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蠍2

都市へリタリスには蠍という集団が存在する。

構成員625名。窃盗、誘拐、殺人、あらゆる犯罪に手を染めている。

総人口10万人のへりタリスにいる犯罪者の数は約5000人

犯罪者たちの約12%が蠍のメンバーであり、最近頭角を現した一団だ。





太陽神殿の客室の一つにジン、アシェリー、スズハ、ロランの4人が集まっている。


「それで?蠍のアジトに今夜襲撃をかけるのはいいとして、俺たちはどこを襲う?」


「勿論ワイはセリアが捕まってる第一標的にいくで!」


蠍のアジトは今わかってるだけで5つ、第一目標はその中で一番規模が大きい。


「私も第一目標がいい、妹さんを助けたい!」


アシェリーは恐らく、誘拐されて捕まっている境遇が、自分と重なって見えちまったんだろうな。


「私は師匠についていきます」


「そうか、なら全員で第一目標にいくか!」


この中で一番関係が薄いスズハだが、俺たちについてくるみたいだ。


「みんな・・・有難う・・・会ったばかりやのに、信じてもらって」


其れは違うぜ?


「気にすんな、この絨毯には悪意や害意に反応する儀式魔法が掛かってたから」


「まじでぇぇぇぇっ!!」


「当たり前だろ、今日始めて会う奴を簡単に信用できるかよ」


「うっわ、ワイ感動して損した、慰謝料貰ってもええLvやで!」


「しっ師匠?私もこの部屋でお話を聞いてもらった気が・・・」


ばつが悪い顔をして頭を掻く。


「いやっ、流石に朝まで正座で出てくるのを待たれるのは怖いぞ?」


「うぅぅ、酷いです」


「とにかくだ、第一は誘拐された人たちの安全確保、第二にラウギスがいた場合、必ず捕まえるか倒すかだ」


太陽神殿の援護があるお陰で、5つのアジト全てを同時に襲撃する事が出来る。

だけど守護騎士を全て配置出来るわけでもなく、第一、第二第、三目標に2人づつ同行することになった。

他の場所にいるなら今回は諦める。

「じゃあ夜まで休憩しよう」


そう締めくくって俺はロランと一緒に、今の進行状況がどうなっているか聞きにリッツさんのところへ移動する事にした。






深夜の2時、蠍のアジト襲撃が始まる!


『第二目標制圧完了!ラウギス発見できず。』

『第五目標制圧完了!同じくラウギスは見当たりません』

『第三目標はあと少しで制圧できます、構成員を多少逃してしまいました。ラウギスはいません!』


あとは第一と第四のみ。

俺たち4人とリッツさんに僧兵20人が、中規模のアパートメントに突撃をする。


「何だっお前ら!ここが蠍のアジトだって分かって居るのか!」


阿呆、誰何するぐらいなら武器を取りやがれ!


「ロラン!ここは俺たちが受け持つ、先に妹を助けに行け!」


「すまん!ここはまかせたでえ!!」


ロランが2階に上がっていく、リッツさんも僧兵4人と共についていった。

さて、暴れますか!


「かかってきやがれ!!」







「何をするにゃー、はなすにゃっ」 ガブッ!!!


「いぎぃ、この糞猫が!!」バシッ!「みぎゃっ」


誘拐されていた少女達を連れて行こうとしている!

そうはさせるかいな!!


ロランは素早く短刀を抜くと、角を曲がって男の懐に潜り斬りつける!


「死に腐れ!!」


3度の剣閃が男の目、喉、手を切り裂く!

悲鳴すら上げれずに絶命する。


「あんさん大丈夫か!ここにはあんたしかおらんのか!?セリアっていうエルフの少女を知らんか!?」


男に殴られて床に倒れていたネコ耳族の少女が跳ね起きる!


「そうにゃっ、セリアちゃんがラウギスに連れて行かれたにゃ!」


「んなっなんやとぉぉぉぉ!どっちやどっちに行った!?」


「あたしが匂いを嗅いで追いかけるにゃ!ついてくるにゃっ!」


ネコ耳族の少女が床に鼻を近づけると鼻をひくひくさせて匂いをかぐ。


「こっちにゃっ!」


そういって廊下を渡り下の階の裏道から外へ出る。

迷い無く右へ曲がりまっすぐ進むと、程なくグッタリしているエルフの少女を抱えて走る男が見えた。


「セリア!いまいくでえええええええええ!!!」


素早く走りこみ、短刀を手に男に攻撃を仕掛け、気配にきずいた男がセリアを盾にしてロランを牽制する。

へリタリスの貧民街にロランの怒声が響き渡る。


「きさまあああああ、セリアになにしてくれるんじゃああああ!」


「あんまり大声出すんじゃねーよ、なんだ?もしかしてエルフか?おかしな格好しやがって」


「忍者の伝統的な衣装や、いやそんなんどうでもええねん、早くセリアを放せ!」


「はっ、放せといわれて放す間抜けを一度見せてもらいたいもんだね」


ロランが飛び掛ろうとするが、ラウギスがセリアを盾にして牽制する。


「はっは~っ、俺が見えなくなるまで動くんじゃねーぞ?動いたらこのエルフがどうなるか、判るよな?」


そういって身を翻そうとした時、横からネコ耳族の少女が襲い掛かる。


「セリアちゃんをはなすにゃああああああ」


動きは早いが、それだけでラウギスからセリアを取り返すことが出来ない。


「ナイスやっ!!」


ロランの短刀がラウギスの手を浅く傷つける。


「つぅ」セリアから手が離れる、ネコ耳少女がセリアをつかんで後ろに下がる。


「セリアを頼む」


ラウギスと相対し短刀を構える。


「お前の悪事もここまでや!後悔しながら死ねや!」


「なめるな、貴様ぐらい人質が居なくても捻り殺せるんだよ!!」


ロランが左右にフェイントを入れて懐にもぐりこむ!

させまいとショートソードを抜き横になぎ払う!

ロランがフェイントを入れ、ラウギスがLvに物を言わせた筋力で剣を振り回す!

手の甲、太もも、左肩、ロランの短刀がラウギスを追い詰める。


「糞がっ」ラウギスが剣を投げつけ身を翻す。


「逃がすかいな!セリアを狙ったこと後悔せいやっ!」


『貫く型は紫電の矢、駆け抜けろ!』

【サンダーアロー】

雷の矢がラウギスに突き刺さる「ぎゃっ」


「往生しとけやっ!!」


ラウギスの頚動脈を切り裂く、大量の血を噴出し倒れる。


「ふぅ・・・セリアっ無事か!!」


ロランがあわてて後ろを振り返ると「大丈夫にゃー気絶してるだけにゃ」という声が聞こえた。


「おおっ、あんたも大丈夫やったか?有難うな、あんたがおれへんかったらセリアを助けられへんかったは」


「お互いさまだにゃー私はミミカにゃ、助けてくれて有難うだにゃ!」


「ワイはロランや、ミミカはんも疲れてるやろ?一度皆のところにもどろか」


ロランは短刀を仕舞、大切そうにセリアを抱き上げジンたちのところに戻るのだった。











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