【プロットタイプ】括り
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
曖昧なものが苦手で。その筆頭が色なんですが。
人間と言うのは族を持つ生命体である。だからこそ、何かのグループに括りたがる。パーソナルカラー、骨格診断、果ては瞼の一重、二重など、その何かに組み込まれる事で安心するらしい。
けれども時折思うのだ。一目で見て分かる程、其れらは明確ではないだろうと。
化粧をして真っ先に目が向かうのは、目元である。肌色が明るくなっても、唇の色が鮮やかになっても、如実に出る事はないと感じているから。意識して目が向かうのは目であった。
人の素肌に余り乗る事がない茶や橙、桃や青が乗ると、どうしても惹き付けられてしまう。
そうして何時もの様に茶や橙を乗せようとすると、ふと気が付いた事がある。
「瑠衣たんっ!!」
化粧を途中で切り上げて、ソファで寛ぐ相手に向かって大股で近寄って行く。私の気配に気付いた瑠衣は此方を一瞥し、またスマホに目を戻した。大した事がないと踏んだのだろう。
「左目が二重になった。いや奥二重かな……まぁ一重ではなくなった!!」
鏡の前でアイシャドウを塗ろうとすると、瞼が巻かれている事に気が付いた。くるくると、巻物でも巻き上げる様にして、一つの線を作っていた。もう右目の方は依然として一重のまま。
元々、一重の人間が二重になる事はない。脂肪や浮腫が無くなると、ラインが明確になり、二重になるくらいである。
「一重が二重になったぐらいで、お前が叫び散らかすとは思えないが」
個人的に、切れ長のシャープな視線が好きなので、一重派であるが。
そんな事考えていると、じっと瑠衣の視線が私の目を捉えに掛かる。目尻に指を添え、考える様に僅かの間があった。
「お前、何処からが二重で、何処からが奥二重で、何処からが一重か、分かっているか?」
問い掛けは想像を超えた物を投げ掛けられた。どうやら全く別の所に視点が向いた様だ。
「俺は分からない。色と同じで明確な区切りがないからだ。けれどもそう括りたがるのは、会話をスムーズにする為か。それともその括りに入って安心を得る為か」
そう言いながら私の瞼に触れる。睫毛に指が当たって、そのまま目を閉ざすと、無遠慮に触れてくる。
「お前はその括りに拘らずともブレる事はないだろう。だから会話を円滑に回す為か……」
「と……取り敢えず一重ではないよね……?」
ハニトー食べたい。
帰る時さぁ、ハニトー食べたさ過ぎて、ずっとパ〇ラとバリ〇〇のメニューばっか見てた。
でもそれ食べる為だけに、滞在費払いたくないなぁ。あとちょっと量多そうだなぁ……。バナナで我慢かー。
世の中に括りってあるじゃないですか。
パーソナルカラーとか、骨格診断とか、一重二重とか、好きとか得意とか、嫌いとか苦手とか。
その括りって皆様どうしてます?
『白って100色あるねん』By 〇〇ミカさん。
その100色あるうちの白、どの白をパーソナルカラーのどれに入れれば正解なんですか?
骨格診断、何度のカーブを描けばウェーブなんですか?
一重二重の目頭って、目頭何cmの場所から切り込み入れれば二重なんですか?
その基準ってさ、結構『個人の意見です』って感じではないでしょうか?
だからバイアス掛かった誤診が多くて『やっぱり似合わないな……』とかなるわけで。
だから私も今だパーソナルカラー診断やってますし。
『えー……今……髪の色……茶色……いや黒……』
『目の縁がさぁ、黒く縁取られてるんだけど、その黒の境目がクラゲの触手みたいなんよ。これボヤけてるの?』
『唇……ピンクだと思ったけど、意外とキャロット系……?』
『でも肌は黄ばんでる。貴様はブルベにはなれない』
みたいなね。
そんな曖昧な事でも括りを設けたがるのは、人が群れを成す生き物なのかな……。
仲間がいると安心する生き物だからかな……。
なんて思ってました。




