ライラのドレス作り②
オリガ視点です
ライラの手から渡されたドレスを受け取ると、私は胸の奥が熱くなるのを感じた。
絹の光沢に金の刺繍が走り、裾をなぞると指先が吸い込まれるように滑らかだ。青の飾りは派手すぎず、私の瞳の色を映すように控えめに配されている。
鏡台の前で、そっと袖を通す。冷たい絹の感触が肌に沿い、次第に身体の熱で柔らかさを増していく。裾が広がるたび、まるで光そのものを纏ったかのような気配が漂った。
「……オリガ様!」
背後から落ちた声は慎重で、同時に驚きを帯びていた。アディだ。
振り向くと、その眼差しは厳しいままだった。彼女がライラをまだ信じていないことは明らかだったが、その視線の奥で、ほんの一瞬だけ光がきらめいた。
「縫製は……悪くない。いや、むしろ見事だ!」
アディは腕を組み、短く言い切った。
ライラは胸の前で指を固く絡め、俯いた。それは喜びというより、やっと認められた安堵に近かった。だがアディは続ける。
「だが勘違いすんなよライラ!腕は確かだが、お前の心まで信用した覚えはねぇ」
「アディったら、言葉遣いが乱暴だわ」
「ふん、オリガ様が甘いから私がこうして厳しくなるんですよ」
声は冷たくも、職人としての評価は揺るぎない。ライラの肩が一瞬震えたが、縫製の腕を認められて若干嬉しそうだ。彼女は安心したように胸を撫で下ろして、黙って深く頭を下げた。
私はアディに髪型を整えてもらい、ふと全身鏡に映る自分の姿を見つめ、息を呑んだ。金と青に彩られたその姿は……
ただの少女ではなく――王妃としての威厳を纏っていた。
「……アルバが見たら、なんて言うかしら」
小さく呟くと、頬が熱を帯びる。彼の眼差しを想像するだけで胸がいっぱいになるのだ。
アディはそんな私を見やり、口をポカンと開けたまま感嘆の声を上げた。
「おっ……オリガ様素敵!このドレスなら、アルバ様も惚れ直すよ!どこもかしこもキラキラしてて直視できないくらい眩しいよ!まさに王妃と呼ぶに相応しい装い!!」
「本当?嬉しいわ」
ライラが緊張と監視のなかで仕立てたドレス。
だが今、鏡に立つ私は、その努力の結晶を余すところなく纏っていた。
ライラ、あなたを信じてよかったわ!!
ついに自分のドレスが完成し、実際に袖を通したオリガ。ライラが緊張とアディの監督の中で見事なドレスを作りました。オリガがただの少女ではなく、王妃の風格を醸し出すドレス。完璧ですね!ドレス好きなのでドレスの話題引っ張りすぎました汗
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