オリガが小さいわけ
俺はアルバ。バラム王国の国王であり、オリガの夫であり、そのオリガの事で悩んでいる男だ。
何を悩んでいるかというと、オリガが可愛すぎるという事だ!!
でも、俺がそう思っている事は多分オリガには伝わっていない。
可愛らしくて、愛しくて、あの笑顔を見ると。あの柔らかい肌に触れると。
正直めちゃくちゃにしてやりたくなる‥‥‥
‥‥‥いや、やめておこう。オリガはまだ子どもだ。それにオリガに嫌われたくない。
膝に抱き抱えたオリガは成長したとはいえまだまだ小さかった。あんな小さいものを壊したくはない。
元々、我がバラム国とは違い、オリガの国は大体小柄なヤツが多い。食文化の違いだろうか?とにかく小さいヤツが多いのだ。
「まあそこが珍しくて良いのだがな」
照れ隠しでああは言ったものの、実は森で出会ったあの時からずっと、俺はオリガが好きだった!
「まさか本当にオリガだったとはな」
ヒソヒソ‥‥‥
侍従たちの声が聞こえてきた。
(最近アルバ様変じゃないか?)
(ずっと上の空というか)
(ずっとなんかぶつぶつ言ってるよな)
(まあまあ、ご公務はちゃんとしてくださっているからいいじゃないか)
‥‥‥(汗)
クソッ、侍従共め!好き勝手に言いやがって!
「しばらく狩りにいく!」
そう言い残して俺は執務室を後にした。
(まずいな、執務室で公私混同してしまった。常に王として気を張っていないといかんのに)
「ソウタ! 走れ!」
俺はソウタに乗りながらぐるぐると考えていた。
(クソッ、それというのも最近のオリガが可愛すぎるのがいけないのだ!!)
オリガ、お前は悪女だ!俺の心をこんなにもかき乱すお前は悪女だ!
「ん?ソウタ、どこに行く?そっちは中庭だぞ!」
突然ソウタが方向転換をし、中庭の方へ駆けた。
「ソウタ!と、アルバ!どうしてここに?!」
中庭には、偶然オリガが侍女を伴って来ていた。
ああ、オリガの顔!!我が嫁!可愛いすぎる!
「今からお茶会をしようとしてたの」
ソウタがオリガの頭をこづいた。
「あはは、何かしらソウタ。甘えてるの?」
ぶるるっ
「‥‥‥、ゴホン、オリガ」
「えっ?」
「今から狩りに行くんだが、お前も来るか?」
いや、来て欲しい‥‥‥。ここでも俺は素直になれないのか。情けない。
「いいんですか?わぁ、嬉しい!」
オリガは素直だな‥‥‥
「駆けろ!ソウタ!」
しばらく走り、ソウタがたどり着いた場所は‥‥‥
「ここ!私がアルバに助けてもらった場所だわ!すぐそこに湖があるもの!すごいわソウタ。よくわかったわね」
「ヒヒーン!」
ソウタが嬉しそうに鳴いた。
「ああ、懐かしいな。だんだん思い出してきた」
ここの湖の前で、俺は天使に遭った。
(オリガ‥‥‥)
「このお花が綺麗で摘んでいたの。まだあるのね」
ソウタから降りたオリガはそう言って花畑にかけて行った。
(花が好きとはな、まこと子どもらしい)
「アルバ!見て!」
「‥‥‥!」
呼ばれて目をやった先には、天使、いや女神?いや天使?
この際どっちでもいい。
あの時のまま、天使のようなオリガが花畑に立っていた。
このおかしがたい崇高な領域に、天使のようなオリガ。
俺は跪いた。
「オリガ‥‥‥、俺と一緒に、俺の側にいてくれ」
「アルバ‥‥‥、もちろんです」
どちらかという事もなく、二人は口付けをかわす。
湖の魚がぱしゃんという音を立てて跳ねた。
とっくにご存知かと思いますがアルバはオリガよりだいぶ年上です。だからいちいちオリガの言動が幼く見えるのです。オリガは16歳です。
なかなか前に進まない二人ですがもう少しお付き合いください汗
ここまでお読みいただきありがとうございました。




