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イタダキマス

ちょっと昼寝しすぎた……。

遅くなりましたが、6章8話投稿します。

◆◇◇◇


 王宮でも魔王様のまともっぷりに一波乱ありましたが、そこはチェリーさんが仕切って落ち着かせてもらった。


 魔王様はオフィーリアと寝室に向かい、わたしたちはいつも通り『二泊三日』を宣言し急ぎ部屋に戻る。



 多分オフィーリアはショタ魔王様とのあんなことやこんなことに夢中でしょうから下手に邪魔すると危険であることは周知してある。


 流石に王宮で仕事する者たちですからオフィーリアのお楽しみを邪魔するのはドラゴンの尻尾を踏む行為であることはわかっているはず……まぁ理解してなければ死ぬだけですし。

 

 

 

 わたしたちは夫婦の区画に戻り、夕食にしようと食堂に向かうと――


 ・鮭と玉ねぎのマリネ

 ・鮭とジャガイモのクリームスープ

 ・鮭のムニエル

 ・鮭とブロッコリーのパスタ

 

 ――鮭尽くしですね。


 チラッとサリアを見るとモジモジしつつも表情はニヤニヤという……まぁ気持ちはわかるが表情に出すなと言いたくなる様な反応をしている。


 それに加えて、今日の酒は『乱舞美淫』……って、まさかこれもオフィーリア?

 

 いや、確かに旨い酒で果実のような香り、そして程よい酸味があるのでホットで飲むのもアリというイイ酒だが……名前から推測できるようにサキュバス御用達の酒なんだよなぁ。


 いいのか?


 ヤル気か?

 


 元々魔王命令によるものだが覚悟できたと受け取ればいいのだろうか?


 期待通り頑張っちゃうぞ?


 今日の食後の茶菓子は『やもめのおなご』にする。

 

 こっちも……なぁ、うつむき加減の寂しそうな表情、しなだれかかるような体勢、少し垂れた胸元、どれをとっても狙ってるだろう?

 

 これもサキュバス御用達なんだよなぁ……。

 

 オフィーリアからもらったというお茶(高級茶として名高いパルマ国南部産だと聞き驚いたが)を嗜んだ後、先に寝室に向かい自己強化の魔術をかける。


 今回は防御力強化。


 精子がハイパーアーマー状態にでもなるのだろうか?


 

「41236HP23698HP4789632HP」


「ソリデアル シエトラモント(防御力強化)」


 

 魔術準備完了したところでサリアがやって来た。


 普段もっと時間かかっていたので、早く来たことに少し驚く。


 いつものシーツ姿で入室し、今回は戸惑いはほぼ無くすぐに衣裳を見せてくれた。


 

 ナ ー ス 服


 

 全体的に白を基調とした医師の補助を司る医療関係者の女性専用戦闘服。


 頭には看護の責任の重さを示し職業意識を高めるナースキャップ。


 白のワンピースに白のスカートはこの国では白衣の天使にふさわしい姿。


 本来であれば医師とともに病や怪我に対する最後の砦、守り神ともいえる存在。


 だが、

 

 普通白いニーソックスかタイツだろうに、なぜか白い網タイツ。


 ムッチリした太ももを隠すどころか見せつけんばかりのチョイス!


 白のスカートはわざわざひざ丈だったものをすぐにでも下着が見えてしまう位に短くタイトになるよう修正をかけ、尻周りを強調。


 ちょっと足を動かせばショーツが確実に見えるはず!


 白のワンピースは胸元を隠さず、むしろ胸の谷間がちゃんと見え、かつ中のブラジャーまでチラ見できるようにコーデされている!


 なお、黒いブラでした。

 

 おいおい、これだけ始めっから煽られまくって大丈夫か、わたし?


 以前のように意識飛ばさないよなぁ……。


 

 そんなことを考えていると、サリアから一声。


「あら、ダメですよ。患者さんは横になってないと早く治りませんよ?」


 ……わたしが患者でサリアが看護士といういうシチュエーションか。


 

「あぁ看護士さん、ちょっと寝つきが悪くて……」


「あらそうなんですか? うーん、では添い寝してあげましょうか?」


「ぜひお願いします」


 あふれだす嬉しさを演技で隠し、ベッドに横になるとサリアはわたしの右腕に胸をムニュっと押し付け、わたしの右足にサリアの足を絡めてきた。



 ……こちらは既に臨戦態勢なんだが、これいつまで待てばいいんだ?

 


 ちょっと悩んでいると、サリアはわたしの右胸に顔を近づけ……ニオイを嗅ぎ始めた。


 サリアよ、一万年以上生きているのだから加齢臭もキツイのではないかと愚考するが?


 なんか、目がイっているようだがそんな臭かったか?


 ちょっとショックなのだが。


 

 そんなことを考えていると、サリアは抱き着くのを止めてわたしの上に覆い被さり本格的にわたしの胸に頬擦り、乳首を舐めまわし始めた。



「あなた、ごめんなさい」


 えっ、何? なぜ謝る?


「なんかもう我慢できなくて……」


 もしかして、夜の鮭料理でヤル気になっちゃった?


「というわけで」


 なにが『というわけで』だ? 飢えた獣の様な顔して。


「イタダキマス」


 ……美味しく頂かれてしまいました。


 

 なお『二泊三日』最終日に、珍しくわたしが下で気絶してサリアが上になって寝ていたとメイドのミアから報告があった。


 ……いや、そんな報告要らない(泣)。



 いつも通り『二泊三日』終了ということで普段通り仕事に向かう。


 途中で魔王様とオフィーリアに『二泊三日』後のガピガピしたナース服をくれてやったところ、二人してガチで土下座してきた。


 ……スライムの土下座ってああやるんだ。


 

 とりあえず『魔王権限』を完遂し日々の仕事に戻る……のだが、『二泊三日』中のことで一件気になることがある。


 サリアが……妙に積極的だった。


 鮭尽くしのおかげで精力UPはしているのかもしれないが、興奮しすぎでは?


 他に何か……ってお茶!


 オフィーリアからもらったパルノ国南部産のお茶!


 

 あれって、本当にお茶か?


 だって渡してきたのオフィーリアだぞ?


 サリアにこのことを相談してみると唖然としつつも納得していた。


 オフィーリアの特定方面への信頼度の高さよ……。


 

 昼食にオフィーリアと話すと


「あら、飲んでくれたのね。あれ結構イイでしょ? 一応お茶なんだけど人によっては興奮するらしくて、アノ時楽しめるのよ」


 とあっけらかんと答えてくれた。


 

 あぁ、お茶の方は仕込みとかではなくただの善意か……。


 善意の方向性をもう少し理解してほしいとサリアと一緒にため息ついてしまった。


 

 仕事終わり自室に戻って夫婦の話合いで仕込みの結果を聞くが、やはり失敗した感じがするとのこと。


 次の仕込みで何をするか一緒に検討したのであった。

 


 なお、サリアから体温変化による妊娠の可能性を指摘され、次回は呪い解除と体温変化のタイミングが合致したタイミングで仕込む方向で進めることで調整することとなった。

 

 ……ん? 待ての時間が長くなるってこと?


 ……た、耐えて見せようではないか(泣)!

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