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ステータスマイスター  作者: なめこ汁
第二章
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第37話 考察

 近距離組は、アバンとルリアを中心に、ラン、ミュウ、ソシエ、パル、パロか。

 アバンは、レベル的にもステータスの大幅調整が可能だ。


 彼のステータスは現在、攻撃力中心になっているから、ガデルの早さに対応できるよう、素早さも上げておこう。

 同じくルリアも、素早さと攻撃力中心で良いだろう。


 ランは、肉を切らせて骨を断つ精神だから素早さと防御力中心で手数を増やすタイプにしておく。

 ミュウやソシエも、素早さと防御力中心にした方が安全だな。


 パルとパロは足止めを中心に行ってもらうとして、素早さ中心が良いな。

 色々と動き回り、罠を仕掛けてもらって、こちらに攻撃が来ないようにしてもらおう。


 中距離組は、俺、ファラ、マルカ、ジジイだな。


 俺が防衛ラインだ。

 マルカ、ジジイには基本回復に専念してもらう。


 ファラは俺の援護と、遊撃かな。

 召喚獣を壁にして、ラインから出さないようにしてもらおう。

 もし、マルカやジジイの回復が追い付かない場合は、回復も担当してもらうことになる。


 遠距離組は、ミリア、マリー、サラ、ガルミ。

 俺やファラの防衛ラインを超えられてしまった場合、遠距離組を守ってもらう必要がある。その役割がガルミだ。

 ガルミの戦闘センスがどんなものか分からないが、副団長の地位に就いているくらいだから、問題は無いだろう。

 もし、ランよりセンスがあればランと交代だ。


 ランにはクアッドがあるからな。

 手数を考えて前衛に置いているが何かを守るには最適だろうし。


 よし、どんな役割をさせるか大体の目途が付いた。

 後は皆にそれぞれ役割の説明をして、そういう動きの練習を――あ、いや、それはまずいか……。

 説明をしてしまうと、ステータス変更した事がバレる。


 ミリア、サラ、ソシエにバラしてしまったわけだから、今更ではあるが、メリットやデメリットを考えると、まだ早い。

 変更した後、俺が直々に戦い方を指導した事にするか……。

 その場その場で、胸や尻などを揉んで恩恵を与えた事にしよう。うん、そうしよう!


 秘密を知っているミリア達には、先に説明等をしておかないと、白い目で見られる事必至だが。


 さて、そろそろ良い時間だし、そうと決まれば作戦会議だな。


「タカシ、ずっと下向いたり上向いたり、どうしたの?」

「いつもの考え事だ。折角横に来てくれたのに、すまんな」

「べつにいい」

「ありがとな。それで、今日は早いけどそろそろ狩りを終わろう。皆に伝えてきてくれるか?」

「わかった」


 ちょうど通路も広くなっているし、ここを今日の寝床にしよう。

 ファラに皆を呼んでくるよう指示し、後方の通路からモンスターが入って来ないよう壁を作り、封鎖しておく。


 家はどうするかな。

 アバン、サラ、ガルミ、マルカ、ミュウで一棟。残りで一棟。


 ジジイは呪いを掛けて、アバンと相部屋にしておくか。

 アバンが手を出す事は無いだろうし、事情を説明して、見張っておいてもらおう。


「伝えてきた。あのモンスター倒したら、道塞いでから来る」

「そうか。ありがとうな」


 皆が戻ってくる前に家を造っておこう。


「ファラ、家造るから手伝ってくれるか?」

「わかった」


 ファラと外枠だけ家を作ったところで、皆が集まってきた。


「お兄ちゃん、今日はもうおしまい?」

「あぁ、いきなりボス戦だったから疲れた。それに皆の連携などについても話しておきたいしな」

「そっか。分かったよ」

「タカシさん、私は先に調理が出来る環境を作っておきますね」

「おう、頼むな」

「ボスー、アタイ等は何すれば良い?」

「マルカやミュウが調理するから、火を用意してやってくれ」

「あいあいさー!」


 それぞれに役割分担を決め、作業してもらう。

 その甲斐もあり、寝床はすぐに完成し、既に何かを調理している香りもしてきた。


 さすがに居住スペースを密閉してしまうと危ないので、通気口を天井付近に作っているが、匂いでモンスターが来たりしないよな?

 来たとしても、通気口から入ってくることはできないよな?

 壁も分厚くしているし、ぶち破って来ないよな?


