リベンジ
------ジン
都市に帰ってきてから2週間が過ぎた、今アシェリーと一緒に消耗品の補充に出かけている。
「ジン、包帯とカンテラ、あと秘蹟は買ったよ」
「ごくろーさん、こっちも非常食勝って来た」
「結構な量があるんだね」
「まあな、70階に行くまで2週間掛かると思ったほうがいいしな」
「皆に会うのも久しぶりだね」
そうだ、ロラン、スズハ、ミミカに会うのも2週間ぶりだ。
「そうだな、もう神殿に来てるかもしれないな、買うものも買ったし帰るか」
「うん」
---2週間前---
「なあ皆、迷宮に潜る前に2週間ほどワイに時間くれへんか?」
「いきなりどうした?」
修行も終わり都市に帰り着いた時、神妙な顔をしていたロランが時間が欲しいと言い出した。
「あの60日の間にワイ、タレントが発露したんや、もしかしたら他の皆もでたんとちゃうか?それでや、タレントとプラーナの混合を試してみたいんや」
タレントとプラーナを組み合わせる、確かにそれが出来れば大きな戦力アップになる。
聖獣と速く戦いたくてそこまで気が回らなかった。
「そうですね、私も一度自分を見つめなおす時間がほしいです」
スズハもロランに続く。
「にゃー私もタレントが発露したにゃー」
ミミカもか、たしかスズハもタレントがあったはず、これで全員がタレント持ちというわけか。
「そうだな、なら2週間自分の思う事をしてみようか、アシェリーもそれでいいか?」
「うん、私なら大丈夫だよ」
「よっしゃー、なら2週間でびっくりするような技発明するでー」
「にゃー、ロランは素でびっくりエルフにゃー」
どっと皆が笑う、このPTなら大丈夫だ、2週間後が楽しみだな。
------スズハ
今日が約束の2週間目、皆神殿に集まっているでしょうか。
「おっスズハちゃんこっちやでー」
ロランが道のど真ん中で名前を呼びながら手を振ります、恥かしくないのでしょうか。
「ロラン、恥かしいのでやめてください」
「いやいや久々に会ったんや、ついテンションたこーなってな」
「他の皆さんは?」
「ミミカは中でご飯食べとるで、後は、おっ帰ってきよった。おーいこっちやこっちー」
そういいながらまた大声で叫びながら手を振ります、2週間では変わりありませんね。
「よしっ皆揃ったな、用意が良かったら【トレーステレポ】を使うぜ?」
皆、師匠をみて頷きます。
「【トレーステレポ】」
シュンッ
---地下40階---
シュンッ
「おー久々の迷宮やー、腕がなるはー」
「ロラン、ミミックがでても今回は無視だよ?」
「わっ判ってるがな、もうそろそろゆるしたってー」
アシェリーさんが釘を刺し、ロランが情けない声をだします、いつもどうりですね。
「おっと、お客さんのお出ましやで」
「修行を終えてからの初の実戦だな」
「さっさと片付けるにゃー」
トカゲが8匹蝙蝠が6匹、今の私達の敵ではありません!
------50階
「50階についたにゃー、今日はここでキャンプにしょうにゃ」
「そうだな3日で50階到着か、随分いいペースでこれたな」
「だね、このまま気を抜かないでいこう」
------60階
「よっしゃ、60階到着や」
「迷宮に入ってから6日でここまでこれましたね」
「だな、Lv55になった、このままのペースで行こう」
------70階
今、私達は70階の広大な広間の前に居ます。
「着いたな」
「やっとやなー、迷宮にはいって10日かーやっとリベンジできるで」
「ジン、いよいよだね」
「皆ここで2時間休憩にしよう、前の時もそうだったがここはモンスターが近寄ってこない」
「なら火を焚きますね」
「芋も入れるにゃ」
皆思い思いの方法で休息を取ります、2時間後に聖獣との戦闘。
故郷の伝説の聖獣、麒麟とこんな所で出会うとは夢にも思わなかった。
麒麟に勝つことが出来るなら・・・奴らにも勝てるのかもしれない・・・
【復習者の炎】タレント発動
奴らのことを考えるだけでタレントが発動してしまいます・・・暗殺集団オウル。
聖獣麒麟、あなたを今日、私の糧に指して貰います。
------ジン
2時間経ったな、ルーハヤーマも十分だ。
「皆、行こう!」
「任せとき」「行こう」「行くにゃ」「承知!」
皆気力は十分だ、聖獣麒麟、リベンジさしてもらうぜ!
