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招集


よくわからなかった。なぜこの人は自分の名前をしっているのか。


「あのー・・・」


「あ、ちなみに私はこういうものだから」


と、名刺を渡された。


(なになに・・・政府直属機関・・・政府直属!?」


「そ。政府直属」


と、にこやかに話している。


「ここで話すのもなんだしどっかお店入ろうか。」


(これは、ついていっていいものか)


と、考えてみたが手を引っ張られたので仕方なくついていった。しばらく歩いてあるカフェに入った。


「なにがいい?おごるよ。私はいちごパフェー」


(かわいいな、おい)


女性はメガネをしっかりとした服装をしていた。


(ギャップってやつか)


「ん?なんかついてる?」


「あ、いえ何でもありません」


「そう?ならいいけど。じゃあ、本題に入るけどあなたは政府から招集の命令がきてるの」


「なぜ僕に?」


「話すと長いから面倒くさいけど・・・まあ、命令だし・・・」


と、ぶつぶつ話すと


「まず、2年前の隕石の件は覚えてる?」


「はい。」


・・・2年前、世界各地に隕石が降り注いだ。たいした被害はなかったが、落ちた後からゾンビやら妖怪やらの目撃のニュースが後を絶たなかった。しかし、数日後に全てねつ造だったとなり、それから一切そのニュースを見なくなった。


「あのニュース本当だったんだよね。それで、政府が対策として化け物達に立ち向かうためにある組織をつくったの。あ、ちなみに私もそこの人ね。」


「そうですか・・・っていうかこういう話ってこんな所でしていいんですか?」


「あぁ、それなら大丈夫。ここにいるの全員政府関係者だから」


「えっ・・・」


とっさにまわりを見渡すと、ハットをかぶったおじいさんがニコッと笑ってあいさつをしてきた。


(政府ってすげー・・・)


「で、組織で落ちてきた隕石を調べたら化け物たちに対抗できる力を発見したのよ。でも、問題点として選ばれた人しかその力を使いこなせないのよ。」


「で、僕がえらばれたと。」


「そういうこと。まぁ、体力も必要だからまずは訓練所に行ってもらうけど。」


「待ってください。まだ行くとはいってませんよ。」


「強制だから拒否権なしよ。」


「じゃあ家族はどうするんですか?」


「どうせ親は帰ってこないでしょ。弟さんは祖父母さんの家に引き取ってもらったわ。」


「調べたんですか。対応もずいぶん勝手ですね。」


すこし怒りをおぼえたが、ここはおさえることにした。ちなみに、家族の話をしておくと両親と弟の四人家族だ。父親は出張で帰ってこず、母親も仕事であまり帰ってこない。なので、弟と二人で生活している。


「まぁ、訓練が終わればたまには帰れるわよ。」


「訓練ってどのくらいあるんですか?」


「う~ん・・・半年ぐらい?」


「ずいぶんアバウトですね・・・」


「いいじゃないそのへんは!!・・・・ゴホン、では最後に私の名前は椿 あかりっていいます。あかりって呼んでね!!」


「・・・じゃあ、あかりさん。質問してもいいですか。」


「はいはいどうぞー。」


「その組織には何人ぐらい人がいるんですか。」


「総勢だと3000人以上、戦闘員は今は500人ぐらいかな。」


「ぐらい?」


「まぁ、出世して司令官になった人とか、戦えなくなった人とか、死んじゃった人とか。」


「なるほど。じゃあその組織は世界中にあるんですか?」


「一応ね。まぁ、ワープする為のゲートってかんじ。戦闘員は全員日本人だし。」


「海外の人達はいないんですか?」


「まぁね。こっちの技術教えて軍事に使われたらダメだし。」


「日本も軍事に使う可能性もありますよね。」


「世界の危機だからねー。今はそんなこといってられないよー。」


「今はってことはいつかは使うってことですよね。」



・・・と言った瞬間、店中から殺気に似た視線が自分に向いた。予想はしていたが想像以上にきつい。少し体が震えていた。自分のことを殺そうとも考えているだろう、目の前の女性以外は。



「言うねぇ~。その威勢は認めるけど、向こうでそんなこと言ったら監獄にいれられちゃうよー。だから、そういうのはここでやめとこうね。」


「わ、わかりました。」


「じゃあ、そろそろ行こっか!前に車あるし。」


えっ、今から!?」


「そう。あっ、生活用品は向こうで支給されるから。」


「そういうわけじゃ・・・」



話の途中だったが車に押し込まれた。











しばらく、車に乗って降りるとそこには城のような建物が広がっていた。


(こんな狭い国にどうやってこんなんつくったんだ・・・)


「しばらくはここで訓練をうけてもらうわ。しんどいと思うけどがんばって。じゃっ、私は仕事あるから、じゃーねー。」


「ありがとうございました。」



おじぎをすると彼女は満面の笑みで手を振っていた。


(・・・さて)


大きく息をのみ、大きな門に一歩ずつ足を進めていった。

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