「パル、パロ。念の為、通路の壁付近に罠を設置しておいてくれ。罠の事は全員に教えておくように」

「ほいほいさー!」

「かしこまりー!」


 寝込みを襲われでもしたら怖いから、セキュリティは大事だ。

 これで、もし壁から侵入してきたとしても音で分かる。


「旦那。オレに稽古付けてくんねーか?」

「もう飯だから、明日な。明日」

「飯までの時間で良いから、頼むよ!」

「面倒なおっぱいだな。どうしたんだよ、いきなり」

「オレ、何の役にも立ってないだろ? そんなの嫌なんだよ!」

「はぁ……分かったよ。じゃあ、構えろ」

「ほんとか!? 流石旦那だぜ!」


 飛んで喜んでやがる。そんなに嬉しいのか。俺も嬉しいよ。

 その揺れを見られて……。


「バインド!」

「がっ、はっ!?」


 飛んでいるところにバインドを掛けてやったので、ダァァァンというすごい音と共に地面に張り付いた。


「かはっ……ぐえ」

「俺の良く使う拘束魔法だ。そこから起き上がることができたら、稽古を付けてやる」

「ぜぇぜぇ……だ、旦那、ひでぇや……」

「飯が出来上がるまでの時間制限付きだ。良い訓練だろう?」

「こ、な、く、そぉおおおっ!」


 いきなりの大きな衝撃のせいで呼吸が出来なかったみたいだが、それでも頑張って起き上がろうとしている。

 でも、膝立ちになりそうなところで、更にバインドを掛ける。


「はぁはぁ、くそっ! これは、キツ……イ。がああああっ!」


 また地面に張り付いたところから、雄叫びを上げて起き上がろうとしているが、無理そうだな。

 しばらくやってみたが、自力で解けそうにないし飽きてきたな。


 再度バインドを掛け、ついでに昇天なんかも使ってみる。


「がっきゃぅっ!?」


 今までの男勝りな雄叫びとは打って変わって、素晴らしく可愛い声を出しやがる……。


「ふぅふぅ……あっ……」


 起き上がる為に地面に突いていた両手を離し、一瞬後ろをチラッと見た後、手を尻尾の方持っていこうとしている。


「どうしたんだ?」

「え、いや、はは、何でもねーよ!?」

「尻尾? 尻?」

「いやいやいやいや、何でもねぇって!」


 ガルミで遊ぶ為に作っておいた椅子から立ち上がり、倒れているガルミの後方に周り込む。


「だから、何でもないんだってば!」

「気になるじゃないか。怪我でもし……」


 尻尾の付け根である尻を見ると、少し濡れている……。


「うぅっ、やめてくれよ……」

「漏らしちゃったか?」

「うあああああっ! 言うな! 言うなよ!」


 物凄く力んでいたところに昇天を掛けてしまったから、ちょろっと漏れてしまったのだろう。

 悪い事をしたな……。


「うぅっ、うぅ……こんな辱めを受けたのは初めてだ……」

「そうか、俺が初めての男か。ありがとうな」

「ちげーし!」


 可哀想になってきたので、バインドを解いてあげると、うつ伏せになったまま、両手で顔を覆ってしまった。


「うぅ……この歳で……オレはもうダメだ……」

「俺はお漏らし娘でも構わないぞ?」

「うぅ……」


 ダメだこれは。

 うつ伏せになったまま、動こうとしない。今はそっとしておいてやろう。

 尿漏れが隠れるよう、布を尻に掛けてあげ、その場を離れる。


「お、マリー。すまんが、ガルミを慰めてやってくれ」

「はい!? 何かあったのです?」

「その……色々、な。慰めついでに、強くなりたいのなら、何をすれば良いのか、ということを教えてやってくれ」

「あ、はい。お任せくださいです!」


 マリーはある意味ポジティブだから、任せておこう。

 マリーがあちらに行くのを確認した後、家に戻り、椅子に座る。


「タカシさん、ガルミが嫌いだからってイジメちゃダメよ?」

「サラ、見てたのか。俺はガルミを嫌ってなんかいない。むしろ、好きな方だ。それに、イジメたわけじゃない。あいつから、稽古を付けてくれって言われたから、仕方なく付き合ったまでだ」

