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わがまま王妃の奮闘記!  作者: 杉野みそら
第二章

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解けてきた誤解

リアムの対応に追われていたオリガは、やりかけの刺繍を見つけた。

 私はオリガ。つい先日、夫に殺される予知夢的な夢を見ちゃって、その夢があんまりにも生々しかったから、死にたくなくて色々とやり直してる女だ。


 過去のわがままなところを反省し、気になるところは自分なりに直してるつもりなんだけど‥‥‥


 今日はアルバが同室にと誘ってきた!!


(これは、私を妻として認めてくれたということよね!?)


「ねぇアディ。私のこの髪、アルバに褒められたのよ!手先が器用だって!贈った耳飾りも付けてくれてるし」


「オリガ様は元々器用だったよ。一時期は刺繍もしてたけど、途中で飽きたのか投げ出していたね」


 アディはいつのまにか、私に対し友達のような口調になった。でもこっちの方が断然いいわ。だってこのお城には私のお友達がいないもの。


「えっ、そうなの‥‥‥?」


 そんな事も忘れていたなんて‥‥‥


「またいつかやりたくなると思ってさ。取っといたよ。オリガ様のやりかけの刺繍」


 そう言って差し出されたやりかけの刺繍。


「まあ、これはアルバ??」


 やりかけの刺繍にはアルバが施されており、ほとんど完成していた。


「まるでヴィジェ・ルブランが描いた絵みたいだね」


 アディがニヤニヤしながら私の刺繍を見る。


「アディ、褒めすぎですよ!//でもこのアルバ、何を持とうとしているのかしら?」


 刺繍にはアルバ一人だけ。でもアルバは何かと手を繋ごうとしている。


「オリガ様だったりして」


「私?そうなのかしら?」


 でもこの刺繍、何とか私と手を繋げるかもしれない。このままじゃアルバが一人で可哀想‥‥‥


「どうしたの?また刺繍始めるの?」


「うん、私この刺繍を完成させたいわ。アディありがとう。あなたのおかげよ‥‥‥、私の刺繍を取っておいてくれてありがとう」


「べっ、別にィ‥‥‥//」


 * * *


 リアム様はまだお城に滞在していくらしかった。アルバと私でリアム様と、リアム様のお付きの方をもてなしている内にあっという間に日が暮れた。


(疲れたわ‥‥‥、大衆の目もあるし、リアム様に失礼のないよう気を遣いすぎた。王妃の仕事って大変なのね‥‥‥)


 客が去った後の広間は、まだ人の香りと消えかけの談笑で満ちていた。王妃の務めは確かに疲れる——視線の重さが、一気に押し寄せてきたようだ。


 でもアルバがいつもそばにいてくれたから安心できたわ。今日はアルバにお礼を言わなきゃ。


 お風呂で汗を流して、アルバが気に入ってくれた三つ編みを施す。私はため息と一緒に肩の力を抜き、鏡の前で三つ編みに手を入れる。


「私がやるよ。今日は疲れているだろ。それにオリガ様は生花を使うけど、寝るだけならこっちの方がいい」


 そう言ってアディが差し出してきたのはアクアマリンという小さな石だった。


「これなら髪に編み込んでも花みたいに萎れる事もないし、小さいから痛くないよ。それにアクアマリンには心を安らげる効果があるんだって。カミラが教えてくれた」


「カミラ?カミラってあのアディのお友達の‥‥‥」


「カミラは反省してたよ。オリガ様のリアム様への誠実な対応を見てね。何か誤解をしていたってさ」


「そうなの?よかった」


(ああ‥‥‥、よかった!!アルバだけでなく侍女たちの誤解も解けてきてる!)


「よしできた! この石その青い瞳に似合うねぇ。吸い込まれそう」


 そういえばアルバもリアム様もそのような事を言っていたような‥‥‥


「ねぇアディ、この青い瞳ってバラムでは珍しいの?」


「う〜ん、珍しいっていうより、金髪に青い瞳はこの国じゃ女神しか持たない色って信じられていたからねぇ。アルバ王が結婚するってなった時には女神が嫁に来るといって周りが騒ぎ立てたもんだ。まあアルバ王は、オリガ様を隠したがっていたけどね」


(そ、そんな事があったんだ。だからあの時アルバの周りの人たちに異常にもてはやされて、蝶よ花よと可愛いがられたのね)


「アルバ王は結婚式をできれば内々(ないない)に済ませたかっただろうよ。だからリアム様も知らなかったんだ」


 そういえばそうだったわ。リアム様も、アルバが結婚したとは知っていても私の見た目までは知らなかった。


「ど、どうして?」


「どうしてってそれは、見せたくなかったんじゃないの? 女神と呼ばれる自分の嫁を。独占欲ってヤツじゃない?」


 なっ//!! アルバに限ってそんな事‥‥‥


「ははは! 直接アルバ王に聞いてごらんよ!多分そうだと思うよ!!(近頃のオリガ様は表情がくるくる変わっておもろい)」


「う、うん」


「じゃあ私は自室にいるよ。何かあったらカミラが対応するから、おやすみー♪」


 アルバ、本当にそうかな? 結婚式のあの日、アルバの気持ちが全然わからず私だけ舞い上がっていたと思っていたけど‥‥‥


 どうしよう‥‥‥嬉しいな//


 考えながら歩いていたら、アルバの部屋の前についていた。

ヴィジェ・ルブラン→18世紀に最も活躍した女流画家さんです。


アルバの部屋の前についたオリガ!果たしてどうなるのか?!でも二人は結婚してるんだよね(苦笑い)

なかなか前に進まない二人だけど、長い目で見守っていてください。


ここまでお読みいただきありがとうございました。



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