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エピローグ 呪いと別れと旅たちと

前話を大幅に改正しました。よろしければ読み直してみてください・w・

《ああああああああああああああああああああああああ》


女神セフォネアの悲鳴が冥界に響く。


《なぜっ、なぜ人の子などに私が弾き飛ばされるのだ!!》


『セフォネア様!どうなされました!』


冥界の騎士如きが、私の部屋に入ろうとしている。


《痴れ物がっ!!》


セフォネアの腕の一振りで、2体のヘルガーディアンナイトが一瞬にして潰れる。


神々とその他の物では、力に開きがありすぎるのだ。

だからこそ、たとえ魂だけとはいえ、女神である自分を退けるなどあってはならない。

また人の子ならば、神々に反抗する事すら出来ないはずなのに!


《周りの兎共ならば、反抗することが出来たとしても、人の子が逆らうなど!》


だがまだだ、まだあの人の子の少女との繋がりは切れていない。

ならば、チャンスはきっと来る。

今はまだ動けない、ならば先にへりタリスのほうを・・・


《ああっああ、私の愛しいアギセウス、ようやく貴方と結ばれる為の体が手に入ろうとしたのに。》


セフォネアの部屋には、全長30mにもなろうかという巨大樹がたっていた。

その根元に、一人の男らしき物が木に埋め込まれている。


《ああっアギセウス、早く目を覚まして、そして私をここから連れ出しておくれ》


セフォネアは、優しく優しくアギセウスの頬をなでる。

愛しげに、まるで恋人のように、母親のように。







      ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






タリスリア王城の奥、ハリス国王の書斎に3人の人が居る。

1人はハリアス国王、もう1人はアシェリー、最後にリッツ神官。

ここではアシェリーのことで、リッツと国王が話し合っていた。


「では・・・アシェリーには女神の呪いが懸けられているのですね?」


「はい・・・残念ながら」


2人の会話をきき、アシェリーの体が震えだす。

体を乗っ取られていた時のことを思い出したのだろう。


「でわ、どうしたら宜しいのでしょう、神官殿」


「おそらく、ここオストライト王国では呪の解呪どころか、遅らせる事もできないでしょう」


リッツは一度口を閉じ思案する。


「あるいは、へリタリスに赴けば何かが分かるかもしれません」


「ん・・・むぅ」


ハリスリア国王はアシェリーを溺愛している。

今すぐにも被害が無いのなら、何処にも行かせたくないのだ。


「お父様、私へリタリスに行きます」


今まで黙って成り行きを見ていたアシェリーが口を開く。


「この呪いをほうておけば、また女神が私の体を乗っ取ろうとするはずです」


【女神の鎖に囚われる**】女神の呪い


ちらりとハリアス国王はリッツ神官を見る。

行かせたくないのだろうが、さりとて何かを出来るわけでもない。

苦渋の選択をする。


「仕方ない、アシェリーをどうかよろしく頼む」


「はい、承りました」


「では、直ぐにへりタリスに行く護衛を用意させよう」


「あっあの・・・お父様、私は、その、ジンと一緒に行きたいのです」


顔を真っ赤にして、下に俯きもじもじと体を揺らすアシェリー。

ああっあーたん可愛いっ、でも今それは逆効果よ!


ハリアス国王から凄まじい怒気が溢れる。

だが、それを愛娘には感じさせない優しい声音で聞く。


「なっ何故だね?アシェリー、彼には彼の予定があるだろう?、それに彼はLv1に成ってしまったと言うではないか。其れならばわが国の誇る上級騎士団と、一緒に移動したほうが安全ではないかね?」


「ジンがLv1に成ったのは私を助けた為です、ですから私はジンの手伝いをしたいのです。そっそれに・・・一緒にいきたいのです・・・」


殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!


「こっ国王陛下?落ち着いてください、物凄く黒いものが噴出していますよ!」


「むっむぅ・・・申し訳ない神官殿、どうやら我を忘れ殺すそうに殺す成ったようだ」


殺すって間にはさんでますよ!


「其れにですね陛下、もしまた王女殿下が女神に囚われた時、ジン様がいらっしゃなければ、王女殿下をお助けする事は誰にも出来ないかと」


ハリアス国王は一息二息と息を整える。


「ふぅぅぅ・・・仕方あるまい・・・アシェリーよ、へリタリスにジン殿と行く事を許そう」


「あっ有難うございます!お父様!」


そういって国王陛下に抱きつくあーたん。でもこれから先荒れるでしょうね・・・王宮は。







Lvが1に成ったと判明してから3日が経つ、今日は俺たち3人が旅立つ日だ。

当初の予定通りに、俺はリッツさんとの約束した。

中央にある宗教集合国家へリタリスへ行くことに。

ミアとバルアは南の亜人種の王国、レストーリャへ。

何でもレストーリャには戦士達が戦う為の闘技場があるらしい。

そこで腕を磨きつつ、ダンジョンなどでLvを上げるようだ。


俺は王国から貰った騎士の戦闘服を着込み、白銀を腰にさしてリッツさんとギリムスを待つ。


「最後にアシェリーと会いたかったね~」


「そうだな、まぁ変な理由でも無い限り、俺たちと旅をする事なんてもう無いだろうな」


「そうだね~、んじゃ私達はもういくね」


「・・・ジン、元気で・・・」


「応、2人も元気でな!」


俺と、ミアと、バルアは、お互いの拳をぶつけ合う。

これが最後じゃない、またどこかで必ず合う。俺はそう確信している。

だから別れはカラッと明るく行こう。


「「「それじゃーな(ね)」」」


さて、俺も1からLvの上げ直しだな、ん?どうやら来たようだな。

俺が居る所に、ギリムスが馬車をこちらに寄せてくる。


「遅かったなー、ミア達はもう行っちまったぜ?」


「ふんっ、しょうがなかろう、女の支度は長いと相場が決まっておる」


「ふ~ん、リッツさんなら同じ服を何着も揃えてそうだけどな」


そう言うと中からリッツさんが顔をだす。


「女性の旅支度は、服だけでは無いんですよ?」


「さぁ小僧、早く乗れっ、置いていくぞ」


「俺を連れて行かなきゃいけないのに。置いていってどうするんだよ」


俺が馬車の中に入ると、そこにはアシェリーが居た。あれ?


「あっアシェリー?」


「ジン、私も一緒にへリタリスに行く事になったの。だめ?」


そういって目に涙を溜めて俺を見上げてくる。上目遣いだ!!


「そっそんなわけ無いだろう?」


「よかった!」


何これー、俺を萌え死にさせるきかー。


「さぁ皆さん用意も出来ましたし。行きましょうへリタリスへ」


パシッとギリムスが馬車を走らせる。


異世界に渡り色々あった、死に掛けた事も一回や二回じゃ効かない。

だけど俺は後悔はしていない。

元の世界に居たら、俺はこんなにもドキドキした感覚は得られなかっただろう。


さて、宗教集合国家へリタリスか。

そこにはいったい何が待っているのか。

俺は胸に期待を膨らませながら、走り出したい衝動を抑えるのだった。











これで第一章が終わります、予定より2万文字は多くなりました。

小説ってむずかしー。・w・

評価を入れてくれるとまるいものは喜びます>w<

ご感想も大好物です。ーw-

そしてお気に入りに入れてもらえると、飛び跳ねます>w・ノ

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