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弟子とエセ忍者

スズハ・シゲン其れが彼女の名前みたい・・・背は私より20cmも高い170cm、胸は・・・ふにっと自分の胸を両手掴んで見る・・・私だってないわけじゃないもん、ジンのばかっ!!

今ジンはスズハって子と喋っている。今日は早くから冒険者ギルドに行くはずだったのに・・・


「それで?弟子にしてくれってのは剣術の事か?」


「はっはい、昨日の蠍たちとの立ち回り見させてもらいました。あれこそ僕が求めていた理想の剣です。力ではなく速さでもない、技とタイミングだけであれだけのことが出来るだなんて、凄いです尊敬しますどうか師匠と呼ばしてください」


そういって彼女は土下座というポーズを取る。ジンたちの国では最上位の敬意を払った行動らしい。


「そっそうか?あっはっはっはっ、んー其処まで言われたら断るのもなー」


なにが断るのもなーだよ!ものすごく鼻のした伸ばしてるくせにっ!!


「どうかお願いします。私はどうしても強くならければいけないんです!」


物凄く必死になってお願いする彼女の姿を見て、私は自分が嫌いになってしまいそうだった。

あの子は少し前の私だ。何の力もない世間知らずで、ジン達に会わなかったら野垂れ死にしていた・・・


「とりあえず俺たちは一度冒険者ギルドに行って、依頼を探すつもりなんだ」


・・・そういえば私は最初は断られたっけ・・・ちびって悪口付で・・・


「一緒に着いてくるか?お互い師弟になるかどうかは少し様子を見よう」


「あっ有難うございます」


どうやらスズハさんと一緒に行動する事になりそうだ・・・どうしてジンの周りには綺麗な人が多いの?

ミアといいリッツさんといい・・・もう、ジンのばかっ!





「リッツさん、一度アシェリーとスズハの3人で冒険者ギルドに行ってきます」


「分かりました、でもジン君別にお金のことは気にしないでいいのよ?」


「いやそういうわけにも、男として何時までも甲斐性無しなんて居られませんよ」


「くすくす、男の子なのね」


うっ笑わなくてもいいだろうに・・・まあいいや直ぐに稼いでまずは今までの分を返さないとな。確か金貨3枚だったな借金は。


「それじゃ行くかアシェリー、スズハも用意はできてるか?」


「うん、私はいつでもいけるよ・・・」


「はっはい、僕もいけましゅ!」


なんだ?アシェリーのやつ不機嫌だなーあとスズハはよく噛むな・・・まずは噛み癖を直さないとこれからやっていけないぞ?


「ほらっ、いくんでしょ!」


ぐりっ!あいたたた、足を踏むなっ!







「ギルドの場所は僕が案内しますね」


「おう頼む。しっかし凄い光景だな」


ジンの言うとおりだ、太陽神殿の直ぐ隣に大空の神殿と海洋の神殿が立っている。

エファリースの3大神殿が同じ都市に建っていて、しかも隣同士。他にも豊穣の神殿に幸運の神殿、都市の端には死の神殿まで立っている。

そこに冒険者がそこら中歩いていて、まるで毎日がお祭りみたい。


「冒険者ギルドはあそこの、戦いの神殿の隣にあります」


「おおっあれか、やたらでかいなー」


ほんとだ、ジンの言うとおりかなり大きい建物だ。おそらく太陽神殿と大空神殿を足したぐらいの大きさがありそう。

ギルドの中はかなり混雑していた。クエスト受付カウンターも、ドロップアイテム換金所も、掲示板の前にも人だかりが出来ていて。酒場にあるようなた丸テーブルも全部埋まっている。