奥に進む「【ライト】」あの時と同じ、アシェリーのライトが奥に飛んで行く。
来たっ奴だ・・・聖獣麒麟、ほかのモンスター達とは格が違う、だからこそ試させて貰うぜ!
《力を示せ神の子らよ、これより先は第一の門、力なきものは地上に帰るが良い》
「あの時とは違う、力を示してやるぜ!」
来る!
プラーナ発動、赤50、黄50!白銀を構え正面から激突する!
ドガァァァァン!5mほど吹き飛ばされ、足から地面に着地しても更に3mほど滑る。
だが、奴の勢いを止めた。
「お前の相手はこっちや!」
ロランがスピードを生かし麒麟を翻弄する、横からスズハの強烈は一撃が入る!
「ハァァァッ!」ズバンッ!
《GAAAAAAAAAAAA》
効いている、初めてのときは傷1つつけれなかったのに。
「「「「「いける!」」」」」
「ほなら一番最初はワイに行かせてもらおうかい!」
【自由気ままな風】タレント発動
外緑プラーナ80%内緑プラーナを頭に20%
【空を駆る旅人】単色タレント発動
ロランが空中を縦横無尽に駆け抜ける。空気の塊を足場にし空中を駆け抜ける、風の反発と強化されたスピードが正に風のごとき速さで敵を切り刻む!
上下左右あらゆる空間全てをロランが支配している。
だが、麒麟もそれでは終わらない。
《GOOOOOOOOOOOOOOOOAAAAAAAAAAAAAA》
【聖獣の咆哮】
激しい叫び声がロランに襲い掛かりバランスを崩してしまう、そこを逃さず麒麟が足を叩きつける!
「させないにゃ!」
【恵みを分け与える者】タレント発動
黄プラーナ50%紫プラーナ50%
『種は鉄のごとき蔦を出し壁となる』
【鉄のごとき蔦の壁】複合色タレント発動
ミミカの神聖魔法が麒麟の一撃を防ぐ。
「あっぶないわーサンキューや」
そのまま蔦が麒麟に巻きついていく。
「隙在り!」
【復習者の炎】タレント発動
外赤プラーナ100%
【火怨の大太刀】単色タレント発動
スズハの刀から赤黒い炎が形作る、長さ6mにも届く巨大な太刀で斬りつける!
ズドンッズドンッズドンッ!!!
《GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA》
外紫プラーナ50%内青プラーナ頭に50%
「行く!」
【フレイムランス】【アースランス】【ウィンドブラスト】【フレイムボム】
アシェリーの4連続魔法が麒麟に炸裂する!
《GUUUUUUUUUUUUU》
最後は俺が決めさせて貰う!
内に深く、深く溜める・・・
松永神明流一の構え豪!
白銀の刀身にプラーナが流れ込む。
【全てを切り開き進む魂】タレント発動
外緑プラーナ50%内赤プラーナ50%
【斬撃爆烈】複合色プラーナ発動
「ちぇりゃあああああああああああ!!!」
スパッ・・・ドゴオオオオオオオオオオン!!
俺が斬った切り口が爆発する。
「スズハちゃんのタレント技も派手やったけど、ジンのはド派手やな」
「俺のは大物相手の技だからな集中に時間が掛かる、ロランの技はかなり応用が利くんじゃないか?」
男2人でにやつく、こういうものが好きなのは異世界でも変わらないようだ。
爆発の煙が晴れていく、そこには地面に倒れている麒麟の姿があった。
「倒したか?」
《人の子よ、お前達のは力を示した、門をくぐるが良い》
そういい残し麒麟が消えていく。
「「「「「勝った」」」」」
ロランとハイタッチ、女性3人も抱き合いながら喜ぶ。
俺たちは勝った、手も足もでなかった聖獣に。
俺はまだ強くなれる、目指すなら頂上だ!
あああっとある病気にかかってしまった・・・前からか、ちゅうn・・・
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