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ステータスマイスター  作者: なめこ汁
第二章
123/145

第30話 打ち上げ

 店自体は近くにあったらしく、すぐに到着。

 店構えは酒場に近い。やはり、この世界では、夜に酒を出す店が主流なのだろうな。

 店内は、奥にカウンター、そこから二人、四人席と並んでいる。

 マリーとミリアに店員の対応を任せ、ルリアとマルカが席を繋げ、全員が座れるようにセッティング。


「皆で外食するのは初めてだし、今日はお金の事などは気にせず、好きな物を頼んで良いぞ」

「い、いいんでしょうか?」

「お兄ちゃんかっこいよ!」

「お酒も頼んで良いのかのう?」

「さっすがボス! ふとっぱらー!」

「アタシ、惚れちゃいそうだよ!」

「ふん、たまにはこういうのも良いです」


 初めての外食に、皆テンションが上がっているらしい。

 こういうのもたまには良いかもな。


 順に飲み物を頼んで、料理が来るのを待つ。

 俺は酒を頼み、適当に肴があれば良いので、折角のテンションに干渉しないよう、注文は全て任せておく。


 暫くすると、徐々に注文していた料理が運ばれてくる。

 海鮮と言っても、生はあまり無いらしい。

 基本的に、焼き、揚げ、煮込みだ。


 その中でも、ボイルされている巨大な蟹は、美味そうだ。

 元の世界でいうところの、タラバ蟹に似ているが、凄く大きい。アルメの体と同じくらいの大きさだ。

 皆も蟹を見て、更にテンションが上がっているようだし、これはモンスターだと言われても、信じてしまうだろう。


 その蟹が、この店でのメインらしく、中央に置かれる。


「さぁ、食べようか」

「「「いただきまーす!」」」


 ワイワイと楽しそうな皆の顔を見ながら、酒を飲む。


 幸せだな。


 こんな幸せの感じ方というのもあるんだな。

 次からは、ダンジョンが終わった後、こうやって皆で打ち上げをしようかな。


「なぁ、皆。今度からは、ダンジョンを攻略した後、こうやって皆で食事会をしようか」

「いいねっ!」

「そうですね。今までは疲れて、帰ったら寝るだけでしたし」

「うひょー、ボス最高だよ!」

「はいっ、ボスに惚れました!」

「お店選びはお任せくださいです!」

「ボクもそれには賛成かな。やっぱり労いは大切だよ」


 ファラや、マルカ、ミュウ、ソシエも、満更ではなさそうだし、これは打ち上げパーティーで確定だな。


「食事会のためにも、次のダンジョンも決めないとな」

「じゃあさ、お兄ちゃん! 次は、クドラングにしようよ!」

「クドラングか。かなり古いダンジョンじゃなかったか?」

「ですね。多分ですけど、大陸内では一、二番目に古いダンジョンだったと思いますよ」

「そうじゃ、我が知っている一番古いダンジョンは、魔族領にあるマシェじゃな。次いでクドラングじゃったはず」


 ソシエやマルカのレベルがまだ上がりきっていない。いきなり、高難易度のダンジョンはキツイだろう。


「シュスルスと比べると、どんな感じだ?」

「シュスルスも古いがのう。クドラングは、軽く見積もっても倍は古いんじゃないかの」

「全盛期のジジイだったら、どうだ? 攻略できたと思うか?」

「そうじゃのう……仲間が居れば、いけたじゃろうな」

「そうか。ボッチだったんだな。可哀想に」

「うっ、い、言うな! 泣くぞい!?」


 否定しないのかよ。まぁ、変態だしな。俺みたいに奴隷で縛ってなければ、女の子は逃げていくだろう。


「で、弟子にしてくれって輩は沢山居たんじゃぞ!」

「権力目当てだろ? 弟子を取ってうまくいっていたのなら、アルメの中に入るような研究はしてなかっただろうしな」

