第2話 準備
翌朝、話し声が聞こえて目が覚める。
既に皆起きていた。遠足を楽しみにしている子どもか!
……子どもばかりだが。でも、熱を出す子が居なくて良かった。
そんな、頭の中で一人ボケをしながら、起きる。
「皆おはよう」
皆からそれぞれ特徴のある挨拶を受け、ベッドから降りる。
「ボス! パル達もダンジョン行くのー?」
「連れて行ってくれるの?」
「おう、その為にお前達を買ったからな」
「「やったー!」」
何が嬉しいのか分からないが、朝から元気いっぱいな笑顔を見ることが出来て幸せな気分になってくる。
そんな幸せを感じていると、美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。どうやら、マルカとミュウは既に朝飯の用意をしているようだ。
朝食のため、そのまま皆と一緒にリビングに移動する。
「おっ、おひゃよござます!」
「あぁ、おはよう。ミュウもおはような」
「お、おおは、よござます」
「良く出来たな。よしよし。挨拶は大事だぞ? いくら嫌いな相手にでも、ちゃんと挨拶はすること。いいな?」
「ふふん、エロ覇王に言われなくてもそのくらい分かってるです。みゅにかかればらくしょーです」
頭を撫で、叩き落とされ、撫で、の攻防を繰り返しながら、朝の挨拶をしておく。
マルカに挨拶を仕込まれたのだろうな。ぎこちない挨拶だけど、ちゃんと返してくれたので、良しとする。
まぁ、憎まれ口は相変わらずだけど“ほめてくれて嬉しいっ!”と脳内変換しておこう。
「そういえば、タカシさん。サラさんやアバンさん達も同行する、って言ってましたけど、どこで合流するんですか?」
「え、あぁ、そうだ、サラ達を連れてこないといけないんだった」
「もう……忘れてたんですか?」
「覚えていたけど、深くは考えていなかっただけだ。ミリアのお陰で考えることができた。さすがミリアだ。ミリアはすごいな。神だな。可愛いな。エッチな事していいか?」
「はふぅ……」
ジト目でため息を吐かれたが、ため息になっていない。恐らく、慣れていないのに頑張って“呆れています”を演出したんだろうな。
そう考えると愛おしくて撫で回したいが、我慢だ。
「まだ飯も出来ていないみたいだし、ちょっと連れてくるわ」
「えっ、まだ朝早いですよ! お城に入れてもらえないんじゃ?」
「大丈夫だ。直接部屋に飛ぶから」
「はふぅ……」
「もし何かあれば、ランのせいにしておくから大丈夫だ。じゃあ、行ってくる。あぁ、マルカとミュウに、サラとアバンさん用の飯も用意しておくよう伝えておいてくれ」
「うん、分かった……じゃなくて、ひどくないっ!?」
ランがショックを受けていたが、無視して、ミリアの頭を撫でた後、直接サラの部屋まで飛ぶ。
――シュンッ!
部屋に飛んだは良いけど、物凄く静かだ。朝早いし当然か……。
ベッドを見ると、膨らみがあるので、まだ寝ているのだろうな。お姫様は起きるのが遅いのか。今後のためにも覚えておこう。
布団をゆっくり浮かせて剥いだ後、サラをゆっくり浮かせる。
くそ……ネグリジェなんか着やがって、浮かせているのもあってワガママボディが丸見えじゃねぇか。
それにしても、パンツを穿いているのが、非常に残念だなぁ。
ゆっくりそのまま寝かせた状態で、両腕に収める。
「サラ、朝だぞ」
「……もう、ですかぁ。もう少しだけ……」
「起きろ。じゃないと酷いことするぞ」
「何なんですか、もう……」
面倒くさそうに、こちらを見てくる。
当然、目と目が合う。
「え?」
「おはよう、お姫様」
「あ、はい。おはようございま……え?」
頬にキスをしてみる。
「まだ目が覚めないか?」
「えっ!? えぇっ!? 何で、タカシさん!?」
「夜這いにしては遅すぎたか? おはよう」
「きゃああ――」
――シュンッ!
