第80話 Exランク
前日に早寝した事もあって、かなり早めに起きてしまった。
前日レベルが上がったので、皆がまだ寝ている間にジョブを変えてステータスを調整しておこう。
▼タカシ・ワタナベ Lv.1 錬金術士 Rank.B
HP:648(648+0)
MP:2576(2376+200)
ATK:327(288+39)
MAG:1552(1512+40)
DEF:419(360+59)
AGI:864(864+0)
STR:4(+ -) VIT:5(+ -) INT:21* DEX:12(+ -) CHA:24* (0)
JOB:M錬金術士Lv.1 SアンノウンLv.36 魔術士Lv.30 僧侶Lv.30 冒険者Lv.9 剣士Lv.8 空間術士Lv.1 付与術士Lv.1 召喚術士Lv.1 魔導士Lv.1 聖職者Lv.1 討伐者Lv.1 村人Lv.1 闘士Lv.1 戦士Lv.1 射士Lv.1 神官Lv.1
SKL:錬金理解 魔力上昇中 魔力上昇小* 魔力上昇小* 初級治癒* 初級治療* 初級魔術* 初級魔術障壁* 初級錬金魔術* 初級空間魔術* 初級付与魔術* 初級召喚魔術* 初級合成魔術* 神手 神眼 神脚 神口
EQP:フェザーレイピア+3 アイアンシールド+1 ハーフプレート レザーガントレット+1 レザーブーツ+1 パワーリスト+1
▼ミリア・ウェール Lv.16 魔導士 Rank.B
HP:357(240+0)
MP:2028(1728+300)
ATK:118(96+22)
MAG:1155(1056+99)
DEF:180(144+36)
AGI:672(672+0)
STR:2(+ -) VIT:3(+ -) INT:22* DEX:14(+ -) CHA:16* (0)
JOB:M魔導士Lv.16 S付与術士Lv.9 魔術士Lv.30 僧侶Lv.31 冒険者Lv.10 村人Lv.2 聖職者Lv.1 商人Lv.1 闘士Lv.1 戦士Lv.1 剣士Lv.1 射士Lv.1 神官Lv.1
SKL:中級魔術 魔力上昇中 魔力上昇中 魔力上昇小* 魔力上昇小* 初級治癒* 初級治療* 初級魔術* 初級魔術障壁* 初級付与魔術* 初級合成魔術*
EQP:ムーンステッキ+2 セイフクブレザー ヘッドドレス レザーブーツ マジックリスト+2
▼ファラ・オスロ Lv.13 召喚術士 Rank.B
HP:342(342+0)
MP:1974(1824+150)
ATK:188(171+17)
MAG:1140(1083+57)
DEF:205(171+34)
AGI:741(741+0)
STR:3(+ -) VIT:3(+ -) INT:19* DEX:13(+ -) CHA:19* (0)
JOB:M召喚術士Lv.13 S使徒Lv.33 魔術士Lv.30 奴隷Lv.5 空間術士Lv.1 付与術士Lv.1 魔導士Lv.1 冒険者Lv.1 村人Lv.1
SKL:中級召喚魔術 複数召喚 魔力上昇中 魔力上昇小* 初級魔術* 初級魔術障壁* 初級付与魔術* 初級召喚魔術* 初級合成魔術* 中級治癒 初級空間魔術 模倣 転換
EQP:マジックロッド+2 ゴシックロリータ ヘッドドレス レザーブーツ マジックリスト
こんな感じかな。
マリーとランは調整したばかりだから、まだ良いだろう。
空間か錬金か迷った結果、錬金で一儲けできるかもしれないという誘惑に負けて、錬金にしてしまった。
漫画やアニメでは、金や人を作ったりできないって作品ばかりだったので、ちょっと試してみたいという気持ちもあったしな。
でも、いきなり生成できるわけじゃないんだな。
錬金理解って何だ。
それにしてもMPと魔力がやばいことになっている。
余ったポイントをDEXに振ったことで、AGIが上がっている。これはこれで、面白いステータスだな。
今までやったことのあるゲームで、回避型の魔術士とか、見たことも聞いたこともないし。
ただ、ゲームなら良いけど、この世界は実際に自分が体験するからな。これでしばらく戦った後、もう一度見直す機会を設けよう。