「くそぅ、言わせておけば……お主だって、奴隷で縛っておるだけじゃないか」

「ミリアは俺の嫁だが、奴隷じゃないぞ? ファラは奴隷ではあるけど、俺の事愛してるもんなー?」

「よ、嫁じゃないです!」

「あいしてる」


 ミリアは一瞬戸惑ったが、否定。

 ファラはこちらを見向きもせず、一心不乱に蟹を食べつつ適当に相槌を打っている。


「ほらな」

「ぐっ……お主達、何故こやつが良いんじゃ!」

「うーん……お兄ちゃんだから?」

「ボスだから!」

「ボスだし?」

「タカシ様ですから!」

「ご主人様はお優しいです」

「ボクの師匠だからな」

「ただの雇い主でやがります」

「よ、良くしてくだしゃいます」


 残念だったなジジイ。俺のハーレム要員を甘く見ない事だ。

 俺の評価がそこそこ良い事に、自分で驚いたのは内緒だ……。


「アルメだって、俺の配下に入ってくれるはずだ」

「だ、ダメじゃ! アルメちゃんは渡さんぞい!」

「強制的にジジイを消滅させて、アルメを出しても良いんだが」

「じょ、冗談、じゃよな? や、やめ、やめるんじゃぞ?」

「まぁ、今は我慢してやろう」

「う、うむ。我はお主に付いて行くと決めたんじゃ! じゃから、な。本気でお願いじゃぞ?」

「善処しよう」


 どうでも良い話に逸れてしまった。

 そういえば、クドラングダンジョンの話をしているんだった。


「って、ジジイはどうでも良いんだよ。今は、クドラングだろ? 結局どうなんだよ。この面子で行けそうなのか?」

「どうでも良いのか……うーむ。ダンジョン内に居るモンスターはいけるじゃろうが、ボスは分からん」

「ミリアはどう思う?」

「そうですね。私もアレスティア様と同じです。ボス次第です」

「ランはどうだ? 一族で何か聞いていないか?」

「イケるイケる!」

「はぁ……お前に聞いた俺がバカだった」

「ひどいっ!?」

「ソシエはどう思う?」

「わたしの剣術では、まだ敵わないと言う事だけは分かります」


 ソシエは剣術を覚えたばかりで、まだ修行中の身だし、伸び代は十分ある。これからだろう。

 この面子にサラとアバンを加えるとしたら、前衛と後衛の火力は問題ないとは思う。

 しかし、全員が合流するまでが危険なんだよな。

 合流さえしてしまえば、力任せでどうとでもなるが、それまでに死人が出てしまったら意味が無い。


 皆、俺のステータス操作のお陰で強くなっただけであり、地道な努力で身に付けた力ではないからな。

 レベルに体が追い付いていないし、装備を現時点で最強クラスにしたとしても、やはり不安が残る。


「クドラングが古いと言っても、あの大陸内での話だろう?」

「はい。私達の住む大陸は人口が多いので、他の大陸に比べたら、ダンジョンも難易度はそこまで高くはないかと思います」

「人が多いと、ダンジョン攻略も捗るだろうしな。そう考えると、クドラングでも良い気はするな」

「だからイケるって!」

「うるさい。お前は話に入ってくるな」

「やっぱりひどいっ!?」


 ミリアやジジイが、ボス次第だと言っているわけだから、ザコは普通に狩れると判断したのだろう。

 ボスまでに、じっくりレベルを上げるのも良いかもな。


「よし、次はクドラングに挑戦してみるか」

「はい!」

「結局、そうなるんじゃん!」

「昇天、ラン」

「あががっ!?」


 もし手に負えないモンスターだとしても、ステータスを特化型にすれば何とかなるだろう。

 そればかりは、実際に中に入ってみないと分からないというのがもどかしいところだ。


「タカシ殿。そうと決まれば、そろそろ装備を替えた方が良いと思うんだ。ボクもそろそろ、剣を新調したいし」