「そうなの? 一方的にしか見えなかったけれど」

「拘束を解けたら稽古を付けてやるっていうルールだったんだ」

「それ、イジメ以外の何でもないじゃないの」

「そうか? 頑張れば解けるぞ」

「そういうものなの?」

「そういうもんだ」


 サラとガルミについて喋っていると、マルカがやってきた。


「た、タカシしゃま! ご、ごごは、ごはん、しましゅかっ?」

「お、もう出来たのか。じゃあ、晩飯にしようか。おい、ミュウ。皆を集めてくれ」


 マルカの後ろに隠れているミュウに指示を出す。


「何でみゅがやるですか」

「ダメだよ、ミュウちゃん?」

「……はいです、ご主人様……」


 マルカに怒られて、渋々といった感じで散っている皆をミュウが呼びに行った。


「マルカの言う事は聞くのに、何で俺には反論するんだろうな?」

「しゅ、しゅしゅすみましぇん!」

「いやいや、マルカにはミュウに料理を教えるだけでなく、躾けもしてもらっているから、いつも感謝しているんだぞ?」

「い、いえいえいえいえ」

「いつもありがとうな!」

「いえいえいえいえ」


 手をブンブン振る、いえいえマシーンになってしまった。


「反抗期じゃないかしら?」

「まだそんな歳じゃないだろう?」

「本当は、タカシさんに甘えたいのよ。でも、皆が居るから素直に甘えられないから、心と言動が一致しないのよ」

「やけに語るな。経験者ぞ知るってやつか?」

「そうね。私もランが生まれて暫くは、あんな感じだったもの」

「マルカもそうだったか?」

「ウチは下の子の面倒を見る事にいっぱいで、そんな余裕……」


 お、普通に会話できたぞ!? 間に誰か挟めば良いのか。


「兄弟多いのか?」

「ひゃ、はひっ!」


 まだ、突っ込んだ質問はダメだな。


 そんな会話をしていると、皆集まってくる。

 マルカとミュウに料理を並べてもらっている間に、皆がそれぞれ席に座っていく。


 マリーがまた余計な事を言ったんだろうが、ガルミがチラチラとこちらを見て、頬を染めているのが気になる。

 今は気にしないことにしよう。


「それじゃあ、いただきまーす」


 食事開始の挨拶をして、皆で食べ始める。


「それで、お兄ちゃん。何か話があるって言ってたけど?」

「おう、そうだな。皆、食べながらで良いから聞いてくれるか?」


 皆の視線だけ集めて、明日からの戦闘について話しを進める。

 それぞれの役割、連携を一人一人に説明しながら伝える。


「ラン殿ではなく、ボクとアバン殿が中心な事に理由は?」

「戦闘時のスタンスだ」

「すたんす?」

「ランは猪突猛進。ダメージを受け過ぎる。アバンさんは言わずもがな、ルリアも極力攻撃を食らわない戦い方だからだ」

「ふむ、なるほど。私とルリアさんの戦闘スタイルは似ているし、その方が連携は取り易いですね」

「そういうことです。ランがアバンさんのパートナーだと、アバンさんも気を遣うし、連携が崩れ易い」

「それ、ランの事バカにしてるでしょ」

「分かってるじゃないか」

「もう!」

「悔しいなら、もっと攻撃を貰わないよう練習しろ」

「くっ……」


 役割や連携については納得してくれたようだ。


「それで、明日からは俺も前線に立つ。それで戦い方などを教えていくから、そのつもりで居ろよ?」

「おぉ、タカシ様の近接戦闘が見られるのですか!」

「それはボクも楽しみだな!」

「違う。俺は、戦い方を見てパル、パロ、ソシエに教えるだけだ」

「アタイがんばるよ!」

「アタシも!」

「ご主人様、よろしくお願いしますね」

「そうですか……残念です」

「タカシ殿なら、今からでもまだ間に合うよ!」

「気が向いたらな」


 そんなに期待されても、剣術なんて今までやった事すらねぇよ。

 金属製の鎧を装備しているのに、杖が武器なんてダサいだろう。今まで使ってた剣は、恰好良く見えると思って持ってただけだ!

 まぁ、言わないけれども。


「ミリア、サラ、マリー達は、前衛の連携をしっかり見て、魔術をぶち込んでいってくれ」

「分かりました」

「分かったわ」

「はいです!」


 直線的な魔術だと仲間に当たる可能性もあるので、そこは工夫をして、上からとか、下から撃ってもらおう。


「マルカやジジイは、戦闘中の回復するタイミングや連携を教えるから、実際にやってみて覚えてくれ」

「ひゃ、はひ!」

「我は大丈夫じゃ。任せておけ」


 やったことないくせに、大丈夫だろうか……。


「ガルミは基本的にミリアやサラの護衛をお願いするが、練習中は前衛で俺が連携を指導する」

「う、うん……お、おう!」


 あまり聞いてなかったみたいだな……。

 明日実戦でお仕置きしてやろう。


 話が終わったので、食事を終え、順に数人ずつ風呂に入る。

 本当は皆で入りたかったが、あまり大きな家を造ることができなかったので、風呂より、部屋を優先させた結果だ。

 明日以降は、もっと大きな場所に家を造ろう。


 皆には相変わらずスキルの練習を行わせる。

 ミリアやソシエは、俺の操作一つでスキル等はどうにでもなるという事がバレているので、練習の意味は無いと思うかもしれないが繊細な動きなどに影響があるので、それを説明して練習をさせる。

 やっぱり何事も慣れが大事だからな。


 でも、今日はソシエの決心を聞いたので、ソシエを抱き枕にして寝ることにする。


「それじゃあ俺は先に寝るぞ。おやすみ」

「はい、おやすみなさい。ご主人様」


 大きい小さいばかりのメンバーなので、たまには、こんな感じのいかにも普通体系な女の子も良いな……。

 あぁ、良い夢が見れそうだ。おやすみ。

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