アルバの不器用な優しさ
私の手違いで一つあとの投稿をアップしてしまいました!すみません!
リアム様が滞在されてから数日ーー
急に用事ができたとかでリアム様はバラム城を後にするらしい。
「急な用事ってなにかしらね?」
「さあ、どうせ女関係じゃないすか?あの方は昔から女癖が悪くて、方々に彼女がいるらしいですよ」
言いながらアディが私の髪を整える。
「あ、ああ……そうなの」
「それより昨夜はどうでしたか?エロ本の効果はありました?」
アディは至って真面目に聞いてきた。
「そっ!//そんな事……」
【ゆっくり、少しずつ。……そうすれば、きっとお前も、俺も後悔しない】
アルバはああ言ってくれたもの!
「なにもありませんでしたよ。でもいいんです!アルバは焦らなくてもいいって言ってくれたから」
「そっかぁ〜!じゃあ私がアルバ様に怒られちゃうな。オリガに余計な事を教えるな!って」
「いいえ!そんな事はさせませんよ!エロ本を読んだのだって結局自分の意思で読んだのだから!」
「ぶはっ!!」
私の熱弁に、アディが突然盛大に吹き出した。
「??何か私変な事言いましたか?」
「いいえ、いいえ何にも」
アディは口元を押さえ、肩を震わせて笑いを堪えていた。私がエロ本、エロ本って連呼する様がおかしかったのかしら?
視線がやたら泳いでいる。まるで「この光景をアルバ様に見せたい」と言っているみたいだった。
* * *
「いや、ほんとにお世話になったね!実は彼女が近くにきたらしくてね。ここで会いに行かなきゃ色男の名が廃るからね!」
言いながらリアム様はぎゅっと私の手を握ってきて、私の耳元でコッソリと囁いた。
「あいつ、アルバは不器用なだけで、オリガ様の事を本当に大事に思ってる。だから安心して。アルバはオリガ様にぞっこんなんだ」
「えっ」
リアム様は私に耳打ちしたあと、ウインクした。
「リアム!近付きすぎだ!」
低く、鋭い声が背後から響いた。
振り返ると、アルバが扉の枠を握りしめ、関節が白く浮き出るほど力を込めていた。その瞳は静かな炎のように細く、鋭い。踏み出す足音は石の床に硬く響き、ランプの炎がびり、と震えた。
「おっと、アルバは嫉妬深いな!なにもしないよ、たとえオリガ様がいかに魅力的でも。お前の妻なのだから」
その言葉を聞いても、アルバの眉間の皺は深いままだった。扉の枠に置かれた手は相変わらず固く握られている。短く吐き出す息が、室内の空気をわずかに震わせた。
厳格で潔癖なアルバとは対照的に、リアム様は豪放で軽口を好む人。どうしてこうも正反対な二人が友でいられるのか、不思議に思う。
……でも、私とアディもそうだわ。私は刺繍の目をそろえたり細工が好きだけれど、アディは大雑把で、細かい針仕事や、金細工はからきしだ。
「全く……」
アルバが低くつぶやく。
「リアム様、お土産をありがとうございました。またいつでもお越しください」
「お前はもう来んな!!」
その声は刃のように鋭かったが、奥底にかすかな温度を感じる。言葉とは裏腹に、アルバは友人をきちんと大事にしている。本当に、不器用な人……そしてリアム様も、そんなアルバを理解しているのね。
リアム様を見送ったあと、私はアルバの部屋のバルコニーに出た。風が髪を揺らし、白い石畳はまだ昼の熱を抱いている。この場所に立つと、不器用なあの人の優しさが、手に取るように近く感じられた。
アルバはまだ仕事が残っているとかで、私を先に休ませてくれた。
本当に優しい人……アルバの私に見せる優しさだけは、私だけが知っているといいな……
すみません私の手違いで一つあとの投稿を先にアップしてしまいました!汗
アルバの嫉妬の様子を感じていただけたら嬉しいです。
アルバとリアムはお互いに良き理解者です。
オリガには海のように広い愛で包み込んでいます。わかりにくいだけで…笑
ここまでお読みいただきありがとうございました!