「ジン、どうするの?掲示板の前もクエストカウンターも人でいっぱいだよ?」


私はどうしたものかとジンに聞いてみる。


「そうだな待っててもへらなさそうだ。俺がクエストカウンターに行ってくるから、2人は見れたら掲示板を見ててくれ」


「はいっ分かりました!」


むっ・・・


「わかった!」


私はスズハさんを一睨みして掲示板に向かう。人だかりができていてやっぱりよく見えない。

ぴょんぴょんと飛び跳ねたりするけど皆体が大きくて私では駄目みたいだ。


隣を見たらスズハさんが背伸びをして掲示板を見ていた・・・が~~ん・・・飛び跳ねても見えなかったのに・・・







さてと、どんな依頼があるんだ?俺は何とかクエストカウンターにたどり着き、どんなクエストがあるか調べてみる。

ほとんどが迷宮にモグリ、何々の角やキバなどのモンスターの一部を取って来る依頼が多い。

確か迷宮10階までがLv20の敵で構成されてるんだったな。

へリタリスの迷宮。

誰もみたことは無いが、神話の獣が生み出す魔物が迷宮をさ迷よう。

無尽蔵に生み出すので魔物が一向に減らず、また下の階に行くほど獣の影響が大きく、魔物のLVも上がるのだとか。

かなり眉唾だが生き証人である神々がそう言っていたらしい。


「うっし、この迷宮ウルフのキバ20本(10匹分)とビッグバットの羽20枚にするか」


まずはお試しだな、計銀貨30枚ってとこか。日本円で6万一日で稼げるなら悪くない。


「2人ともクエストをうけてきた・・・何落ち込んでるんだアシェリー」


「なんでもないもん・・・」


だんだんと口調が幼くなってきたなーなんか凄い和まされるな。


「よし、まずは迷宮にもぐってみるか!」


「はいっお供します!」


「それはいいんだけど、リックに会いに行かないんだ?」


「あ・・・」忘れてた・・・






ジン達が外に出るのを確認してから数人の男達が追いかける。


「おい、他の奴らにも声をかけろ・・・蠍に逆らうとどうなるか見せしめになってもらう」


そういうと2人の男が離れていき、残りの4人がジン達のあとをつけて行く。







「リックと会う約束してたなー、そういえば」


いやーすっかり忘れてた。


「でもまずは迷宮にいこう、リックだっていきなりこられたら迷惑だろうしな」


そう言ってうんうん頷く。


「そういって、迷宮に早くいってみたいんでしょ?」


アシェリーにしょうがないな~、みたいな口調で言われる。

仕方ないだろう、迷宮だぞ?わくわくするだろう?男なら一度はもぐってみたいと思うもんなんだ!


「っと、そうだスズハのLvを確認しても良いか?」


「あっはい、僕のLvはこれです」


そういってギルドカードを見せてもらう、カードは見習い冒険者のものだ。


【スズハ・シゲン】

【34】Lv

【16】age

【42】str

【23】vit

【33】dex

【37】agi

【26】int

【非公開】タレント


16歳、同じ歳だったのか。結構Lvが高いしステータスもLvのわりに高くないか?

だけどタレントのところが非公開ってなんだ?


「なぁスズハ、タレント持ちだったんだな。非公開ってことは自分で隠せるもんなんだ?」


確かにタレントは知られてないほうが有利だ、まだ会ったばかりなのに教えろとはいえ無いな。


「あっあの・・・それは・・・じつは~~~」


「待てっ」


ひのふの・・・ちっ、周りに人が多くて気づくのが遅れたか。


「囲まれている、おそらく12~3人はいるぞ」


ばれたのに気づいたのだろう、服装も装備もバラバラな男達がが俺たちを囲む。

こんな露店道のど真ん中で殺りあう気かっ!


「きゃああああああ」と女の人が悲鳴をあげ逃げ出す、其れにつられ他の一般人もわれ先にへと逃げ出した為ちょっとした修羅場状態だ。


「おまらっ!宗教どもの守護騎士が出張ってくる前にかたーつけるぞ!」


リーダーらしき男がそう叫ぶ、開いた胸の隙間から蠍のタトゥー。

こいつら仕返しに来たのか、上等だ返り討ちにしてやる!

俺が2人に気おつけるように促そうとしたとき、奴はきた・・・


「ぴゅひゅ~ぴゅひゅひゅひゅひ~」


どうやら口笛を吹いているつもりのようだが、きちんと音が出ずに空気が漏れている。


「待て待ていっ」


まるで忍者を連想させる黒の上衣と下衣を着ているが、真っ赤なスカーフを首に巻き銀色に輝く手甲、黄色の帯に白のブーツ。

忍ぶという事を全力で放棄した衣装だ。

髪は薄緑に宝石のような青い瞳、整った顔かたちをしており、耳は長くとがっている。

エルフだ!始めてみた。


「地が知る天が知るワイが知る!この世に悪がある限り!ワイの正義が燃え滾る!とう!!!」


エルフ忍者?は無駄に空中で一回天捻りをし、アシェリーとスズハの前に着地しようとしたのでヤクザキックを食らわした。バキッといい音を鳴らし顔面から地面に激突する・・・


数秒その場の空気が凍りついた、むくりと起き上がる。


「お嬢さんたち、ワイがきたからにはもう安心やで」


何事も無かった、そんな雰囲気を作り出してアシェリーとスズハに言う。

大量の鼻血と痛みによる涙を流しながら・・・

初めて出会ったエルフは・・・色物だった・・・


















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