 ルリアは今後の方針などを決めている時は、基本的に聞いているだけだが、大事なことはしっかり言うので助かる。

 装備か……明日、サラにでも会いに行ってみるか。


「そうだな。皆、防具が心許ないから一新しようか」

「「やったー!」」


 前回のダンジョンで、あいつはかなり強い装備をしてきたから、色々とお宝装備が倉庫に眠っているかもしれない。

 クドラングダンジョン攻略は、あいつの悲願でもあるだろうし、装備程度の協力はしてくれるだろう。


「おい、ラン。何を遊んでるんだ。話に加われ。明日、久し振りにクドラング城に行くぞ?」

「はぁはぁ……あ、遊んで、な、いし、ひどい」

「苦しいのか? 食べ過ぎたんだろう」

「お兄ちゃんのせいだよっ! ふぅふぅ……」


 明日の予定も決まったし、次のダンジョンも決まった。

 後は日程だけだが、サラやアバン達にも相談する必要があるし、明日以降決める事にするか。


 それと、ダンジョンに入る度に、何かしらのミスをしているし、今回は万全の準備を心がけよう。

 とりあえずは、装備だ。クドラングに無い場合は、素材を集めてオーダーメイドする事も考えないといけない。

 念には念を、だ。


 よし、後の事は寝る前にでも考えよう。今は食事だ。


「ファラ、カニうまいか?」

「かに? これ? おいしい」


 ファラは、こちらを見向きもせずに蟹を食べている。

 結構大事な話をしていたのだが、相変わらずマイペースな奴だ。


 ミュウとマルカもイチャイチャしやがっ……いや、違うな。

 あれは、魚介類の調理の仕方、食べ方などを実際の料理を見て、ミュウにレクチャーしているのか。流石だな。


「どうだ、皆? まだまだ好きな物を注文しても良いんだぞ?」

「そんなに食べきれないですよ」

「そろそろお腹いっぱいです!」

「アタイ、あれが食べてみたい!」

「あ、じゃあアタシはあれ!」


 パルとパロは、まだまだ食べたい物があるようだな。

 残したら包んで持ち帰れば良いし、好きなだけ頼むが良い。


 そんな状況を見ながら、チビチビと酒を飲む。


「お兄ちゃんはいいの? あまり食べてないよね?」

「皆が頼んだのを少しずつ食べているから、心配しなくて良いぞ」

「そう。じゃあ、もう少し食べようかなー」


 さっきまで不貞腐れていたはずのランが、もういつも通りのランに戻っている。

 こういう切り替えの早い性格は、本当にイジり甲斐があるな。

 場も明るくなるし、助かる。


 暫くすると、満腹になった子から順にまったりとし始めたので、キリの良いところでオーダーをストップする。


「ふー。食べた食べた。もう食べられないかなー」

「満腹だー!」

「うぅ、アタシも食べ過ぎた……」


 最後まで食べ続けていたラン達も満足したようなので、ちょうど良いタイミングだったようだ。

 皆にはゆっくりするように告げ、先に会計だけ済ませておく。


 会計で先程ギルドで貰った報酬が全部無くなったが、皆に喜んでもらえたようなので良しとしよう。

 本来のダンジョンであれば数倍の稼ぎになるし、この程度なら、毎回食事をしても問題は無いだろう。


「よーし、それじゃあ帰るか!」

「はい。タカシさん、ご馳走様でした」


 ミリアに続いて、それぞれからお礼の言葉を貰う。これだけでも外食をした甲斐があったな。


 それよりも、ジジイが調子に乗って酒を飲んだらしい。

 テーブルに突っ伏して寝ていたので、背負ってから店を出る。

 アルメの小さな体でアルコールなんて摂取したら、そりゃあ酔い潰れるのは当たり前だろう……アホが。


 既に目立っているので、路地裏などには入らずに適当なところで転移して屋敷に戻る。


「さて、風呂にでも入るか。ミリア頼めるか?」

「はい!」


