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舞踏会とLv1

内容を大幅に改正させてもらいました。

前とはもう別物になってます。


女神セフォネアから。アーサーことアシェリーを救い出してから一週間が経った。


操られていた国王達も、へりオットが死に、呪縛から開放されたとのこと。

死者48名、重傷者134名、軽傷者382名と、戦闘の規模から考えればかなりの被害がでたことになる。

無理やり実力以上の筋力を酷使したことが、主な要因らしい。

リッツさんは、頭を打った時に意識をなくし気絶しただけで、打ち身程度の軽傷ですみ。

怪我人達の治療を力尽きるまでしたために、今では多くの兵士達に聖女だと崇められているだとか。


重症者の中でも酷かったのがレンシュルツで、元の体に戻るには、相当のリハビリに時間を費やさなければいけないらしい。「なに、元に戻らないわけでもない、暫くゆっくりとさせて貰おう」とのこと。

バルアは、傷自体深かった物の、命に別状はなくもう3日ほど治療すれば退院できるだろう。

俺はというと、あれだけの魔法を食らいながら、奇跡的なほど軽傷で済んでいた。


第一王妃マリネリーゼ・デシュア・オストライト。

へりオット王子の部屋には、彼女が今まで影でしてきた事が、報告書となって書いてあり、それを元に調査する事によって全てのことが露見した。


第一に、第二王妃ミシア・ペンシェシス・オストライトに、毒を少量づつ盛っていたこと。(毒見にばれないため少量)


第二に、暗殺者イズィーを雇い、アシェリーを暗殺しようとした事。

それにより、グレー・マッショアが死に、アシェリーを国外に逃がし、今回の女神騒動を回避することが出来なくなった。

ハリアス国王は、毎夜アシェリーの事を生贄として差し出すという夢と。

段々と誰かに操られている時間がある事に気づき、忠臣のグレーに頼み、アシェリーを国外に逃がすつもりだったらしい。


マリネリーゼ王妃は政略結婚であり。恋愛の末、第二王妃として迎えられた、ミシアの子供を可愛がるハリアス国王が、アーサーを王位に就けるのではないかと、自分の二人の息子は蔑ろにされるのではないかと考えたらしい。

だが、理由がどうあれ、マリネリーゼ王妃の罪がなくなるわけでもなく、彼女は辺境の地に幽閉され、二度と戻ってくる事は無いであろう。



そして今夜アシェリーが、始めて王女として、舞踏会にお披露目される事となった。

王女お披露目の舞踏会で、アシェリーが登場した瞬間その場はどよめきで満たされる。


光を浴び煌びやかに光る銀髪、髪は女性らしくフェミニンショートヘアにし、翡翠の瞳は濡れて16の少女とは思えない艶を出している、ふっくらとした頬、小さめの唇、肌は深雪のような白さだ。