そんな事を考えていたら、ランとファラが起きたようだ。
「ん、タカシ、おはよう」
「タカシくん、おはよう」
「おう、おはよう」
昨日は一番に寝たから寝る配置を見ていなかったんだけど、どうやら左にファラ、右にランが寝ていたようだ。
ミリアの定位置が奪われてしまったのだろうか? 今晩は、何も言わずに彼女たちの寝る位置取りを見てみよう。
「それじゃあ飯作るかな。ファラ手伝ってくれ」
「ん、わかった」
「え、ランは?」
「野菜でも千切っててくれ」
「うん、分かったよー」
三人でゆっくりベッドから降りて朝食の準備を行う。
そろそろ食材を補充しておかないといけないな。今日スワルトに行くし、そこで買い足しておこう。
「タカシさん、おはようございます」
「タカシ様、おはようございます」
「あぁ、おはよう」
ミリアとマリーも起きてきたが、もう出来る寸前だったので先に座って待ってもらう。
「お待たせ」
「ありがとうございます」
「いただきまーす!」
皿を並べた瞬間にランが食べ始めやがった。こいつ……。
「今日は、スワルトに行ってから買い物をして、マリーの故郷に行こうと思うんだが、距離的にどのくらいだ?」
「はい! ええと、歩きだと、どうしても森の中を移動しないといけないので、丸二日くらいは掛かると思います」
結構時間掛かるな。
あれ、わざわざ移動手段を歩きって指定したということは、他に移動手段があるのか?
「歩きじゃないとなると、何かあるのか?」
「はい。スワルトの東側に、南から北に流れる大きな川がありますので、船で下れば、すぐに着くと思いますです」
「船か。面白そうだな。よし、船を使おう」
「多分、昼過ぎには出ると思います」
スワルトに着いたら、まずは船乗り場に行って時間確認してから買い物だな。
今日の日程が決まったので、マリーから船乗り場の場所や商店の場所などを聞いている間に、皆食事を終えていた。
「それじゃあ出発だ!」
四人を抱えてスワルトに飛び、門を抜けて船乗り場に向かう。
船乗り場には、ムキムキのおっさん達が居るかと思っていたが、そこはやっぱりエルフの国だな。イケメン揃いだ。
街中に居るエルフよりは筋肉質ではあるが、さわやかだ。
「こんにちは。川を下りたいんですが、何時頃から船出ますかね」
「おう、昼には出るぞ」
「何か用意する物とかありますか?」
「あー、金くらいじゃねぇか? 詳しくは昼過ぎくらいに、そこに人が立ってると思うから、そいつに聞いてくれ」
「そうですか。どうもです」
そこ、と指差されたところには小さな小屋みたいなものがある。そこで金を払って船に乗り込むのだろう。
用意する物も無いようだし、さっさと買い物を済ませるか。
「うし、食材とか買いに行こうか。ミリア、ファラとマリーと相談して食材を数日分買い込んでくれ」
「はい!」
「え、ランは!?」
「お前は三人を後ろから眺めてろ」
「ひどい!?」
ミリアに5金渡して、ついでに雑貨などもお願いしておく。
俺はその間にギルドに顔を出しておくつもりだ。
「待ち合わせは、ココな」
「分かりました。タカシさんはどうするんですか?」
「あぁ、ちょっと試したいことがあるんだよ。ファラ、俺の肩に乗るくらいの子を召喚してもらっていいか」
「わかった」
――ポンッ
小さな手のひらサイズの猫または狸のようなモノが召喚される。
「俺は、この子を肩に乗せたまま、お前達とは別行動をするから、ファラはこの子が消えないように維持させてくれ」
「わかった。がんばる」
「それじゃあ、また後でなー」
「ん」
そう言って四人と別れる。
目指すは街の入口近くにあった冒険者ギルドだ。
「ファラ、聞こえてたら俺の肩を三回叩いてみてくれ」
――ポン!ポン!ポン!
まだ大丈夫みたいだな。これも練習の成果か。
ファラから離れ、建物の角を曲がって街の入口に向かう。ファラからは見えなくなるから、ここからが本番だな。
「ファラ、今からの返事は“はい”は肩を二回。“いいえ”は肩を一回だ。もし消えてしまいそうだったら、肩を三回叩いてくれな」
――ポン!ポン!
