パレードの終わり
アルバ視点です。
やがて日が沈み、街の灯が静かに輝き始める。二人で並び、手をつないだまま見下ろす広場は、光と影が交錯し、長い一日の終わりを告げていた。
「オリガ様万歳!オリガ様万歳!」
突然、どこかから声が上がった。
その声には、感動と尊敬のすべてが込められており、歓喜の波となって街全体に広がった。まるで空気が震えるように、香料の香り、夕陽に輝く金装飾、そして人々の熱い視線が一体となり、オリガの周りだけ特別に光を放っているかのようだった。
オリガの瞳は青く輝き、胸の奥から込み上げる感情に涙が光る。
(ああ、この方たち皆んなが私の誕生日を祝福してくれている!)
オリガは手を振り、微笑み、深く一礼する。
その仕草ひとつひとつに民衆は息を呑み、再び声を張り上げた。
「オリガ様万歳!オリガ様万歳!」
その叫びは、ただの祝福ではなく、感動のあまりに抑えきれない讃美であり、街全体が今日この瞬間、オリガの美しさと慈しみを祝うひとつの心となった。
その声はいつまでも途切れることなく、広場の隅々まで響き渡る。オリガの瞳にはまたも光が滲み、頬を伝う涙が花びらの彩りに溶けていった。
「国民の皆が、私を……祝ってくれて……」
オリガは声を詰まらせ、胸に手を当てる。俺は思わずその小さな体を寄せて抱きしめる。
俺の腕の中で、彼女は小さく震えながらも幸せそうに微笑む。
見下ろす城下町は、細かく装飾されたモザイクの街路や華麗なアーチの建物で彩られ、金糸や宝石のような輝きが夕闇に反射している。
広場の中央を流れる水路には香料の煙が漂い、夜風に乗って甘く濃厚な香りが広がった。民衆の声、鼓動、祝祭の匂い、光……あらゆる感覚が一つになり、オリガの涙をさらに美しく際立たせる。
「アルバ、この城下町はとても美しいわ。人々も、とても優しいわ。私はこの美しい街と、この国の人々を守っていきたい!」
「ああ……俺もだオリガ。二人で守っていこう。この美しい街を。民衆の優しさを」
俺はオリガをそっと胸に抱きしめ、唇をまたそっと重ねる。
民衆がまた歓声を上げた。俺は構わずオリガの口付けに集中し、彼女の小さな体が震えるのを感じても口付けをやめなかった。国民に知らしめてやりたいのだ。ーーオリガは俺の王妃だと。
広場の喧騒と街の輝きの中で、俺とオリガは、ただ静かに幸せを噛みしめていた。
夕闇の街と、民衆の歓声、そして彼女の涙が重なり合う。今日という日、すべてが二人の記憶に刻まれる。ここにいるのは、ただ俺とオリガだけ――世界が二人を祝福しているようだった。
結局アルバは王としてではなく、夫として、一人の男としてオリガを守り抜きましたね。でもそれでいいんです。
アルバ視点だとどうしても説明口調になりますね……なんでやろな。
オリガはこの日、バラム王に相応しい王妃として国民に周知されたと思います。とはいえまだ幼い姫。これからどんな困難も乗り越えていって欲しいです。もうオリガは一人ではない。アルバという最高の夫と一緒なのですから。
ここまでお読みくださりありがとうございました。




