アルバの友リアム
侍女や従者の自分への態度が冷ややかな事に気づいたオリガ。王妃としてアルバのお友達を出迎えるのだった。
とは言ったものの、大丈夫だろうか?
俺はアルバ。バラム王国の国王であり、オリガの夫である。
(あいつは俺の友の中でもかなり特殊だからな、オリガは戸惑わないだろうか?)
それに‥‥‥オリガの可愛いさ、愛らしさ。あいつには見せたくないな。
(いや‥‥‥、しっかりしろアルバ!公私混同はしないと誓ったばかりではないか!)
* * *
「おお、我が友アルバよ!歓迎感謝するよ!」
「遠路はるばるご苦労だったな。オリガ、こちら我が友のリアムだ。リアム、こちら我が妻のオリガだ。確か二人は初対面だったな」
「あ、リアム様、よろしくお願いしま‥‥‥」
「なんと可愛らしい方だ!青い目がまるで空を映したようだ!」
「えっ??」
俺はリアムの言葉に思わず顔を覆った。そう、こいつは無類の女好きなのだ。
「リアム、相変わらずだなお前は」
「堅物のお前がやっと嫁を決めたと聞いてからずっと、お前の嫁に会いたいと思っていたが、なるほど確かにお前の好みドストライクだな。特にこの青い瞳‥‥‥、まるで外国の絵画に描かれる妖精のよう‥‥‥」
「リアム!」
俺は思わず声をあげた。余計なことを言うなリアム!
「おっと挨拶がまだなのに喋りすぎた。オリガ様、リアムだ。よろしく」
ぎゅう! リアムが半ば無理矢理にオリガの手を握る。
「リ、リアム様、よろしくお願いします」
「ははは、そんな緊張しなくていいよ」
リアムはオリガの手を握ったまま離さない。俺はその様子を見てイライラしていた。確かにオリガの手はいい匂いがするし手触りがいいからな‥‥‥、ずっと握っていたくなるよな。
いや、じゃなくて!
「リアム、いい加減にしろ。オリガは俺の妻だ」
「ははは、なんだアルバ。嫉妬か?お前のそんな顔初めて見たぞ」
「からかうな。ほら、オリガ」
リアムに握られていたオリガの手を無理矢理引き剥がす。
「あ‥‥‥、アルバ//」
「へぇ〜、仲良しじゃん。こんなにラブラブだとは思わなかったよ。アルバから聞いていたのとはえらい違いだ」
「今は違うんだ。オリガも、だいぶ変わったぞ」
「ふぅ〜ん?」
一方、オリガの心情はアルバが嫉妬どころではなかった。
私、うまくやれているのかな? なにしろ公式の場で一緒に何かをするの自体初めてで‥‥‥
(それにしてもこの方、ずいぶん距離感近いな。※ボリスの方ってみんなこんな感じなの?)
※リアムはバラム王国の者ではなく、隣国ボリスに領地を持つ貴族の一人です。
「‥‥‥」
ふと目をやると、侍女や従者がチラチラオリガの方を見ていた。
(‥‥‥ッ! みんな見てる。よし、アディに教えてもらった事を活かして‥‥‥)
オリガは準備の間、アディにリアムの国ボリスの事を教えてもらっていた。
教えてもらったとはいっても、何が名産なのかとどこが観光名所なのかという程度だけど。
(よし、見ててアルバ。そして侍女たち!私頑張るから)
頑張れオリガ!みんなが王妃として、アルバの妻として認めてくれたらいいね!
ここまでお読みいただきありがとうございました。