そのままファラと、食べ物はAとBどちらが好きか、などの会話をしながら、ギルドに到着する。
受付には行かずに掲示板を覗く。
Dハードウルフの討伐(報酬:4銀/1匹)
Dハーピーの討伐(報酬:5銀/1匹)
Dバタフライの討伐(報酬:4銀/1匹)
Dセンティピードの討伐(報酬:5銀/1匹)
Dフォレストラットの討伐(報酬:4銀/1匹)
Dスネークの討伐(報酬:4銀/1匹)
Dスライムの討伐(報酬:4銀/1匹)
Bエレメントの採取(報酬:50銀/1匹)
Aマンドラゴラの採取(報酬:2金/1匹)
Ex盗賊団の討伐(報酬:応相談)
うお、Exランクがある!
でも俺のランクはBだから受けられないんだろうな。
とりあえず、スワルトに来るまでに討伐したモンスターの依頼を受けてから、カウンターに行く。
「こんにちは。依頼完了の報告に来ました」
「こんにちは。じゃあ、ここに出してくれるかな?」
討伐対象のアイテムをカウンターに並べていく。
その作業を行いながら、盗賊団の事について聞いてみる。
「依頼に盗賊団の討伐ってあるんですが、あの依頼って受けるには条件とかあるんですか?」
「あぁ、あれは普通の依頼とは違って、突発的な依頼なので誰でも受けることができますよ」
「そうなんですか。盗賊団が何処かで暴れているとかですか?」
「はい、最近奴隷狩りが増えてましてね。国の騎士団だけでは手に負えないので、冒険者にも有志を募っているわけです」
なるほど。エルフの奴隷は少ないって聞いたことがあるし、警戒を呼びかける意味合いもあるのだろう。
「えっと、制限や達成できない場合の罰則などはありますか?」
「申し上げた通り、普通の依頼とは違いますし、本当の殺し合いになる可能性もある為、一切ありません。騎士団が終了を宣言したら、そこで終わりになる依頼です」
「そうですか。分かりました。では俺も手伝いますね」
「おお、そうですか! 助かります。依頼の報酬などは、捕まえた盗賊を騎士団に引き渡していただければ、ギルドに連絡が入りますので、来てくださいね」
「はい。分かりました」
受付のお兄さんが換金の為に奥に行ったので、その間に盗賊団討伐の依頼を受けておく。
Exランクか。初めてだな。
依頼を受けて戻ると、報酬が既に用意されていたので受け取る。
試しに先日カッシュに引き渡した盗賊の分がカウントされないのか聞いてみたが、今回の件とは関係ないからという理由で断られてしまった。そりゃあそうだよな。
そのままギルドから出て、ファラに盗賊団を討伐することになった事を皆に説明しておいてくれ、と頼んでおく。
多分、マリーの村を襲った盗賊団だろうしな。
その後、先に船乗り場に到着したので、近くの露店で蜜柑のような柑橘系の果物を買い、手で剥いて食べながら待つ。
「おお、これ初めて見る果物だけど、うまいな」
――タシッ!
わざとファラに見えるよう食べていたら、食べる動きに合わせ、召喚獣がずっと肩を叩いていた。
最初、何回も叩くものだから、消えてしまうのかと心配したが、どうやら自分も食べたかっただけらしい。
「あー、これはうまい。ファラにも食べさせてあげたかったなぁ。でも、もう食べ終わっちゃったから、残念だ」
――ペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシ!
本当はまだ何個か残しているが、俺が買った個数はチェックしていなかったらしい。
多分、違う果物に意識を持っていかれていたのだろう。
ファラらしいな。
ファラの抗議も落ち着いたので、一言声を掛けておく。
「俺はお前達が戻るまで仮眠するから、まだゆっくり買い物してきて良いぞ。多分、お金も余るだろうから、何か好きな物を買って良いぞ。さっきの果物とか」
――ポン!ポン!
「戻ってくるか、何かあった場合、必ず起こしてくれ」
――ポン!ポン!
後はファラに任せて、仮眠を取る事にする。