いきなり悲鳴を上げられたので、驚いて屋敷に戻る。
「――あああああっ!」
「うわぁっ!? なにっ!? なに!?」
咄嗟に戻ってきたので、悲鳴の余韻を聞いた皆が、一斉にこちらを見て驚いている――それはそうだよな。
怒られる前に、誤魔化しておこう。
「攫ってきた。サラだけに」
「へ?」
「「はぁ!?」」
「ごめんなさい」
サラは気の抜けた声で目をパチパチさせ、ミリアとランは二人共同じような顔で驚いていたので、謝罪しておく。二重の意味で。
「サラ、俺だ。タカシだ。さっきはすまなかったな」
「へ、はい……」
サラはまだ驚いているのか、寝惚けているのか分からないから、そのまま放置しておこう。
よし、次はアバンだ。
「ラン、アバンさんの居る場所分かるか?」
「えっ? まず、この状況の説明はしてくれないのかな?」
「いいから教えろ。毛、毟るぞ」
「もー! 本当、お兄ちゃんは強引なんだから! そんなんじゃ、いつまで経ってもモテないよー?」
「モテなくて良い。その分、お前の体をめちゃくちゃにするから。それより、早くアバンさんの居場所を教えろ」
「めちゃっ……。うぅ、わ、分かったよぅ。アバンが仕事をしている建物があるんだけど、そこの上の階に住んでるよ。何階だっけ」
肝心の部屋が分からない。
「使えねぇ奴隷だな」
「ひどいっ!?」
「サラ、アバンさんが何階に住んでいるか知ってるか?」
「へ? あ、はい? 二階に上がって右の突き当り? あれ?」
「それじゃ行ってくる」
「ちょっと、お兄ちゃん!? ひどいよ! ら――」
――シュンッ!
ランが何か喋っていたけど、無視して昨日訪れた建物前に飛ぶ。
建物に入ろうとドアに手を掛けたところで、中から何人もの騎士が剣を持って走り出してきた。咄嗟に横に逸れて道を開ける。
まずいな……サラの悲鳴の件だろう。
その中にアバンが居たので、腕を引いてこちらを向かせる。
「アバンさん!」
「はっ!? タカシ様!? すみません、今急いでおりますので、あとでよろしいですかっ!」
「サラの事でしょ? まずこっちを聞いてくださいっ!」
アバンがそのまま走りだしそうだったので、サラの名前を出して引き止める。
「さ、サラ様に、何があったのかご、ご存知、なのですか!?」
「今、俺の屋敷に居ます。一緒に来てください」
「なんとっ!? わかり――」
――シュンッ!
また喋っていたが、すぐにでも誤解を解きたかったので、飛ぶ。
「――ましっ!? ……ふぅ。転移は昨日見せてもらいましたが、突然景色が変わるというのは驚きますね」
「おかえりー、アバンもおはよーう」
ランがさっきは怒った風だったけれど、普通に挨拶しているし、もう平常運転になっている。さすがランだな。切り替えが早い。
「ただいま、アバンさんも連れてきた」
「おお、サラ様! 先ほどは、何があったのですか!?」
「へ、何でしょう。気が付いたら、ここに……」
「えっと、アバンさん、すみません。サラをここに連れてこようと思ったのですが、部屋に突然俺が現れたものだから、サラがそれを見て、悲鳴を上げてしまったんですよ」
「はぁ……そういうことですか。姫の部屋付近から悲鳴が聞こえると報告があった時は何事かと思い……。でもきれば、その、もう、そのような事はお控えいただけると……大事になりますので」
「えぇ、そうします。申し訳ないです」
こちらが全面的に悪いので、頭を下げて謝っておく。
「ふふ、タカシさんが素直に謝っているところ、初めて見ました」
「やーいやーい、怒られてるぅ。アバン、もっと怒ってやって!」
「うっ、いえ、控えていただければそれだけで……」
「ぶーぶー」
お仕置き決定だな。
ランに向けてギロっと睨んだ瞬間を、ミリアに見られたようで、アワアワしている。大丈夫だ、お仕置きはランだけだからな。
とりあえずサラに羽織る物を渡して、アバンを一度送り返す。