純白の胸元にピンクのリボンが飾られた、おとなしめのドレスが清楚さをかもし出している。

頭にちょこんとのった金のティアラが、とても可愛らしい。


「うっわ~、アシェリーすっごいかわいいー」


「ほんとですね!あーたんは凄く可愛いですね!!」


「リッツさん鼻息荒すぎだっ」


今俺たちは、お仕着せの舞踏会用衣装を着せられて、この舞踏会に参加している。

あのままへりオットを放置すれば、確実にこの国は終わっていただろう。

その危機を救った俺たちは英雄扱いされている。

要するに、俺たちを英雄に祭り上げて、今回の事件の不祥事を無かった事又は小さくしたいらしい。

王族貴族もなかなか大変だな。各国の動向うんたらかんたらだと。


隣にいるミアは、太ももにスリットの入った真っ赤なイブニングドレスを着ていて。

背中はかなり大胆に開いている。頭には白い薔薇の花の髪飾りをつけ、とても似合っていた。

リッツさんは高位神官として参加しているので、多少布地を豪華にしただけのいつもと同じ服装だ。

俺は、無理やり上級騎士の礼服を着せられている。

せめて見た目だけでも英雄らしく見せたいらしいな。


英雄の紹介は凄く簡単に終わり、(既成事実があればいい)俺もそれに不満はない。

それでも何処そこの貴族やらが話しかけたり、ミア達にちょっかいを出そうとする奴らは、俺の凶悪な睨みに怯みすごすごと帰っていく。


アシェリーといえば、色んな貴族(特に男)に囲まれて、姿すら見えなくなった。

あいつちびっこいからなー。そう思っていたら、貴族の群れがこちらに動いてきた。


群れが割れてアシェリーがこちらに歩いてくる。


「はぁはぁはぁ、あーたん可愛い、あーたん可愛い、あーたん可愛い」


落ち着け、変態!ほんと残念すぎるわっこの人。


そして俺たちの前までアシェリーが来る。


「あの・・・3人とも、もう一度お礼を言わせて欲しい、助けてくれて有難う。お父様と、お母様と、この国を助けてくれて有難う。」


「きにすんな、この国が助かったのはついでだ、ちびっこを助けるのは当然だろう?」


「そうだよ~アシェリーを助けるのは当然だよ。私達仲間で友達でしょ?」


「あーたんを助けるのは私の使命だと思うの」


最後に何かいらないのがいたが、それを聞いてアシェリーが泣きそうな、でも嬉しそうな顔をする。


「あっあの・・・ジン、その、どっどうかな?」


そう言って、ドレスの裾を横に広げてみせる。くるっと一回転も忘れない。

周りの大人達は微笑ましそうに、男共は苦々しく見ている。


「あ~・・・うん、その~~んーー あ~~」


ズドンッという音と共に肘鉄が入る、ぐぉぉぉぉぉ、おま、いつもより3倍ほどきつくないか?今の。


「照れ照るんじゃないの、男でしょ、言う時はきちんと言う!」


くそっ、わかったよ。


「えーとだな、ごほんっ、似合っている、物凄くその、可愛くて綺麗だ」


俺がそういうと。パッと嬉しそうな顔をして喜ぶ。


「あっ有難う!」


両手をぐーにして、胸の辺りに持ち上げる、なにこの可愛い生き物。

そういえば、おれは尻をもんでは悩み、匂いを嗅いでは悩んだ。

俺って、そっちのヶがあるのかと、だが違った!おれの本能は正しかった。尻をもんでも、匂いを嗅いでも、変態じゃなかったんだ!!(注 変態です)


音楽が終わり、次の曲が始まろうとしている、アシェリーは俺の前でもじもじとし、何かを期待する瞳で見つめてくる、覚悟を決めるか。


「アシェリー王女、私と一曲踊っていただけませんか?」


「はっはい、喜んで!」


今日の為だと、無理やりリッツさんに踊りを覚えさせられた。

嬉しそうに、俺と踊るアシェリーを見たら、覚えてよかったと思わずにはいられなかった。





それから3日が過ぎ、バルアも退院する事となり、俺たちは王城の庭で一緒に食事を取る事となった。


「え?じゃあバルア達とはここでお別れか?」


「うんーそうなるね~今回私達は、何の役にも立てなかった、違うな、今回も役に立てなかった」


「そんな事はねー、俺はミアにも、バルアにもすげー助けられた、そもそも始めに2人に会わなければ、俺は行き倒れてたぞ?」


「そういう事じゃないの、私達はいざって言う時に皆を助けれる力が欲しいの」


「・・・俺は悔しかった、何も出来なかった自分が、足手まといになってしまった事が」


俺は初めてこれだけ長く喋るバルアを見た、それだけ本気なのだろうな。


「・・・だから、もっともっと鍛錬も、Lvも上げて、きっとジンに追いついてみせる!」


「そうか・・・でもな?簡単に追いつかせないぜ?」


「・・・覚悟している・・・」


「なら、最後に一戦するか?」


俺がそういうとバルアは無言でうなずき、俺と共に庭の真ん中に行く。





  


「は~これだから男は・・・アシェリーも、ジンなんか好きになっちゃって大変だね~」


「・・・っ、なっなんで!」


「「見てたら分かる」」


私とリッツさんが同時にそう言う。

アシェリーの顔は真っ赤だ


「はぁはぁはぁ、あーたん可愛い」


この人も大概ね・・・

そうして男共がぶつかり合い・・・吹っ飛んだ。








「行くぜ!」


俺が白銀を構え突っ込む、バルアもそれに合わせて、ハンドアクスを構えて来る。

俺の口元がつり上がる、バルアも楽しそうに目を細める。

まずは力比べといきますかっ!


ガキンッと白銀とハンドアクスがぶつかり、俺はそのまま後ろに5mほど吹っ飛んだ・・・


ゴロゴロゴロと転がり、何故こうなったのか分からずパニックに落ちかけ、庭の岩に頭をぶつけ。

意識を失った・・・









「つまり、女神セフォネアの魂を退けるなんて、非常識な事をする為に」


俺は今打ち身と打撲の治療を受けベッドの上に横になっている。


「今まで上げた分のLvを全て力に変えたのでしょう・・・」


「そんな事ができるの?」


リッツさんの説明にミアが質問する。


「おそらくジン君の持つ、太陽神様の剣があればこそ出来たのではないかと」


「どちらにしろ、その・・・ジンのLvは・・・」


アシェリーが聞きにくそうに、確認する。


「ええ・・・Lvが1になっていました・・・」


リッツさんが目を逸らし、そう告げる・・・


「「「「・・・・・・・・」」」」


皆の同情の視線と沈黙が痛い・・・

俺は女神を撃退するという奇跡を起こし、その代わりにLv1になったとさ。




「ふざけんなああああああああああああああああああああああああ!!」


バルアはたった1時間でジンを追い抜いたのであった。




皆さんの評価、感想お待ちしております。

どんな物でもまるいものは喜びます・w・

応援おねがいします>w<ノ

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