじゃないかしら」
「オリガ様に限って、そんなことありませんよ!」
アディは勢いよく手を振った。
「この前の誕生日パレードで、国民はみんな確信しました。アルバ様はオリガ様一筋、しかもめちゃくちゃ仲睦まじいって!オリガ様はこの国の王妃なんです。胸を張って堂々としていればいいんです」
「でも……アルバは、本当は……そういうことしたいんじゃないかしら。その……アディが読ませてくれた、あの……エロ本みたいなことを」
思い切って口にすると、アディは目をぱちくりさせ――次の瞬間、大声で笑い出した。
「あははは! 心配症にもほどがありますって!アルバ様はそんな方じゃない。オリガ様が心を開いてくれるまで、ずっと待ってくださるお人ですよ」
アディは笑みを和らげ、真剣な瞳で続けた。
「いいですか。オリガ様はアルバ様にとって唯一無二の存在なんです。国中、誰も取って代われません」
――唯一無二。
胸の奥で、その言葉が温かく響いた。
アルバの視線も、言葉も、すべて私に向けられていた。ならば、信じればいい。
私は彼の王妃、そしてただ一人の妻なのだから。
すみません少し短くなってしまいました!
ここまでお読みいただきありがとうございました。