アバンには、一度あちらの騒ぎを治めてもらって、アバン自身とサラの分の準備をしてもらう。
本当に申し訳ないことをしたな。今度お詫びをしよう。
アバンを送った後、サラも含め、皆椅子に座って話を始める。
飯は既に準備ができていたようで、皆で朝食を食べながら話す事ができた。突然の要望に対応が出来るとは、マルカ、やるなぁ。
「サラ、もう大丈夫か?」
「えぇ、大丈夫ですよ。少々驚いただけですので」
「そうか。すまなかったな」
「いえ、まさかキスされるとは思っていなかったので……」
「「はぁ!?」」
あぁもう、俺が悪かったってば。皆で睨むのは止めて……。
「タカシさん、まさか寝込みを襲うなんて……」
「お兄ちゃんには、ちょっとがっかりかな……」
「タカシ、ファラにはキスしないのに……」
「タカシ様、求めていただければいつでもしましたのに……」
「タカシ殿は、本当に節操がないのだな……」
「はわっ、わわわ、はうっ、うぅ……」
「エロ魔人のせいで、また犠牲者がふえやがったです……」
好き勝手いいやがって。まぁ、俺のパーティーメンバーでもないのに手を出した俺が全面的に悪いんだけれども。
「ごほんっ、さて、今日のダンジョンの為の作戦会議を始める」
「誤魔化すんですね。はぁ……いつものことなのでもう良いです。それで、作戦って何ですか?」
各所から批判の声が届いているが、全て無視する。
「おう、パーティーの編成と、ダンジョンに入ってからの行動だ」
「そういえば、まだ編成と、合流の打ち合わせしていないですね」
「アバンさんには後で報告するが、パーティーの一つはアバンさんにリーダーをお願いするつもりだ。もう一つは俺がリーダー」
「はい。私を指定されても、アバンさんを推すつもりだったので、私も賛成です」
「えー、別にランがやっても良いのにー」
何かふざけた事を言っている奴が居るので、無視しておく。
「それで、編成だが」
「え、無視!?」
「アバン、ミリア、ファラ、マリー、ラン、ルリアが第一編成で、俺、サラ、マルカ、ミュウ、パル、パロが第二編成で行こうと考えているんだが、何か意見はあるか?」
「うーん……いえ、無難な編成だと思います。だた、タカシさんの負担が大きいですが、大丈夫ですか?」
「ダンジョン内のモンスターがどの程度強いか分からないからな。この五人をバラバラに編成すると、連携が取れないだろう?」
「はい。誰かを守りながらというのは、まだ経験がないので……」
色々と考えてみたのだが、先日の盗賊討伐の実戦経験だけでは、ミリアやファラにサラ達を任せるのには不安がある。
それならば、俺が守る方が現実的だろう。誰かが死んでしまってからでは手遅れだし。守りに徹すれば何とかできる自信はある。
「ご迷惑をお掛けします」
「あっ、いえっ! 別に、そういう意味で言ったわけでは……」
「おう、別に迷惑だとか思ってないからな。気にするな」
「ありがとうございます」
「そういうわけだ。あと、連絡手段として、ミュウ。お前の指輪をミリアに渡しておいてくれ」
「や。これはみゅが貰ったものです」
まさかここで断られるとは思っていなかった。
どうしたもんか。とりあえず、本音で話をしてみるか。
――お前が指輪を渡さないと、あっちのパーティーの誰かが死んでしまうかもしれないんだぞ?
――――ふん。ご主人様から初めて貰った物だもん……。違う! 別に大事な物じゃねーですが、これはみゅのものです。
――じゃあ、お前を置いていく。
――――やぁっ! やだやだ。ご主人様と一緒だもん。ふん、エロ魔王にはみゅがついてないと心配です。ついていってやるです。
――ダンジョン内で返すから。な? お前も皆に嫌われたくはないだろう? だから、少しの間だけ貸してくれ。頼むよ。
――――ご主人様のお願い……返すのは、本当でやがりますか? 返さないと暴れてやるです! 泣いちゃうからっ。泣かないです!