 ミリアに風呂の準備を頼み、皆には持ち物の整理や片付けなどを行わせ、いつでも風呂に行けるように指示。

 その間に、背負っているジジイを寝室に連れて行き、全裸にしてから布団に巻き、念の為、スリープを掛けておく。


「タカシさん、もう入れますよ」

「そうか、じゃあ久し振りに皆で入ろう」


 皆で入ると言った瞬間、マルカやミュウがビクッとなったので、まだ俺と一緒の風呂には慣れていないのだろう。

 だからといって別々に入る事を許すわけではないので、二人には触れずに風呂へと入る。


 最近はジジイが居たせいで、皆と一緒に入る事が無かったので、久し振りで興奮する。

 皆が体を洗っている姿を順に眺めながら、至福の時を過ごす。


「タカシしゃま……ジロジロ見られると、はじゅかしでしゅ……」

「エロ大王、お姉ちゃんが嫌がってるです!」

「ファラ、皆の体をしっかり覚えておけよ」

「わかった」

「無視でやがりますかっ!」


 騒いでいるミュウを完全に無視して、コソコソと体を洗っているマルカを、ファラと二人で凝視する。

 あの小さな体に、巨大な胸。いつ見てもバランスがおかしいな。

 どうなっているんだ……半分、いやその更に半分でも良いから、ミリアに分けてあげられないだろうか。


「なぁ、身長が同じくらいのミリア。あのチチを、どう思う?」

「もう! イジメですか!? 女性は胸だけじゃないです!」

「おう。俺は、女性が胸だけだなんて考えたこと、一切無いぞ?」

「そうですね。タカシさん幼児体型好きですもんね……はぁ……」

「俺は大きいのも小さいのも、何でも好きだぞ。ただ、歳も身長も同じなのに、何が違うんだろうかと、純粋な疑問をだな?」

「知りませんよ! 泣きますよ? 本人に聞いてください……」


 これ以上は危険だ。この話題は、ここまでにしておこう。

 それにしても、やっぱりすごいな。


「いつまで見てやがりますかっ!」

「なぁ、マルカ。揉んでいいか?」

「ふぇぇっ、め、めっでしゅ!」


 何度か揉んだ事はあるが、面と向かって尋ねるのはダメらしい。

 体を洗い終わり風呂に入ってきたので、抱き寄せて揉んでみる。


「ふゃぁぁ!?」

「こらぁ! ダメって言ったの、聞いてやがらなかったですか!」


 ふっかふかだ。ふっかふか。


 ミュウがバシャバシャとこちらに向かってきたので、マルカから手を離すと、ミュウが引っ張って連れて行った。

 これも一種の嫉妬だと思っておこう。


「タカシはこっち」

「お? おう、そうだな」


 ファラが、俺の両手で自分の胸を覆ったので、揉んでおく。

 揉むというより、摘まむ、さする、というような表現が正しい気がするが、女の子からの要望に応えるのは当然だ。


 ファラのプニプニを堪能しつつ、残りの皆の体も眺めておく。

 そんな幸せな時間もすぐに終わり、皆で着替える。


 全裸よりも、下着を穿いたり、脱いだりしている姿を見る方が、性的興奮を得るのは何なんだろうか。

 俺は着衣フェチなんだろうか。


 そんな事を考えながら皆の着替えを見ていると、着替え終わった子から順に寝室に向かって行った。

 全裸なのは、俺とファラだけだ。


 ファラは、拭いて着替えさせてくれるのを待っているのだろう。俺の性癖確認のために待たせて、すまないな……。

 風邪を引くといけないので、早々に全身拭いて下着を穿かせる。


 悶々とした状態ではあるが、皆にはスキルの練習をさせる。


 今日あんなに長時間走ったのは、この世界に来て初めてだったし疲れた。


「それじゃあ、後は頼むな。おやすみ」


 皆に挨拶をして、一足先に寝る。

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