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ウラバン!~SF好色一代男~  作者: 万卜人
銀河の副将軍
221/236

不満

 無数の微小機械が形作る仮想空間に、世之介は立っていた。いや、漂っていた。


 周りには微小機械が無数の結節点ノードを作り、大量の情報データが津波のように押し寄せ、微小機械が盛んに活動していることを示していた。

 世之介は仮想空間で大声で叫んだ。


 ──やめろ! もう充分じゃないか! お前たちの役目は終わったんだ!


 ざわざわざわ……と、無数の結節点が不満を訴えるかのようにざわめいた。


 ──いやだ! いやだ! 我々は永久に活動する! まだ終わらない!


 微小機械の感情が、無数の針が突き刺さるように世之介の全身を襲う。苦痛に、世之介は身悶えた。


 ──違う! 番長星の人間は、お前たちを必要としていない!


 怒りの感情が仮想空間に充満した。


 ──嘘だ! 番長星の全員は、我々の助けなしでは生きてはいけない。我々がいなければ、明日から先どうなる?


 世之介は、必死に訴える。


 ──自分の力で生きていける!


 微小機械は、狡猾そうな感情を込めて囁いた。


 ──お前は〝伝説のガクラン〟で強力になった。そうじゃないか? ガクランを身に着けていたくはないのか?


 蠢く微小機械の結節点は集合し、仮想空間にある形を作り始めた。

 世之介は大きく目を見開いた。

 何を、俺に見せようとしている?

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