本当素直じゃないな。でも、そこが可愛いところなんだが。
「ほら。ミリアに渡してやってくれ」
「……大事にするですよ」
「うん、ありがとうね」
よし、こんなもんか。ミュウ、よく我慢したな。偉いぞ。
そう思い、頭を撫でると手を叩き落とされる。こいつ……。
「後は、どうやって合流するか、だな」
「そうですね……あ、先日ダンジョンに入った時みたいに、狼煙を上げるのはどうですか?」
「おっ、それ良いな。よし、採用」
「ふふふ、あ、でも、シュスルスの森ダンジョンは少し古いので、中に木がないかもしれないです……失念してました」
「別に、シュスルスの森から生木を持って行けば良いだろ」
「そうでした! 森からダンジョンに行くんでした!」
ミリアは賢くてしっかりした意見を言ってくれるけど、やっぱりどこかが抜けてるんだよな。
でも、言うと拗ねるので、言わないでおこう。ミリアの意見で、助かっているのは事実だし。
「合流さえすれば、後はこっちのものだけど、後何かあるか?」
「はいはーい! えっと、パル達は何すれば良いの?」
「皆と合流するまでは俺の戦い方と、周りのモンスターをしっかり見ておけ。それまでは全力で守ってやる。でも、合流ができたら、一人でやってもらうから覚悟しておけよ?」
「おぉーっ、ボスかっけぇ……」
パルパロなら好奇心旺盛だから、前衛でも大丈夫だろう。
モンスターの強さにもよるが、まずはレベル上げと戦闘に慣れてもらうことが優先事項だ。
「あのっ! う、ウチと、その、ミュウちゃんはにゃにをすれば」
「あぁ、お前達は非戦闘員だから、俺の後にしっかりとついてきてくれるだけで良い。その間は、飯の献立でも考えておいてくれ」
「ひゃい! ありがちょごじゃいます!」
マルカとミュウは、そもそも戦闘を期待していない。
今回はミュウが寂しがるから、無理やりマルカを巻き込んだだけの形になっているわけだし。怪我なんてさせられない。
「タカシさん、私は何をすれば良いかしら?」
「うーん、サラは魔法が使えると言っても、ミリア達ほどの火力は期待できそうにないから、合流するまでは、特に何もない、かな」
「でも、それだと私が行く意味が……」
確かにそうだよな。
クドラングの民に力を示すため、修行も兼ねて行くわけだから。何か仕事があれば良いんだが……。
「じゃあ、合流するまでは俺に力を分けてくれ」
「もちろんです! 何をすれば良いですか?」
「チチを揉ませてくれ。それで元気が出るから」
「「「はぁ……」」」
まただ。場違いな事を言っているのは、分かっているんだって。ただ、ミリア達ですら不安なのに、猪とすら互角じゃないかと思う程度のステータスで、前線になんて出せないだろう!?
「そんなことで良いのでしたら」
「「「えぇ!?」」」
「おう、頼むな。他に何かないか?」
「ちょ、ちょちょちょ、ちょーっと待ってください!」
「何だよ、ミリア?」
「いやいや、お、おおっぱいは関係ないじゃないですかっ!」
せっかく話を流せたのに、何だよ。空気読めよ……。
「他に何か分からない事とか、質問とかないか?」
「え、ちょっと、タカシさん! おおお、おぱ、おっぱい!」
「無いな。それじゃあ、俺はアバンさんを迎えに行ってくるから、少し待っててくれ」
「タカシさんってば! 無視ネタは、ランさんだけに――」
――シュンッ!
何かミリアが酷い事を言っていた気がするが、飛んだ。
あの後のミリアとランのやり取りが気になるな。まぁ、いいか。
今回は門前に飛び、門番にアバンを呼んでもらう。
朝から何度も転移したので、待っている間に、マナポーションを飲んで、少しでもMPを回復しておく。
これから大勢で転移するしな。
「タカシ様、お待たせしました」
「いえいえ、それよりも、サラを突然屋敷に連れていきましたが、王とかに挨拶しなくて大丈夫ですかね?」
「えぇ、私の方から伝えておきましたので大丈夫ですよ。それに、昨日の内に済ませてありますので」
さすがアバンだな。出来る男は違う。
「それじゃあ行きます」
「はい、お願いします」
――シュンッ!
