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ステータスマイスター  作者: なめこ汁
第二章
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第34話 クドラングダンジョン

 屋敷に戻ると、既に朝食が並べられ、皆着席して話をしていた。


「皆、ただいま。さぁ、飯にしようか」


 サラとアバンを椅子に座るよう案内し、自分も椅子に座る。


「それじゃあ、いただきます」

「えっ!?」

「いやいや、お兄ちゃん。まだでしょ!」

「何がだよ。早く食べないと、ミュウの作ってくれた美味しい朝食が冷めてしまうだろ」

「タカシ殿は相変わらずだな……そちらの方はどなたなのだ?」


 恐らく、ガルミの事を言っているのだろうな。皆に対して会釈はしていたが、サラの後ろに立ったままだし。


「オレは、ガルミ・サウソンだ。先輩方、よろしく頼むぜ!」

「そういうことだ。さぁ、早く食べるぞ!」

「いやいやいやいや、お兄ちゃん。ガルミは分かるよ。それより、何でここに居るのかって事を聞きたいんだよ!」


 挨拶したんだから、もう、それで良いじゃないか。

 ガルミはバカっぽいから、説明するのが面倒なんだよ。


「旦那に惚れたからだぜ」

「はぁっ!?」

「おい、おっぱい。それだと、お前が俺に恋をして追い掛けて来た感じの意味にしか捉えられないぞ?」

「ちょ、ちげーし! 旦那にめちゃくちゃにされただけだろ!」

「めちゃくちゃ!?」

「おい、今度は俺がお前をレイプしたようにしか聞こえないぞ?」

「何でだよっ! 押し倒されて、屈服させられたんだからさ、別に間違ってはいないだろう!?」

「押し倒して屈服!?」

「はぁ、お前がバカだという事は分かったから、もう喋るな」

「タカシさん、どういうことですか……!?」

「タカシ、せつめい」


 ほら、こうなる。だから、面倒だったんだよ。

 あれ、そうでもないのか? 初めから、サラの護衛として連れて行くって説明しておけば、こうはならなかったのか?

 いや、ガルミも一応女だし、結局はこうなっていただろう。


「生意気だったから実力の違いを見せた。慕ってきた。連れて行くつもりは無かった。冗談で難題を出した。あっさりクリア。だから仕方なく連れてきた。以上」

「はぁ……タカシさんが、その時に何かやましい事があったような喋り方ですが、概ね分かりました」

「そう。タカシならしかたない」

「へへっ。そういうことだぜ! これからよろしくな!」

「そういうわけだ。ほら、さっさと飯食うぞ」


 ガルミの簡単な紹介も終わったので、食事を摂り始める。

 皆の俺を見る目が痛いので、一応ガルミにも飯を勧めてみたが、朝早くに食べたらしい。

 ずっと見られているのを、皆好ましく思わないようだったので、ガルミはソファーに座らせて作戦会議を開始する。


「今回はパーティーを三つに分けて突入する」

「人数的に仕方がないですね」

「私はタカシ様とご一緒したいです!」

「私もまたタカシさんと一緒が良いわ」


 おぉ、俺人気だな。これは嬉しい。

 でも、パーティー編成は既に決めてあるんだよ。

 皆、すまないな。


「三つそれぞれのリーダーは、俺、ファラ、アバンさん」

「タカシといっしょがいい」

「ファラ、すまん。今回は、俺の代わりとして皆をまとめてくれ」

「ファラにはムリ」

「大丈夫。お前にならできる。成長したお前を見せてくれ」

「ん……」


 ファラに、リーダーなんて厳しいとは思う。ミリアをリーダーにしようとも思ったが、構成的にどうしても難しい。

 納得はしてくれないだろうが、これもファラの感情などを育てる為だ。少しだけ我慢してもらおう。


「一つ目はファラ、サラ、ルリア、マルカ、ミュウ、アルメ」

「二つ目はアバン、ミリア、マリー、パル、パロ、ソシエ」

「三つ目は俺、ラン、ガルミ。何か異論はあるか?」

「いえ、前衛後衛共に無難な編成だと思います。でも、タカシさんのパーティーは三人で大丈夫……ですか?」

「正直キツイな。でも、お前達の誰かが欠けるリスクに比べると、これがベストな編成だと思ったんだよ」

「そうですか……無理はしないでくださいね?」


 ジジイの躾けはファラに任せよう。ソシエのフォローはミリアとマリーに頼んでおこう。

 後はダンジョン内に入らないと、分からない要素が多すぎるし、中で決めるしかない。


 皆、自分の役割が理解できただろうか?


「次に、ダンジョン内での行動だが、まず明かりが必要な場合は、マルカとマリーが光魔法と火精霊で、即座に光源を確保してくれ」

「はいです!」

「ひゃ、ひゃい!」

「次に周囲を警戒後、俺が迎えに行くまで待機する場所の確保」

「分かりました」

「分かったわ」


 光源を確保して、安全地帯があれば、後は合流するだけだ。

 合流後は皆で一緒に行動が出来るので、何も問題は無いだろう。

 ダンジョンは、合流するまでが一番難しいらしいので、合流さえしてしまえば後は力技でどうとでもなる。


「何か質問とか疑問は無いか?」

「タカシ様、一つ良いですか? 先程迎えに行くまで待機と仰っていましたが、どうやって我々を迎えに来るのです?」

「言ってなかったですね。えっと、俺の転移は知ってますよね?」

「えぇ、何度もお世話になっていますので」

「今までは、俺の行った事のある場所しか飛べなかったんですが、今は俺の親しい人が居る場所に飛べるようになったので、それを使って迎えに行きます」

「おぉ……流石タカシ様ですね。やはりすごい」

「へぇ……流石タカシさん。やるわね」


 これもジジイのヒントのお陰なんだが、黙っておこう。


「他に何か無いか?」


 ミリアですら黙っているので、他には何もないのだろう。


「よし、それじゃあ片付けが終わった後、早速出発だ」


 マルカとミュウが片付けをしてくれている間に、俺も着替える。

 今回は事前に色々と準備をしたので、ミスはないだろう。万全の状態で挑むことができるはずだ。

 着替えた後、皆で城まで飛ぶ。


「ところで、ダンジョンって何処にあるんだ?」

「え、知らずに準備していたんですか!?」


 事前準備が万全かと思ったら、これだ。

 何で、ダンジョンの場所を調べておかなかったんだろうか……。基本中の基本だろうに……。


 クドラングダンジョンは、先日アバンに教えてもらった、有名な大きな河を渡った先にあるらしい。

 昨日の内にアバンが船の手配をしてくれていたそうなので、皆で城から船乗り場まで移動する。


 今回は、アバンが機転を利かせてくれたので良かったが、危うく船を調達する事から始めないといけないところだった。

 詰めが甘い。まだまだだな……。

 それに比べて、アバンは相変わらず強くて気が利く良い男だな。俺が女なら惚れているところだ。


 開始前からアバンと自分を比べてしまいテンションダウンだが、帆船だったので、風魔術を使いさっさと移動する。

 そこからは、MP温存のためにも、前衛職達に警戒してもらい、徒歩でダンジョンを目指す。


 しかし、そんな警戒も空しく、戦闘が起こる前に到着した。

 近い場所にあったんだな。それすらも調べていないとは……。


「皆、準備は良いか?」

「大丈夫です!」

「がんばる」


 ミリアは俺と違ってテンション高いな。

 ファラは、リーダーに関してやっと納得してくれたようだ。


 皆も大丈夫だということなので、慎重に行動するよう約束して、皆で手を繋ぎ、順にダンジョンに入って行く。

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