天使なオリガと堕天使
オリガは仮装のための衣装を作って持ってきていた。
「見て!アディ!私天使になれてるかしら?」
クルクルと回ってアディにみせた。
「とてもお似合いですよ。金色の髪と青い瞳、まさに童話の中に出てくる"天使"そのものです」
「わぁ嬉しい!それにね!もう一つこだわりの箇所があって、これなの!」
そう言って私はフェルト生地で作った羽根を見せる。
「ほら!羽根も作ったの!白いフェルト生地に羽根の部分はチュール素材を使ってふわふわの感じを出して……」
「素晴らしい出来です。背中につける?」
「ええ、お願い」
アディの手を借りて天使の羽根をつけて……
「ふふっ完璧ね!アルバに見せてくる!」
羊毛のテントを潜って急いでアルバに見せに行く。だってアルバに一番に見てほしいんだもの!
「アルバ……っ、あっ」
そこには黒いスーツに身を固めたアルバの姿が。
アルバは、まるで夜そのものだった。
胸元や袖に散らされた紫の星々の刺繍は、闇に瞬く星空を思わせ、見る者を吸い込むような神秘を宿している。
鋭い眼差しは影を従えるように冴え渡り、微笑んだその口元には甘さと危うさが同居していた。
ーーまるで天から堕ちた美しい影。
堕天使という言葉が、これほど似合う姿はない。
「かっ、かっこいい〜!!アルバ!!」
私は思わず声を上げていた。
アルバは柔らかく微笑み、低い声で言った。
「お前こそ天使だ……あの頃を思い出すよ」
「……っ!」
アルバがそう言った瞬間、幼い頃に助けてもらった事、ドキドキしながら迎えた結婚式。傷付いてきた時間。そして二人で乗り越えて来たすべてを思い出して、胸が熱くなった。
「アルバ……」
手を伸ばすと、アルバがそっと私の手を取って、自分の胸に引き寄せた。
「……美しい。まるで天使そのものだよ、オリガ」
「アルバ……」
(アルバの体温、鼓動が伝わる……)
ーーやがて二人の影が重なる。
夕暮れに差し掛かった太陽が、二人を甘く暖かく照らしていた。
なぁ〜イチャイチャするのもいい加減にせろって〜!!
いや嘘です。もうちょっとやってほしいこのバカップルのイチャイチャパラダイス。やりたい。やらせてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました!