さっきのミリアとランの件が気になったので、気付かれないよう屋敷の地下室入口に戻ると、ミリアとランとサラが話していた。
「お姉ちゃん、タカシくんを誘惑しちゃダメだよ?」
「ねぇ、そんなことより、さっきタカシさんの事をお兄ちゃんって呼んでいなかった? あれって何なの?」
「はっ!? ちが、タカシくんを誘惑しちゃダメだかねっ!」
「だから、そんなことはどうでも良いのよ。お兄ちゃんって何?」
「もー、それは良いんだってば! あれは仕方ないの!」
「仕方なくないわよ。だって気になるもの」
「ランさんもサラさんも、もう良いじゃないですか。それよりも、おっぱいはダメですからねっ!」
「それだけで元気が出るのなら、それで良いじゃない?」
「良くないですっ!」
「そうだよ!」
「えぇー、だって私はいつもタカシさんと一緒に居る訳ではないのだから、あなた達よりハンデがあるのよ?」
「うぅ、でも、おっぱいは卑怯です! タカシさんは、おっぱいが好きなんですからっ!」
「そうだよ。いつもランとか揉まれるくらいなんだから」
「ふふ、良い事を聞いたわぁ。そう、好きなのね」
「「はっ!?」」
まさかミリアがおっぱい連呼とは。少し驚きだ。それにしても、バカなやり取りだな……。いいぞ、もっとやれ。
「タカシ様、あの、これはどういった状況なのでしょう?」
「さぁ……何かおっぱいの話みたいですね」
「おぱっ、うぅ、姫様ともあろうお方が……」
三人のやり取りをいつまでも聞いていたかったが、仕方がない。アバンも気まずそうだし、このくらいにしておくか。
――シュンッ!
三人の話しているテーブルの上に飛ぶ。
「やめてっ! 私の為に争うのはやめてっ!」
「タカシさん!? な、なな、なにを言っているんですかっ!」
「びっくりしたーっ! もー、お兄ちゃんの為じゃないからね!」
「ふぅ、びっくりしました」
思ったより恥ずかしいな、これ。今後やるのはやめよう。
とりあえず三人の話は終わったみたいなので、良しとする。
「おい、それより出発するぞ。早く着替えてこい」
「うぅ、わ、分かりました」
「ちょちょ、もう行くの!?」
「アバン、持ってきてくれたかしら?」
「えぇ。こちらに」
皆を着替えさせるため、別の部屋に移動させる。
皆が移動した後、マルカが俺とアバンの為にお茶を出してくれたので、それを飲みながら待つことにする。
「そうだ。作戦を伝えておきますね」
「はい。お願いします」
パーティーの編成とリーダー。それと、中に入ってから合流するまでの流れを、詳しくアバンに説明しておく。
「承知しました。ご期待を裏切らないよう、頑張ります。サラ様のこと、よろしくお願いいたしますね」
「えぇ、もちろんです。全力で守りますので、ご安心を」
「はい」
そんな話をしていると、女性陣が戻って来た。
「タカシさん、これどうかしら」
「うっ、ダサいな」
「ひどいっ!?」
サラが防具を見せてきたが、あまりにもダサかったので、素直に答えてしまった。失敗した……。
だって、全身タイツはダサい。笑わなかっただけ、まだ……。
「これ、クドラング城で一番優れた装備なんですよ!?」
「あぁ、そうなのか。すまんな。でも、ふふ、ダサ、ふふ」
「もうっ!」
笑わないようにしていたつもりだが、見れば見るほど、ダサい。胸が大きいだけに、違和感が半端ない……。それだけなら別に良いけど、まさか頭まで覆っているとは……。ふふ。
サラはそのまま不貞腐れて、部屋に戻って行った。
「タカシ様……」
「ふふ、あぁ、すみません。ぶふっ、でも、あれは反則ですよ!」
「え、えぇ、まぁ、でも少しでも足手まといにならないようにと、我慢してあれを選ばれたのですよ……」
「そうだったんですか……それは悪いことをしたな」
健気だな。でも、あれは反則だ。ネタとしか思えない。
「お待たせしました」
「おまたせー」
「ん」
「お待たせいたしました」
「戻りました」
こっちのメンバーは俺と一緒に新調しただけあって、普通だ。
皆の装備を改めて見ていると、サラが一人で戻ってきた。
「これならどうかしらっ!」
「おぉ、さっきとは大違いだ。物凄く似合っているよ」
「ふふふ、ありがとう。これなら文句はないでしょう?」
「あぁ、キレイだ」
今度はキレイなドレスを着て現れた。
ただ、防御力はおもいっきり下がっていそうだが、仕方ないか。
「よし、準備はできたな。それじゃあ出発しようか!」
「「「おーっ!」」」
皆で手を繋ぎ、シュスルスの森――元ヴェルムのアジトに飛ぶ。
