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涙ポロポロ

ようやくアルバと一緒に朝食を食べる事になったオリガは若干緊張していた。

 私はオリガ。今私の夫アルバと一緒に朝食を食べているところなんだけど‥‥‥


(振り払われた手がまだ熱い、でも、)


「あああああの! アルバ、」


「なんだ?」


 アルバの整った顔がこちらを見ている。


(アルバが嫌がる事はしたくない! きっとさっきのも、嫌だったからなのよ。迷惑にならないようにしなきゃ。それに)


「あ、あの、さっきの‥‥‥ごめんなさい。その、アルバの気持ちも考えずに、抱きついたりして」


(アルバに殺されたくないから!)


 ガチャ! と乱暴にアルバが食器を置く。


「なぜお前が謝るのだ」


「えっ?? だって、アルバが嫌だと思ったから私‥‥‥」


「‥‥‥別に嫌だとは思っていない。驚いただけだ」


「そ、そうなの?」


 嫌がられてなかった! よかった‥‥‥


「嫌じゃなかったのですね。よかった‥‥‥グス」


「お、おい。泣くなよ」


「えっ」


 やばい、安心したら急に涙が出て‥‥‥


 ポロポロ、溢れて。


 止まらない‥‥‥


 顔を覆ったその瞬間、アルバが私の手を握ってきた!


「きっ、気にしないでください! これは安心したからで! 決して悲しいとかではなく‥‥‥」


「気にする」


「離してくださ‥‥‥ぃ」


 泣いている情けない顔を見られたくなくて必死にアルバから目を逸らした。


「おい、顔を見せろ」


「いやです!」


「なぜだ!」


「そ、それは情けないから、アルバにこんな顔、見て欲しくないか‥‥‥らぁッ!?」


 グイッ!


 まだ言い終わらないうちに、私はアルバの腕の中にいた。


「お前は俺の嫁だろう? どんな姿でも見せてほしい」


「アッ、アルバ//」


 わぁァァァァ! アルバの整った顔が目の前に! それにアルバの逞しい体が‥‥‥私と密着して‥‥‥


(私、このままでは殺される前に緊張で死にそう!!)


「ん?」


 アルバが私の顔を自分の方に向けた。


 ひぇええアルバの整った顔が、近いぃ!!//


「もっ、もう平気ですから!」


「いいから」


 そう言ってアルバは優しい手つきで私の涙を拭った。


「少しも情けなくない、俺も、すまなかった。いくら驚いたとはいえ‥‥‥」


「ぇ?」


「振り払うつもりではなかった。こんなに小さな手を」


 そう言ってアルバは私の手を握った。


「アルバ‥‥‥//」


「‥‥‥許してくれるか?」


「は、はぃ‥‥‥//」


 私がそう答えると、再びアルバは私を抱き込んだ。


「あ、アルバ」


「いい匂いがするな、オリガ」


 ぎゅ!


 アルバが私を抱きしめる力が強くなった。まるで私を離さないとでも言うように‥‥‥


 どうして? アルバは私の事‥‥‥なんとも思ってないんじゃなかったの?


 でも、アルバの考えている事が一つわかってよかった。これからも、少しずついろいろアルバの事、知っていきたいな‥‥‥


まだまだ発展途上な二人。


ここまでお読みくださってありがとうございました!

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