双子貴族の政治
街を統治する貴族の双子。極めて勇敢で頭脳明晰。正義の心を携える。良心を讃え報酬を与える兄。邪心を罰し制裁を与える弟。二人の政治は街をより良いものにする為だ。ある日、商人の男は宮殿に駆け込む。そして一人の男が街で盗みを働いたと二人に知らせた。すると弟は言う。「その者を捕らえ、罰を与えよう。」続けて兄は言う。「その者。よく報告に参った。褒美を取らす。」そうして盗みを働いた男は捕らえられた。双子の貴族はその男と静かに話す。「我らがいる王都で盗みなど起こすまい。何があった?」男はその言葉に驚きながら小声で真実を話した。「街の商人は私の家の物を盗み、商人の店に置いたのです。そして私は返せとその物を…」双子の貴族の眉は同時に釣り上がる。「そうか。よく話してくれた。」そして双子の貴族は街に知らせた。「この者は盗みを働いた。よって災いの入った袋を与える。これで必ず改心するだろう。そして商人。街の悪事をよく知らせた。よって褒美の入った袋を与えよう。」しかし、実際の袋の中身の内容は真逆。商人には処理に困る炭を。男には盗まれた物と同等の金貨を与えました。そしてその街には正義のプレゼントの噂が広まるのでした。