▼アバン・ホーゼス Lv.26 騎士
HP:362(162+200)
MP:81(81+0)
ATK:145(90+55)
MAG:45(45+0)
DEF:207(72+135)
AGI:36(36+0)
STR:10(+ -) VIT:8(+ -) INT:5(+ -) DEX:4(+ -) CHA:3(+ -) (17)
JOB:M騎士Lv.26 Sなし 獣剣士Lv.34 獣戦士Lv.20 獣闘士Lv.16 射士Lv.11 村人Lv.4 大剣師Lv.1 小剣師Lv.1 双剣師Lv.1
SKL:獣剣士* 防御力上昇中 攻撃力上昇中 シールドストライク シャープストライク カットストライク
EQP:シルバーソード ナイトシールド ナイトメイル ナイトガントレット ナイトゲートル パワーリスト
INV:ライフポーション20 パワーポーション20
GLD:白貨0、金貨30、銀貨20、銅貨20
▼サラ・フォン・クドラング Lv.6 村人
HP:36(24+0)
MP:54(54+0)
ATK:46(18+28)
MAG:99(42+57)
DEF:137(12+125)
AGI:12(12+0)
STR:2(+ -) VIT:2(+ -) INT:7(+ -) DEX:2(+ -) CHA:2(+ -) (5)
JOB:M村人Lv.6 S妖術士Lv.2 獣剣士Lv.3 獣戦士Lv.2 獣闘士Lv.2
SKL:初級属性解放
EQP:クリスタルロッド クドラングスーツ クドラングフォールド マジックリスト
INV:王家の証 マナポーション20 マジックポーション20
GLD:白貨1、金貨50、銀貨50、銅貨50
▼マルカ・サプタル Lv.6 村人
HP:36(36+0)
MP:45(45+0)
ATK:33(18+15)
MAG:39(27+12)
DEF:43(18+25)
AGI:18(18+0)
STR:2(+ -) VIT:2(+ -) INT:3(+ -) DEX:2(+ -) CHA:3(+ -) (0)
JOB:M村人Lv.6 S商人Lv.1
SKL:魔力上昇小 攻撃力上昇小 初級治癒
EQP:アイアンメイス+2 ミコフク リボン ミコサンダル
INV:ライフポーション10 パワーポーション10
GLD:白貨0、金貨0、銀貨32、銅貨41
▼ミュウ・ウルダン Lv.4 村人
HP:9(9+0)
MP:6(6+0)
ATK:43(3+40)
MAG:3(3+0)
DEF:35(6+29)
AGI:3(3+0)
STR:1(+ -) VIT:2(+ -) INT:1(+ -) DEX:1(+ -) CHA:1(+ -) (2)
JOB:M村人Lv.4 Sなし
SKL:
EQP:ハルバート ゴシックロリータ ヘッドドレス レザーブーツ
INV:ライフポーション10 パワーポーション10
GLD:白貨0、金貨0、銀貨0、銅貨0
▼パル・トロイト Lv.1 討伐者
HP:482(432+50)
MP:384(384+0)
ATK:209(192+17)
MAG:144(144+0)
DEF:268(240+28)
AGI:250(240+10)
STR:4(+ -) VIT:5(+ -) INT:3(+ -) DEX:5(+ -) CHA:16* (0)
JOB:M討伐者Lv.1 S使徒Lv.1 盗賊Lv.12 村人Lv.3 奴隷Lv.1
SKL:敏捷上昇小 サーチ 模倣
EQP:シルバーダガー+2 セイフクブレザー リボン レザーブーツ パワーリスト
INV:ライフポーション10 パワーポーション10
GLD:白貨0、金貨0、銀貨1、銅貨4
▼パロ・トロイト Lv.1 討伐者
HP:482(432+50)
MP:384(384+0)
ATK:203(192+11)
MAG:144(144+0)
DEF:268(240+28)
AGI:250(240+10)
STR:4(+ -) VIT:5(+ -) INT:3(+ -) DEX:5(+ -) CHA:16* (0)
JOB:M討伐者Lv.1 S使徒Lv.1 盗賊Lv.12 村人Lv.3 奴隷Lv.1
SKL:敏捷上昇小 サーチ 模倣
EQP:アイアンダガー+1 セイフクブレザー リボン レザーブーツ パワーリスト
INV:ライフポーション10 パワーポーション10
GLD:白貨0、金貨0、銀貨2、銅貨12




