巫女の思惑
新章スタートです♪
オリガを密かに観察していた巫女ども、その目的がついに明かされる。
オリガの噂はあっという間にバラム城だけでなく国中に広まり、諸外国にまで広まった。
「さすが、貴族様の影響力はすごいな」
「何か言ったアディ?今日の髪飾りの宝石は何がいいかしら?」
私はオリガ。今日は久しぶりにアルバとお出かけ。中庭でソウタとピクニックよ!それだけじゃないわ!
「今日は私のためにアルバが馬を一頭くれるんですって!」
「まあ馬を……って、オリガ様馬に乗ったことあるんですか?」
「ソウタには乗ったことがあるわ。アルバに支えられてだけど……」
「大丈夫かなぁ」
「きっと大丈夫よ!アルバも乗れると思ったからくれるんでしょうし……」
* * *
「ええ〜!?馬さんくれないんですか?」
「……乗り方を教えると言っただけだ。オリガ、お前に怪我をしてほしくないからな」
「私なら平気です!ソウタにも乗れますし……」
「それはソウタがとびきり賢い馬だからだ。人慣れしていない馬や神経質な馬は乗りにくいからな、おいそれとくれてやるわけには」
「うむ〜!!!!」
私は頬を膨らませ、ぷいっとアルバから顔を逸らす。
「オリガ……」
「もういいです!アルバはいつもそう!私が欲しいって言っても“危ないから”とか"まだ早い”とかばっかり!子ども扱いして!」
腕を組んで言い放つと、ソウタが不安そうに小さくいなないた。
でも私は止まらない。
「私だって王妃なんですよ!?いつまでもお城の箱入り娘じゃありません!お茶会も一人でやり遂げましたし……」
「……」
「お出かけだってしたいし、馬だって自分で乗りこなせるようになりたいんです!なのに、アルバはいつも止める!守ってるつもりかもしれないけど……」
私は馬が貰えない悔しさといつまでも私を子供扱いするアルバにイライラして言い放つ。
(久しぶりのピクニックなのに、これじゃあこの前と同じだわ!こんな事言いたくないのに!本当は楽しみにしてたのに、私の馬鹿……)
アルバはしばらく私を見て、それから小さく息を吐いた。
「……仕方ないな。お前がそう言うなら」
「え?」
「ただし、俺が傍についている時だけだ。無茶はさせん」
あまりにもあっさりした返事に、私は拍子抜けしてしまった。
「えっ、なに?最初からくれるつもりだったの!?もうそれならそう言ってくださいよ!なんでそんな意地悪するの??」
「それは……久しぶりにお前の拗ねる表情が見たかったからだ、可愛いから……すまん」
「〜〜っな、な、な、なぁ!?」
「くくくっ、顔が真っ赤だぞオリガ……」
「もう!アルバなんて嫌い!」
「ははは、すまんすまん」
アルバは謝りながら私を抱き寄せて来た。もう!笑いながら謝ったって説得力ないわ!
「オリガ……許してくれ……」
「うむ……」
アルバの低い声と、大きな体に包まれて……そのぬくもりが少しくすぐったくて……
「もぉ意地悪しちゃダメですよ?」
「……約束しよう」
アルバが頬を寄せて、私にキスをしようとした時ーー
「……誰だ?」
(えっ……?)
アルバの私を抱きしめる力が強くなる。
「ヒヒィーン!!」
突然ソウタが嘶きながらどこかへ走って行った。アルバはソウタの後を視線で追っていた。
しばらくして中庭の奥の方で小さな悲鳴が聞こえた。
「ひっ……」
「……お前、何しに来た??」
アルバの視線の先、怒りの向けられた先に居たのはーー
「……巫女さま??」
「『様』呼びなどしなくていい」
そこに居たのは、巫女だった。
個人的に巫女はマテオと同じくらい気持ち悪い存在です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




