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ハニートラップ

 ベッドの上で、女が妖艶に股を開く。


「先生、そろそろ私もお預けばかりじゃ困っちゃいますよ?」

「ははっ、そう焦らずに。私はせっかちな女は好きじゃないのさ」

「でも、それにしたって待たせすぎじゃありませんこと?」


 頬を紅潮させた女は、先生と呼んだ男を誘うようにベッドで手招きする。


「さて。私も君と楽しみたい」

「そうでしょう? なら、早くこっちにいらっしゃって?」

「だけども、その前にひとつ訊ねてもいいかね?」

「性癖の話しですか? でしたら私はM……」

「いや。そうじゃない。簡単な質問さ。君は、ハニートラップ、という言葉を知っているかね?」

「ハニートラップ、ですか?」


 女はその質問に、一瞬だけ固まったような気がした。


「映画なんかでよく見ますよね。女の人が、男性を騙すために身体を使う作戦? みたいな……」

「そう。よく知ってるじゃないか。私は嘘が嫌いでね。もう一度訪ねよう。君は本当に、彼の秘書(・・・・)なのかな?」

「ですから、最初からそうだと申し上げてるじゃないですか……」

「……そうか、残念だよ」


 男は落ち込む素振りを見せると、次の瞬間、ホテルの一室に銃声がなった。

 次いで飛ぶ血飛沫。

 女は一瞬にして肉の塊となり、ベッドの上へと横たわった。


「私は死体で遊ぶ趣味は無いのだが……。……あぁ、マーリン、君か? また一匹、私の財産を狙うネズミが入り込んだようだよ。あぁ、場所はいつものラブホテルだ。あとの処分はよろしく頼むよ」

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